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【読書感想】イラストでサクッとわかる! 認知バイアス/池田 まさみ・森 津太子・高比良 美詠子・宮本 康司

「イラストでサクッとわかる! 認知バイアス」こちらの本、読みました。

認知バイアスに関する本は「サクッとわかる ビジネス教養 認知バイアス」に続いて2冊目です。


本の内容

まずはAmazonから本の内容を抜粋します。

本書では職場や家庭、人間関係など日常で陥りがちな80の認知バイアスを厳選。6つの場面に分けてイラスト図解やクイズでわかりやすく解説しています。
日常生活の「あるある」からバイアスが起こる仕組みやうまく付き合う方法が楽しく学べる、認知バイアス入門の決定版!

こんな感じの本です。

本書を手に取ってまず思ったことが「横長の本…?」ということです。
いつも読んでいる本を縦長とするなら、本書は横長の本でした。

読み始めはなかなか慣れずに「読みにくい…」と感じていました。
ですが内容は分かりやすく、80もの認知バイアスを紹介していて学びが多かったです。

著者情報

本書の著者(監修)は4名です。
それぞれネット検索したところ、いくつかヒットしました。
リンクしておきます。 ※敬称略

池田 まさみ

森 津太子

高比良 美詠子

宮本 康司

いくつか引用と感想

気分一致効果:へこんだときはイヤなことを思い出す

気分によって思い出すことは変わる
楽しい気分のときには、自然と明るい音楽が頭の中に流れたり、楽しかった過去の出来事が思い出されたりします。反対に、気分が滅入っているときには、自然と暗い音楽が頭の中に流れたり、つらかった過去の出来事が思い出されたりします。

気分によって判断や行動も変わる
気分一致効果は、ものごとに対する判断や、人に対する印象、注意の向きやすさなどにも見られます。たとえば、明るい気分のときには、将来の進路について前向きな判断をしたり、出会った人に対して好印象を持ったりします。また、明るいニュースなどポジティブな情報に注意が向きやすくなります。
反対に暗い気分のときには、上記とは逆のことが生じます。後ろ向きな判断をしたり、相手に悪い印象を持ったり、ネガティブな情報に目が行きやすくなったりするのです。

気分一致効果が本当なら、多少無理してでも明るい気分にする工夫をしていった方が良い気がしますね。
明るさ一辺倒も良くないとは思いますが、今回引用した内容を読んだ感じだと基本的には明るい気分で過ごした方が健康的な感じがします。

ただ、自分はどちらかというとネガティブ気味です。
なので明るい気分をキープすることはきっと簡単ではないはずですが、意識するだけでも少し変わってくるかなと。

時にはネガティブな情報を取り入れる必要もあるでしょうが、ネガティブ気味な自分としては多少ポジティブなアンテナを持っていた方が良さそうです。

「気分一致効果」は今回初めて知ったワードなのですが、ネット検索してみたら普通にたくさんヒットしました。
せっかくなので「気分一致効果」に関して、参考リンクを貼っておきます。

ツァイガルニック効果:完了したことほど忘れやすい

1日の終わりに思い出す仕事は?
仕事帰りに、その日の仕事を思い出してみてください。まず思い出すのは、終わっていない仕事ではないでしょうか?
完了した課題よりも、未完了の課題のほうが記憶に残りやすいことは、実験でも明らかになっています。この実験の参加者は、箱の組み立てやパズルなど、20種類程度の課題を行うように指示されました。このうちの半数の課題は完了してから次の課題に進むように、もう半数の課題は未完了のまま次の課題に進むように誘導されました。そして実験の最後に、どんな課題があったかを参加者に思い出してもらったところ、完了した課題よりも、未完了の課題を約2倍多く思い出したのです。この現象は、研究者の名前にちなんで、「ツァイガルニック効果」と呼ばれています。

未完了の仕事を思い出しやすいワケ
課題に取り組んでいる間は緊張が続き、課題のことをいつも気にかけている状態です。また、人には「曖昧さを避けて確実な状態にしたい」という欲求があるため、課題が未完了のままだとスッキリしない気持ちが残ります。このような気持ちや緊張状態が続いている間は、自分が取り組んでいる課題の内容を比較的スムーズに思い出せます。
しかし、課題が完了してしまうと、そのような状態が解消されるため、それに伴って詳しい内容や経緯なども思い出しにくくなるのです。

