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筆談で心が通じ合えたこと。

耳がほとんど聴こえない方とヨガをしました。

高齢者さんの施設でのヨガ体操時間。

体の具合や、気持ち、認知の進み、やったりやらなかったりみんなでやるのは難しい場です。そこに耳も聴こえにくい方。

一人でその全体を楽しい時間にすることは慣れることなく、いつもプレッシャーです。どの状態の方も卑屈にならず、今の自分が心地良く最高であって欲しいと願いながらやっていますが。難しいです。

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なんですが、その耳の聴こえにくい方が、私の説明が聴こえないはずなのに、とても正確にテキパキと体を動かし、集中も途切れず、休まずに続けられました。一生懸命の姿勢は、若者のヨガのクラスにも見られないほどの真剣さでした。

その方に、筆談できるタイミングは限られていたものの、いつの間にか私たちの間に見えない信頼関係が生まれていて、私のこの一言メッセージが伝わるのです。

むしろ、最後は 「ら」とか一文字(笑)でもわかってくださいました!

嬉しい!!

終了後、これを書いた「とてもよく動けていました、すばらしいです」

その途端です。溢れるようにその方が喋り出したんです。施設の方もびっくりしてこちらを見ていました。

怪我をして4ヶ月も入院したこと、怪我した部分にボルトが入っていること。もう歩けないと言われて、リハビリ専門の施設に入院したこと。朝から晩まで毎日毎日何時間もリハビリしたこと。だから運動はいっぱいやっていたこと。このヨガの内容も慣れてる運動だったこと。

そこまで一気に言葉が溢れて最後に言いました。

「とてもとても辛かった、辛かった。本当に辛かった」

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「よくがんばりましたね」と大急ぎで付け加えました。

急いだから、字が下手です。

その下手の部分を指差して、大きく大きく頷いてくれました。

そこまで頑張ったこと、歩けないどころか体はその年齢以上に動けるように恩返しをしてくれてると思います。

生きる力。自力で自分を立て直す力。それを今日、全力で真剣に私に伝えてくださいました。

私はあの年まであんなに機敏に動けるだろうか。そんな大怪我をされても大丈夫な姿と謙虚な姿勢に、心が揺り動かされました。

ヨガの最後に必ず「自分の体の機能と仕組み」に感謝します。大切な時間になりました。

読んでいただきありがとうございます!!いただいたサポートは必ず心身の健康の活動に還元し、役立てます。