【読書感想】イラストでサクッとわかる! 認知バイアス/池田 まさみ・森 津太子・高比良 美詠子・宮本 康司
「イラストでサクッとわかる! 認知バイアス」こちらの本、読みました。
認知バイアスに関する本は「サクッとわかる ビジネス教養 認知バイアス」に続いて2冊目です。
本の内容
まずはAmazonから本の内容を抜粋します。
こんな感じの本です。
本書を手に取ってまず思ったことが「横長の本…?」ということです。
いつも読んでいる本を縦長とするなら、本書は横長の本でした。
読み始めはなかなか慣れずに「読みにくい…」と感じていました。
ですが内容は分かりやすく、80もの認知バイアスを紹介していて学びが多かったです。
著者情報
本書の著者(監修)は4名です。
それぞれネット検索したところ、いくつかヒットしました。
リンクしておきます。 ※敬称略
池田 まさみ
森 津太子
高比良 美詠子
宮本 康司
いくつか引用と感想
気分一致効果:へこんだときはイヤなことを思い出す
気分一致効果が本当なら、多少無理してでも明るい気分にする工夫をしていった方が良い気がしますね。
明るさ一辺倒も良くないとは思いますが、今回引用した内容を読んだ感じだと基本的には明るい気分で過ごした方が健康的な感じがします。
ただ、自分はどちらかというとネガティブ気味です。
なので明るい気分をキープすることはきっと簡単ではないはずですが、意識するだけでも少し変わってくるかなと。
時にはネガティブな情報を取り入れる必要もあるでしょうが、ネガティブ気味な自分としては多少ポジティブなアンテナを持っていた方が良さそうです。
「気分一致効果」は今回初めて知ったワードなのですが、ネット検索してみたら普通にたくさんヒットしました。
せっかくなので「気分一致効果」に関して、参考リンクを貼っておきます。
ツァイガルニック効果:完了したことほど忘れやすい
ツァイガルニック効果に関しては、以前の記事でも引用していました。
【読書感想】最強のライフハック100 - 仕事をやりかけで放置すべき理由
上記の引用では「仕事をやりかけで放置すべき」としています。
たしかに、やりかけで放置することで浮かぶアイデアもありそうです。
ただ私の場合、やりかけで放置するとずっとグルグル考えてしまいそうです。
今回の引用の言葉を借りると、緊張が続いていつも気にかけている状態になりそうです。
「仕事をやりかけで放置すべき」意図としては、緊張状態が続くことで、何かのきっかけでアイデアが浮かぶことを期待しているのかなと思います。
ですが、この緊張が続いている状態は精神衛生上良くないケースもありそうです。
なので「これを放置すると、仕事が終わってからも考えてしまいそう」という内容のものは、その日のうちにやり切ってしまうのも良いかもなと思いました。
そのために長時間残業していたら本末転倒ですが、少しの頑張りでやり切れるならそれもアリかなと。
もちろん、やりかけの仕事を翌日に持ち越すことで何か良いアイデアが浮かんで、クオリティが上がる可能性もあり得ます。
でもそれを毎日のように繰り返すと、仕事とプライベートの境目が曖昧になって疲れてしまいそうだなと。
レミニセンス・バンプ:思い出すのは若い頃のことばかり
たしかに、10~20代の出来事を思い出しやすい気がします。
「お気に入りの音楽は?」と聞かれると、学生時代によく聴いていたアーディストを思い出すことが多いです。
そして今も、当時好きになったアーティストの作品を追っていることが多いです。
社会人になってから好きになったアーティストもたくさんいますが、学生時代に好きになったアーティストの方が印象に残っている感じがします。思い出補正されている感じもありますが。
この現象に「レミニセンス・バンプ」という名前が付いていることを初めて知りました。
また、10~20代の認知機能が最も充実していることが理由、というのも初めて知ったので引用してみました。
ちなみに引用では「左ページのグラフ」と書かれており、本書では分かりやすいグラフが載っています。
それをそのまま引用するわけにはいかないので、同じようなグラフが載っているサイトをリンクしておきます。
皮肉なリバウンド効果:忘れたいことほど頭から離れない
私がネガティブ気味だからか、仕事の悩みが頭から離れないことが多いです。
この悩みが仕事中だけならまだしも、プライベートまで浸食してきたら大変です。
精神的に疲弊してしまいます。
で、引用でも触れている対策案が「別に考えることを用意しておく」。
これは人によると思いますが、自分にとってのそれは「ラジオを聴きながらゲーム」です。
これも引用で触れていますが、「別に考えること」は、「考えまい」とする事柄とまったく無関係な事柄にするのが重要なポイントとしています。
「ラジオを聴きながらゲーム」は、仕事とはほぼ無関係だから効果的なのかなと思いました。
そういえば思い返すと、ラジオの内容もビジネス寄りな内容というよりは、芸人さんがやるようなバラエティ寄りな内容をよく聴いていました。
せっかくなので「皮肉なリバウンド効果」に関して、参考リンクを貼っておきます。
インパクト・バイアス:あれ?思っていたほど楽しくないな
私がネガティブ気味だからか、これもネガティブな面に着目してしまいます。
仕事の失敗なども、実際に失敗しても思ったほど落ち込みが持続しないのだとしたら、「インパクト・バイアス」は個人的にありがたいバイアスです。
成功の幸福感も思ったほど持続しないのは悲しいことですが、落ち込みが思ったほど持続しないことの方が個人的には嬉しいことです。
幸福感や挫折感が意外と長続きしないことは、もしかしたらこれまでの人生で薄々感じていたことかもしれません。
その感覚に「インパクト・バイアス」と名前が付いていたことを知れたことで、納得感が増しました。
せっかくなので「インパクト・バイアス」に関して、参考リンクを貼っておきます。
計画錯誤:なぜいつも計画通りにいかないのか?