ツァイガルニック効果に関しては、以前の記事でも引用していました。

【読書感想】最強のライフハック100 - 仕事をやりかけで放置すべき理由

上記の引用では「仕事をやりかけで放置すべき」としています。
たしかに、やりかけで放置することで浮かぶアイデアもありそうです。

ただ私の場合、やりかけで放置するとずっとグルグル考えてしまいそうです。
今回の引用の言葉を借りると、緊張が続いていつも気にかけている状態になりそうです。

「仕事をやりかけで放置すべき」意図としては、緊張状態が続くことで、何かのきっかけでアイデアが浮かぶことを期待しているのかなと思います。
ですが、この緊張が続いている状態は精神衛生上良くないケースもありそうです。

なので「これを放置すると、仕事が終わってからも考えてしまいそう」という内容のものは、その日のうちにやり切ってしまうのも良いかもなと思いました。
そのために長時間残業していたら本末転倒ですが、少しの頑張りでやり切れるならそれもアリかなと。

もちろん、やりかけの仕事を翌日に持ち越すことで何か良いアイデアが浮かんで、クオリティが上がる可能性もあり得ます。
でもそれを毎日のように繰り返すと、仕事とプライベートの境目が曖昧になって疲れてしまいそうだなと。

レミニセンス・バンプ:思い出すのは若い頃のことばかり

思い出しやすい時期がある!?
「『夏』と聞いて思い出すことは?」という質問のように、いくつかの単語について、過去に経験した出来事(自伝的記憶)を思い出してもらうと、10~20代の頃の出来事が想起されやすいことが、実験でわかっています。
思い出した出来事の数を、経験した年齢ごとに合計してみると、左ページのグラフになります。総数が多いところは、まるでコブ(バンプ)のように見えるため、この現象は「レミニセンス・バンプ」と呼ばれます。レミニセンスとは回想のことです。
たとえば、「お気に入りの音楽は?」などと聞かれたときにも、学生時代によく聞いていた音楽を思い出す人が多いのではないでしょうか。

10~20代の出来事を思い出しやすいワケ
10~20代の出来事を思い出しやすいのは、この時期の認知機能(脳の情報処理の機能)が最も充実しているためです。またこの時期は、運動会や修学旅行といったさまざまなエピソードを伴う出来事(ライフイベント)が数多くあります。そうしたエピソードを思い出すとき、当時の感情もよみがえってくることがありますが、それは、感情を伴った出来事は記憶に残りやすいからです。10~20代のことがよく思い出されるのは、そうした記憶の仕組みが関係していると考えられます。

たしかに、10~20代の出来事を思い出しやすい気がします。

「お気に入りの音楽は?」と聞かれると、学生時代によく聴いていたアーディストを思い出すことが多いです。
そして今も、当時好きになったアーティストの作品を追っていることが多いです。

社会人になってから好きになったアーティストもたくさんいますが、学生時代に好きになったアーティストの方が印象に残っている感じがします。思い出補正されている感じもありますが。

この現象に「レミニセンス・バンプ」という名前が付いていることを初めて知りました。
また、10~20代の認知機能が最も充実していることが理由、というのも初めて知ったので引用してみました。

ちなみに引用では「左ページのグラフ」と書かれており、本書では分かりやすいグラフが載っています。
それをそのまま引用するわけにはいかないので、同じようなグラフが載っているサイトをリンクしておきます。

皮肉なリバウンド効果:忘れたいことほど頭から離れない

「考えまい」と思うと、かえって意識してしまう
明日は大事な商談の日。ぐっすり眠るために、そのことは考えないようにしようと思うほど、余計に考えてしまって眠れない・・・。こんな経験は、誰にでもあるのではないでしょうか?
ある実験では、最初から「シロクマのことを考えるように」と指示された場合よりも、最初の5分間は「シロクマのことを考えないように」と指示され、次の5分間では「考えるように」と指示された場合のほうが、シロクマのことが次々と頭に思い浮かぶことが示されました。
このように、ある事柄を考えないようにしようと努力すると、一時的にはそれが成功しても、努力をやめたとたんに反動(リバウンド)が起こり、頭の中がその事柄に占拠されることがあります。これを「皮肉なリバウンド効果」と言います。

まったく関係のないことを考えてみる
シロクマの実験には続きがあります。「シロクマについて考えないように」と指示する際、一部の参加者には、「もしシロクマのことが頭によぎったら、代わりに赤いフォルクスワーゲンのことを考えるように」とつけ加えたのです。このように、ただ考えないようにするのではなく、「別に考えること」を用意しておくと、皮肉なリバウンド効果は生じませんでした。ただし「別に考えること」は、「考えまい」とする事柄とまったく無関係な事柄にするのが重要なポイントです。

