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アイディアを具現化:アイディアを出す①

さて、それでは具体的に各工程を説明していきましょう。
まずは1つめの工程であるアイディアを出し、固めていく作業です。

ここでの目的は以下の2つです。

①アウトプットを日常化する
②端的に自分のアイディアを文章にする能力を身につける

さて、アイディアの出し方は人によって様々です。

セリフから考える人、
キャラクターから考える人、
映像から考える人、
設定から考える人等々…

人によっては作品によってその出発点が違う人もいます。

多くの人は何かアイディアを思いついても、頭の中に放置しておくだけです。どんどん膨らませても頭にあるだけならば、どんなに面白いアイディアも意味がありません。他人に伝えてこそ真のアイディアとなるのです。そんな"箪笥の肥やし"ならぬ"脳の肥やし"にしない為にも、
まずは1つずつ自分の脳から手を使って脳の外へと出してください。
口ではダメです。

必ず残る形で外に出してください。

それでは、アイディア出しの鉄則として以下の注意点に気をつけて下さい

①きっちり書こうとしない。

気合を入れてネタ帳を用意したりとか、神経質になって一言一句しっかり書こうとしないことです。そうすることで、書く事自体に迷いが生じ、結局何も書き出せない…という事が最初のうちは多くあります。どうせ、その後の工程で修正等が入るのでまずは書き出す事を第一に考えて気軽に書いてください。

②どんなくだらないアイディアでも思いついたらすぐに書く

面白いかどうかは後で取捨すれば良いです。まずはなるべく多く、1つでも多くのアイディア出しをしてください。

さて、この2つの点に注意して、いよいよアイディア出しに入ります。
まず、アイディア出しといってもどうすればいいのでしょうか?

まずは私の道具を紹介します。
それは、こちら。

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ポストイットです。ポストイット利用には幾つかのメリットがあります。

①手軽に持ち運べる。 

アイディア出しとメモ作業は鮮度が勝負。思い出した時にメモしないと、なんだかんだで後に忘れてしまいます。基本ポケットにペンと一緒に入れて持ち歩いています。そして、思いついた時にすぐにメモします。

②書くスペースが限られているため長々とかけない

ここでは後で読み返した時に理解できるように、端的で解り易く書く事を目標とします。また、そうする事でシナリオにだらだらと無駄な事を書かない癖付けをしていきます。
スペースの限られるポストイットには1、2文程度しかかく事が出来ません。その為、必然的に短く書く方法を考える練習になります。また、書ききれないような長いものは、数枚に分けて書く事で解消できます。

③ 後でカテゴリー分けしやすい。 

1枚のポストイットには1つのアイディアしか書きません。そうする事で、後の分類分けが簡単にできます。私は1日の終わりにノートに作品別、またはカテゴリー別にその日書いたメモを貼り付けます。またその時に、本当に面白いアイディアかどうかを取捨します。

④目のつくところに置いておける

整理したノートは机の1番目立つところに置いておき、事あるごとに読み返します。読み返す事で新たなアイディアや、シーンとシーンをつなぐアイディア等が出てきて、最終的に1つの作品にまとめる事ができます。


もちろん、携帯電話等のメモ機能を利用しても構いません。後に詳しく書きますが、その際には注意点があります。
色々なアイディアの思いつきがありますが、それをどのようにメモにしていけばいいのか?

それでは、具体的に書く内容について解説していきます。

①『セリフを思いついた場合』

そのまま、思いつくまま書きます。また、会話にする必要はありません。たとえ一言だけでも思いつけば書いておきます。もし、そのセリフを言うシュチュエーションも同時に思いついたなら、それも付け加えておきましょう。
また、繋がりのある会話以外は、セリフ1つにつき1枚のポストイットを使うようにします。

②『キャラクターを思いついた場合』

なんとなく気に入った名前をメモするだけでもいいです。
もし具体的な人物設定を思いついた場合には同時に同じ紙に書きます。
年齢、職業、生活等。性格は書いてはいけません。以前に書きましたが『優しく優柔不断』なんて説明は、映画制作には何の役にも立ちません。ですので、もし性格を書き加えたいのであればその性格を表すような、登場人物のやりそうな言動、口癖や言いそうなセリフを書くのがいいでしょう。

また、感情や登場人物の性格を表すような具体的な行動例を書き出すのもキャラ設定のカテゴリーに入れます
例えば『強迫観念にかられた人物』を表現するために『人に話しかけられる前に、仕事や仕事に関係ないことまで過剰にやってしまう』のように、具体的なキャラクターではなく性格を表すことのできるエピソードを書き出します。可能であれば具体例も2、3個別の紙に書きます。
例えば『会社で頼まれる前に測して仕事を前倒しでする。その為に残業漬けで、睡眠がとれない』『給湯室のゴミの片付け等も、自分が汚したと思われてくない一心で、隅々まで掃除し始め綺麗にしてしまう』等々…。もちろん、1つの具体例に1つの紙を使用します。

③『絵から考える』 

これは大体カメラワークや美術のことと思われます。もし具体的なカットを思いついたなら絵コンテとして書き出すのもいいでしょう。美術ならば簡単に絵を書いてメモにしても良いでしょう。もし、登場人物の行動だとすれば、行動とともになぜこの人物がその行為をするのかもメモしておくといいでしょう。

④『設定から考える』 

例えば『大豪邸の書斎で、盲目の老人と正体不明の若い男が2人きりで会話している。』
『近未来、人類は過去への移動手段を手に入れた。それを利用して日本警察は過去の未解決事件の捜査に取り掛かる。』などといったっように、具体的かつ端的に書きましょう。


以上のことを念頭に置き、最初は1日1、2枚から初めて、徐々に枚数を増やしていきましょう。

最終的には1日に10枚以上アイディアをコンスタントに出せるようになるのを目標としてください。

また、私は読書等で気になる記述を見つけた場合も、ポストイットに書いてアイディアとします。ただし、盗用になってしまわないように、そのメモには必ず出典を書き、あくまでそのままを使うのではなく、着想のヒントにしましょう。

さて、今日から是非実践してください。
そして、1週間後には1日10個、アイディアを出せるようになるよになりましょう!

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