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封印

ねじ伏せられた感情を泳ぐ魚みたいだねと、嫌いな食べ物の上で羽化したノスタルジーが、飛んで行くまでの力を観測する学者である私は、宇宙的なハンモックで眠り、真理がなんだのと、つきまとうだけの、胡散臭いリビドーが旋回するシステマチックな余韻や、その先々で、散漫なエゴを撒き散らす、悪魔の角膜を剥がし、散りばめられたメタファーにより、わかりにくくなってしまった末路や、ささやく愛の嘘、そそのかされるほどに、隔たりを生む街のヒステリー、増幅する伏線や、精神構造を整備する人の、油汚れに塗れた衣服、感染症の差異の背中や、能動的な修羅、政治的な星々や、アルファベットの森、独善的な社長たちや、散文の上を歩く子どもたちや、夏の空を飛ぶ蜻蛉、想念を食べ尽くす大食漢や、うさんくさい心理学にとどまる蜂の群れ、無様だと笑われても尚、自らを信じるが故に、何を言われても平気であるし、そこかしこで、利用されるための理由に狂わされないように、絶えず引き合いに出される答えなんかを跳ね除け、はびこる悪意を昇華させるために、詩的な査定を終え、横暴な摂理に騙されないために、退屈な理想に背伸びして、しがみついているだけの、君たちの思想なんてものが、今を汚してばかりいるし、言い訳ばかりで、つまらない現在に覆い被さる分厚い雲が降らす夕立や、妄想を修理する、原理的な修理工の人々や、狂気に引き摺られて行く予感や、リズミカルに消費され続けて行く物で蠢くキャピタリズムの最中、寂れた心情に開花する極彩色の花や、理性もなく、加速して行く面影の端数や、観測史上最大の恋。

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