私がネガティブ気味だからか、仕事の悩みが頭から離れないことが多いです。

この悩みが仕事中だけならまだしも、プライベートまで浸食してきたら大変です。
精神的に疲弊してしまいます。

で、引用でも触れている対策案が「別に考えることを用意しておく」。

これは人によると思いますが、自分にとってのそれは「ラジオを聴きながらゲーム」です。

これも引用で触れていますが、「別に考えること」は、「考えまい」とする事柄とまったく無関係な事柄にするのが重要なポイントとしています。

「ラジオを聴きながらゲーム」は、仕事とはほぼ無関係だから効果的なのかなと思いました。
そういえば思い返すと、ラジオの内容もビジネス寄りな内容というよりは、芸人さんがやるようなバラエティ寄りな内容をよく聴いていました。

せっかくなので「皮肉なリバウンド効果」に関して、参考リンクを貼っておきます。

インパクト・バイアス:あれ?思っていたほど楽しくないな

感情の予測は当たらない!?
「宝くじが当たったら、最高にうれしいだろうな」と想像したことは、誰でも一度はあるのではないでしょうか? 反対に「このプロジェクトで失敗したら立ち直れない」などと、不安にさいなまれた経験もあるでしょう。しかし、もしその通りの状況になったとしても、案外、予想していたほどの幸福感や挫折感は続かないものです。
心理学者フィリップ・ブリックマンらの調査によると、宝くじ当選者22人と、麻痺が残った事故被害者29人の幸福度を調査したところ、出来事の数カ月後には元の水準に戻り、どちらの幸福度も同程度になることがわかりました。
人は、ある出来事が生じたときに、そのときの感情の強さや持続時間を過大に見積もる傾向があり、これを「インパクト・バイアス」と言います。

私がネガティブ気味だからか、これもネガティブな面に着目してしまいます。
仕事の失敗なども、実際に失敗しても思ったほど落ち込みが持続しないのだとしたら、「インパクト・バイアス」は個人的にありがたいバイアスです。

成功の幸福感も思ったほど持続しないのは悲しいことですが、落ち込みが思ったほど持続しないことの方が個人的には嬉しいことです。

幸福感や挫折感が意外と長続きしないことは、もしかしたらこれまでの人生で薄々感じていたことかもしれません。
その感覚に「インパクト・バイアス」と名前が付いていたことを知れたことで、納得感が増しました。

せっかくなので「インパクト・バイアス」に関して、参考リンクを貼っておきます。

計画錯誤:なぜいつも計画通りにいかないのか?

何度失敗しても計画の見積もりを誤る
仕事であれ勉強であれ、始める前に計画を立てたとしても、往々にして計画通りには進みません。締め切り間際になって、いつもあわてて提出する人も多いでしょう。
ある研究では学生たちに、論文を提出するまでに必要な日数をできるだけ正確に予測してもらいました。すると、予測の平均日数は33.9日でしたが、実際には提出までに55.5日かかりました。また予測した期日までに提出した学生は3分の1以下でした。
計画通りに進まず失敗した経験をくり返しても、新たな計画を立てる際には「予定通りに進むだろう」と考えてしまうことを「計画錯誤」と言います。

予算の見積もりにも影響する
計画錯誤は、予算などを見積もるときにも起こります。当初は「これくらいで収まるだろう」と見積もっていた費用が徐々にふくらみ、最終的に予算オーバーになるケースは、ビジネスシーンでも珍しくありません。
ものごとはたいてい計画通りには進みません。予測していなかったトラブルが生じたり、ほかの仕事が舞い込んできたりして、計画がずれ込むことのほうが多いでしょう。
ただし、過去の計画錯誤の経験を思い出して、また同じ失敗が起きるかもしれないと具体的に想定しながら計画したときには、錯誤に陥らなかった例が報告されています。

