メキシコ発 サボテンは未来を変える
サボテン王国メキシコのここ数年の大きなニュースは、若い青年実業家たちがウチワサボテンからフェイクレザー、ヴィーガンレザーを作ったこと。
最初ニュースを見たときは本当に驚いた。
創業者の二人のメキシコ人青年たち。
彼らは台湾で知り合ったそう。
現在ハリスコ州でウチワサボテンを原料とした革を生産している。
メキシコに30年以上住んで感じてきたことなのだが、なかなか国産の製品がなく、良い製品=輸入品というイメージがあった。
今では生産国を観ながら、買い物をしてみると、中国製の多いこと。そんな中、このニュースを見た。
メキシコ発の植物で作られた革製品。
Hecho en Mèxico. Made in Mexico のメキシコ企業が若い青年実業家たちによって生まれたということ。
素晴らしい。
ウチワサボテンは砂漠地帯でも、生態環境の中にある水分だけで成長するサボテン。
水やりがいらない。
動物で革製品を作るには肥料、水、また彼らの命をいただくとき、大量の水が必要となる。
サボテンの革は化学薬品を使わないのだそうだ。
使用後は自然に戻る。
動画ニュースはスペイン語で分かりづらいかもしれないが、メルセデスベンツの車の中にもその革製品が使われていると伝えている。
世界で注目され、会社のホームページに入ってみると、
世界中のファッションブランド、自動車メーカー、シューズメーカーのロゴマークが出てくる。
2年前の動画。会社の創業者たち二人。
世界に発信するために作られた動画なのだろう。
英語で話している。
彼らが作りあげた革は10年の耐久性があるとのこと。
食べておいしい。
革を作ることができる。
糖尿病の薬の材料になるウチワサボテン。
サボテンレザーとしてすでに日本へ
メキシコのファッション界でも
メキシコ人のおとうさん、日本人のおかあさんの息子さん
ファッションデザイナーのアルマンド・タケダさんはメキシコで有名な若手デザイナー。
彼のお母さんは私たちの友人で、息子さんの話をしてくれたことがある。
「メキシコのテイストを入れ、作品を発表している。」ということだった。
このVogue メキシコの記事では、このサボテンレザーを用いた作品について取り上げられている。
私には高くて買えない高級品。
でもそのうち、革製品と言ったら、サボテンの革という時代が来て、もっと庶民が使うことのできる身近な商品になるかもしれない。
サボテンの可能性、サボテンがメキシコの経済を助けてくれるのでは・・・と思ってしまうほど、これは勢いのある最近のニュース。
サボテンからプラスティック
こちらの研究者の方はウチワサボテンから再生可能なプラスティック作りを大学の生徒たちと一緒にしているという動画。
この研究者の方、なんと楽しそうに仕事をしているんだろう。
メキシコではマンゴーの種、トウモロコシの芯や皮、アボカドの種、ヤシの葉などから、使い捨て皿やストローが作られるようになってきている。
サボテンもその材料の一つ。
未来を変えるメキシコのサボテン。
メキシコの宝物なのかもしれない。
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