今回の引用を読んで、以下の記事の引用を思い出しました。
【読書感想】ビジネス心理学の成功法則100を1冊にまとめてみました - インフラ計画は、世界的に予算オーバー率100%
私も定期的に工数見積の業務があります。
なので、今回の引用の内容には心当たりが大いにあります。
計画段階では想定していなかった作業が見つかったりして、結局は計画時の工数をオーバーしてしまうことが多いです。
「過去の計画錯誤の経験を思い出して…」は良いヒントになりそうです。
自分のこれまでの工数見積を思い出せば、多少なり精度が上がるかもしれません。
過去の計画錯誤を思い出すのはしんどいでしょうし、過去の計画と今回の計画を照らし合わせて取捨選択していくのは面倒な作業になるはず。
それでも、計画を進行させている時に発生するトラブルを未然に防げると思えば、なんとか向き合えるはず。
ただ、新規性の高い工数見積だとやはり想定外を拾いきれない感じもするんですよね。
とはいえ、新規性の高い工数見積が結局オーバーするとしても、そこまで大幅にオーバーしないのはこういった過去の計画錯誤から学んでいる部分もあるのかなと思います。
そう考えると、ある程度は高い精度で工数見積ができているのかもなと思いました。
せっかくなので「計画錯誤」に関して、参考リンクを貼っておきます。
ネガティビティ・バイアス:いい噂より悪い噂のほうが気になる
「ネガティビティ・バイアス」は以前の記事で一度引用していました。
【読書感想】「考えすぎない」人の考え方 - なぜ、ニュースでは悪い話ばかり流れるのか?
私もニュースを見ていると、明るいニュースより暗いニュースによく目がいく気がします。
しっかりネガティビティ・バイアスが働いているわけですね。
そして私に限らず、おそらく明るいニュースより暗いニュースの方がアクセスが伸びやすいはず。
そうなるとニュースを取り扱う側も暗いニュースを多めに取り扱うのが自然な流れかなと思います。
暗いニュースが多めというのは、なんだかちょっとイヤですね。
そっちの方がアクセスが伸びやすいだろうから、しょうがないんでしょうけど。
ちなみに、高齢になるとネガティビティ・バイアスが薄れるようです。
これは個人的に嬉しい情報です。
ネガティブ気味な自分の現状からしたら、ちょっと未来に期待してしまいます。
せっかくなので「ネガティビティ・バイアス」に関して、参考リンクを貼っておきます。
第三者効果:メディアの情報を鵜呑みにする人って多いよね
親が子供への影響を心配してテレビ等に規制を求める行動にも、この「第三者効果」が働いていそうだなと感じました。
もちろん親と比べたら子供の方が影響を受けやすいのは大前提として、第三者効果により心配にブーストがかかる感じがありそうな気がしました。
そしてトイレットペーパーの件は「たしかに」と思いました。
「自分はデマを信じてるわけではないけど」と思いつつも、結果としてデマを信じている人と同じ行動を取ってしまっているわけですね。
行動だけ見たら、結局デマを信じている人と同じと思われている可能性もありそうです。
なんだかちょっと悲しいですが、現実としてはそうなってしまうかなと。
せっかくなので「第三者効果」に関して、参考リンクを貼っておきます。
真実性の錯覚:何度も聴いていると真実に思えてくる
これにはなんとなく身に覚えがありますし、深みにハマると自分自身ではなかなか気付くことが難しくなりそうです。
一度フェイクニュースに惑わされたとしても、それを反論するニュースを多く見ることができれば正気に戻れそうではあります。
ですがSNSは反論する内容よりも、自分に似た考えの内容が集まってくることが多いかなと。
そうなると、正気に戻れずに深みにハマっていく可能性がありそうです。
引用でも、虚偽の疑いがあると注意喚起しても傾向が変わらなかったとあります。
半信半疑くらいの状態であれば、まだ正気に戻れる可能性が十分にありそうです。
ですがガッツリ信じ込んでしまったら、もうなかなか抜け出せなくなってしまいそうです。
そして正気に戻れるタイミングを見失ってしまうこともありそうです。
正直、これはなかなかこわいなと。
せっかくなので「真実性の錯覚」に関して、参考リンクを貼っておきます。
おわりに
ということで「イラストでサクッとわかる! 認知バイアス」に関してアレコレ書いてみました。
今回の記事で引用したのは、
気分一致効果:へこんだときはイヤなことを思い出す
ツァイガルニック効果:完了したことほど忘れやすい
レミニセンス・バンプ:思い出すのは若い頃のことばかり
皮肉なリバウンド効果:忘れたいことほど頭から離れない
インパクト・バイアス:あれ?思っていたほど楽しくないな
計画錯誤:なぜいつも計画通りにいかないのか?
ネガティビティ・バイアス:いい噂より悪い噂のほうが気になる
第三者効果:メディアの情報を鵜呑みにする人って多いよね
真実性の錯覚:何度も聴いていると真実に思えてくる
の9つでした。
今回の記事は「錯思コレクション」というサイトからのリンクが多くなりました。
引用した認知バイアスの名前(真実性の錯覚など)で検索すると高確率で上位に表示されたのでリンクしたわけなんですが、「妙に多いな…」と思いました。
サイト内を色々と巡っていったところ、どうやら本書を監修した4人が制作したサイトのようです。
書籍紹介のページにも本書が載っていますし、「妙に多いのはこういう理由か」と勝手に疑問に思って勝手に納得しました。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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