今回の引用を読んで、以下の記事の引用を思い出しました。

【読書感想】ビジネス心理学の成功法則100を1冊にまとめてみました - インフラ計画は、世界的に予算オーバー率100%

私も定期的に工数見積の業務があります。
なので、今回の引用の内容には心当たりが大いにあります。

計画段階では想定していなかった作業が見つかったりして、結局は計画時の工数をオーバーしてしまうことが多いです。

「過去の計画錯誤の経験を思い出して…」は良いヒントになりそうです。
自分のこれまでの工数見積を思い出せば、多少なり精度が上がるかもしれません。

過去の計画錯誤を思い出すのはしんどいでしょうし、過去の計画と今回の計画を照らし合わせて取捨選択していくのは面倒な作業になるはず。
それでも、計画を進行させている時に発生するトラブルを未然に防げると思えば、なんとか向き合えるはず。

ただ、新規性の高い工数見積だとやはり想定外を拾いきれない感じもするんですよね。

とはいえ、新規性の高い工数見積が結局オーバーするとしても、そこまで大幅にオーバーしないのはこういった過去の計画錯誤から学んでいる部分もあるのかなと思います。
そう考えると、ある程度は高い精度で工数見積ができているのかもなと思いました。

せっかくなので「計画錯誤」に関して、参考リンクを貼っておきます。

ネガティビティ・バイアス:いい噂より悪い噂のほうが気になる

人は悪い情報に敏感
ほめられたときの言葉は覚えていなくても、叱られたときの言葉はいつまでも忘れられません。ポジティブな情報よりネガティブな情報に注意を向けやすく、それが記憶にも残る現象を「ネガティビティ・バイアス」と言います。
たとえば、著名人がそれなりに評価される仕事をしても、さほど世間の関心を集めることはありません。しかしスキャンダルや失言があると、一気に世間の関心が高まります。

ネガティビティ・バイアスと加齢の関係
ネガティビティ・バイアスは年をとると変化することがわかっています。実験では、19~21歳の参加者20人と、56~81歳の参加者20人に、「ポジティブな画像」「ネガティブな画像」「中立的な画像」を見てもらい、それぞれの画像を評価しているときの脳の活動を調べました。
その結果、若い参加者ではネガティブな画像のときに脳で強い反応が見られましたが、高齢の参加者ではポジティブな画像もネガティブな画像も同程度の反応しかなく、ネガティビティ・バイアスは見られなかったということです。

「ネガティビティ・バイアス」は以前の記事で一度引用していました。

【読書感想】「考えすぎない」人の考え方 - なぜ、ニュースでは悪い話ばかり流れるのか?

私もニュースを見ていると、明るいニュースより暗いニュースによく目がいく気がします。
しっかりネガティビティ・バイアスが働いているわけですね。

そして私に限らず、おそらく明るいニュースより暗いニュースの方がアクセスが伸びやすいはず。
そうなるとニュースを取り扱う側も暗いニュースを多めに取り扱うのが自然な流れかなと思います。

暗いニュースが多めというのは、なんだかちょっとイヤですね。
そっちの方がアクセスが伸びやすいだろうから、しょうがないんでしょうけど。

ちなみに、高齢になるとネガティビティ・バイアスが薄れるようです。
これは個人的に嬉しい情報です。
ネガティブ気味な自分の現状からしたら、ちょっと未来に期待してしまいます。

せっかくなので「ネガティビティ・バイアス」に関して、参考リンクを貼っておきます。

第三者効果:メディアの情報を鵜呑みにする人って多いよね

第三者はメディアの影響を受ける
マスメディアの情報に触れたときに、「自分はメディアの情報に影響されることはないが、他者(第三者)は影響されるだろう」と考えることを、社会学者のフィリップス・デヴィソンは「第三者効果」と名づけました。
この効果を検証するため、デヴィソンは、1978年のニューヨーク市長選挙における報道の影響や、子どもに対するテレビ広告の影響など、4つのトピックについて調査を行いました。自分自身への影響と他者への影響を尋ねたところ、いずれのトピックについても、他者への影響力を高く見積もることがわかりました。同様の傾向は、その後もさまざまなトピックでくり返し確認されています。

結果的に自分の行動も左右される
他者に対してのメディアの影響を過大に捉えることで、結果的に自分の行動が左右されることがあります。
たとえば、「トイレットペーパーがなくなる」というデマが流れていることをニュースで知ると、「それはデマだ」と思っていても、「ほかの人はデマを信じて買い占めるかもしれない。そうなる前に自分も買っておこう」と考え、トイレットペーパーを買いに走るかもしれません。そのため、誰もデマを信じなかったとしても、売り場からトイレットペーパーがなくなるという現象が生じるのです。

