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因子

鉄の拉げた音、終わりは何度も同じような通りを、似たような感じで通り過ぎるばかりで、何が真実かすらも、薄汚れていて分かりにくくなってしまったものばかりだし、危険分子たちがうろつく繁華街や、犠牲的な奴らが仕向ける正しさの裏側では、破壊されるばかりの日常が迫り、制限ばかりを生み出す普遍性こそ、不衛生なものであるし、運命なんてものを謳っては、今に虐げられてばかりいる自らを癒すための綺麗事だなんて、諦めているばかりの君たちの論理に縋りたくもないし、物事の出口すらわからずに、ただ、さまよい続ける先々では、前衛的な結末に備わる末尾、あらゆる変換を受け入れる拙い機械の孤独や、衰亡し続ける余韻や、あらゆる理由を誘因するセオリーの残り滓や、強制的に悔悟に至らせるための、複製品たる恋や、何もかもが、他人行儀で、今に支配したがるような奴らの皮肉や、疲憊していく面影をよじ登る餓鬼たちや、迷いばかりの日常に住まう、能天気な神の気配や、物事の背景に備わる確かさのようなものを掲げては、あたかも、正しい者のフリをしては、なりふり構わずに、生きたいと思う強靭さを忘れてしまい、諦観に浸ってしまった、全くの是非を乗り越え、あてがわれた罪に平伏すだけの、幼稚なギミックを旋回する宇宙飛行士や、観点を破壊しては、さまざまな思惑に左右され、些細なことで、苦しんでばかりいる君の抒情的な住居たる、君の精神的な家を破壊する君が手に持ったハンマーや、排斥されるだけの、たどたどしい言語にまとわりつく犠牲的な離れから聞こえる叫び声や、意味も摩耗し、何が真実かなのかすら、わからなくなったあたりから生まれたものに騙されずに、ただただ、現れるものを憎んだりもせず、屈折したままでも、何か、はじめて愛してみようかと思う。

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