親が子供への影響を心配してテレビ等に規制を求める行動にも、この「第三者効果」が働いていそうだなと感じました。
もちろん親と比べたら子供の方が影響を受けやすいのは大前提として、第三者効果により心配にブーストがかかる感じがありそうな気がしました。

そしてトイレットペーパーの件は「たしかに」と思いました。

「自分はデマを信じてるわけではないけど」と思いつつも、結果としてデマを信じている人と同じ行動を取ってしまっているわけですね。

行動だけ見たら、結局デマを信じている人と同じと思われている可能性もありそうです。
なんだかちょっと悲しいですが、現実としてはそうなってしまうかなと。

せっかくなので「第三者効果」に関して、参考リンクを貼っておきます。

真実性の錯覚:何度も聴いていると真実に思えてくる

「本当だ」と思うのはどんなとき?
真偽が不明の話でも、あちこちで同じ話を聞いているうちに、「どうやら本当らしい」という確信が強まった経験はないでしょうか? その情報が実際に正しいか間違っているかに関係なく、同じ情報にくり返し触れると、その情報が真実であるように感じられることを、「真実性の錯覚」と言います。

くり返し聞くと本当らしく思えるのはナゼ?
ある実験では、参加者に対して、一般常識などに関するもっともらしい60個の情報を聞かせる課題を、2週間おきに3回行いました。聞かせた60個の情報のうち、20個は3回とも同じものでしたが、残りの40個は各回で異なりました。その結果、情報の真偽にかかわらず、くり返し聞かせた情報は、1回しか聞かせていない情報よりも、参加者に、より本当らしいと判断されました。

フェイクニュースを信じてしまうワケ
SNS上には、嘘やデマ、陰謀論、誤情報などの「フェイクニュース」が多く見られます。こうしたフェイクニュースを信じる背景には、真実性の錯覚の影響があると考えられています。フェイクニュースを題材にしたある実験では、フェイクニュースの見出しをくり返し目にするだけで、その見出しの主張を事実だと判断しやすくなることが示されました。見出しに「虚偽の疑いがある」という警告を付けて注意喚起をしても、この傾向は変わりませんでした。

これにはなんとなく身に覚えがありますし、深みにハマると自分自身ではなかなか気付くことが難しくなりそうです。

一度フェイクニュースに惑わされたとしても、それを反論するニュースを多く見ることができれば正気に戻れそうではあります。
ですがSNSは反論する内容よりも、自分に似た考えの内容が集まってくることが多いかなと。
そうなると、正気に戻れずに深みにハマっていく可能性がありそうです。

引用でも、虚偽の疑いがあると注意喚起しても傾向が変わらなかったとあります。

半信半疑くらいの状態であれば、まだ正気に戻れる可能性が十分にありそうです。
ですがガッツリ信じ込んでしまったら、もうなかなか抜け出せなくなってしまいそうです。
そして正気に戻れるタイミングを見失ってしまうこともありそうです。
正直、これはなかなかこわいなと。

せっかくなので「真実性の錯覚」に関して、参考リンクを貼っておきます。

おわりに

ということで「イラストでサクッとわかる! 認知バイアス」に関してアレコレ書いてみました。

今回の記事で引用したのは、

  • 気分一致効果:へこんだときはイヤなことを思い出す

  • ツァイガルニック効果:完了したことほど忘れやすい

  • レミニセンス・バンプ:思い出すのは若い頃のことばかり

  • 皮肉なリバウンド効果:忘れたいことほど頭から離れない

  • インパクト・バイアス:あれ?思っていたほど楽しくないな

  • 計画錯誤:なぜいつも計画通りにいかないのか?

  • ネガティビティ・バイアス:いい噂より悪い噂のほうが気になる

  • 第三者効果:メディアの情報を鵜呑みにする人って多いよね

  • 真実性の錯覚:何度も聴いていると真実に思えてくる

の9つでした。

今回の記事は「錯思コレクション」というサイトからのリンクが多くなりました。

引用した認知バイアスの名前(真実性の錯覚など)で検索すると高確率で上位に表示されたのでリンクしたわけなんですが、「妙に多いな…」と思いました。
サイト内を色々と巡っていったところ、どうやら本書を監修した4人が制作したサイトのようです。

書籍紹介のページにも本書が載っていますし、「妙に多いのはこういう理由か」と勝手に疑問に思って勝手に納得しました。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

「仕事」関連の読書感想をマガジンにまとめています。
こちらも良ければぜひ。


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