ファシリテーターの役目とは?良い会議って何だろう?
ファシリテーターって何だろう?
仕事がテレワーク中心に切り替わってから、社内外ともに直接の対面の会議ではなく、Web会議を行なう機会が圧倒的に増えすっかり日常的になりました。
オンライン上での会議という手軽さもあり、以前より会議に参加する機会も増えたという方も多いのではないでしょうか?
私自身も参加するだけではなくファシリテーターを務める機会も増えて、「ああ、今日の会議はうまくいかなかったな」や「どうすれば話をまとめられるのだろう」としばしば反省したり不安を抱いたりしています。
改めて考えてみるとそもそも「ファシリテーター」とは、「良い会議」とはどのようなものなのでしょうか?
ファシリテーターって何をする人なの?
「ファシリテーター」と一言でパッとイメージするのは、会議の「司会者」だったり「進行役」という言葉が思い浮かぶのではないでしょうか?
ところが、実はファシリテーターの役割は先頭となって進行する司会者という役割とは少し異なるようです。
✕ イメージするファシリテーターの役割
○ ファシリテーターの役割
あくまで主役は会議に参加しているメンバーであり、ファシリテーターは議論を活発に促す役割になります。
つまりファシリテーション(会議やミーティングを円滑に進めるための技法)が正しく作用すると、参加者の議論が活発になり会議は自走する(うまく回っていく)形へと自然に動き出してきます。
そこで、会議を自走させるためには、2つのポイント「仕込み」と「さばき」が重要になってきます。
会議を自走させるためのポイント
ファシリテーターの「仕込み」とは?
ファシリテーションをする上で、まず重要なのが「前提の理解」です。
この3つの前提をしっかり把握しておく必要があります。
「仕込み」で重要なポイント1:論点の整理と切り分け
前提の理解をするために重要なのが「論点の整理 / 切り分け」になります。
会議で議論する適正な範囲を理解し、その会議でのゴールの設定(どこまでを話し合うべきか)を把握しておく必要があります。
会議をフェイズごとに切り分けることで、全体における問題解決までの「位置づけ」と「到達点」が明確になってくると思います。
「仕込み」で重要なポイント2:アジェンダの作成
次にアジェンダの作成が「仕込み」には欠かせない作業になります。アジェンダの作成は、切り出した会議の範囲に対してさらに細分化・論点のマップ化をすることで、何を話し合うべきかを整理することができます。
ファシリテーターの役割「さばき」とは?
実際に会議に入ってからのファシリテーターとして重要な役割が「さばき」になります。
議論が脱線したり停滞したときに少しだけアシスト
ファシリテーターは到達点と現在地をしっかり把握しておき、話題が反れたり滞ってしまった時に少しだけアシストすることで、議論を促してあげることが大切です。あくまで主役は参加者全員ですので、参加者の意見や考えを引き出してあげることがファシリテーターとしての重要な「さばき」の役目になります。
「仕込み」8割、「さばき」は2割
例えば料理で例えると、どんな食材を使うのか?どんな切り方にするのか?どんな調理方法にするのか…などの準備、つまりは「仕込み」方によって大きく料理が変わってきます。
「仕込み」が十分であれば、料理中は火加減の調整や味の調整など、少しの「さばき」で料理を完成させることができます。
役割としては「仕込み」の準備が大きく占められ、「さばき」は調整といった具合です。
ファシリテーションも会議前の入念な「仕込み=準備」が重要で、「仕込み」を8割、「さばき」を2割ぐらいを念頭に会議に備えると良いのではないでしょうか。
Web会議でのファシリテーション
テレワークでのWeb会議(特にカメラをオフにしているWeb会議の場合)では相手の表情が見えにくく、「意見に賛同しているのか」「今は考え中なのか」、間合いが難しかったり雰囲気がつかみづらいこともあります。
ただ、ファシリテーションの本質としてはWeb会議でも直接対面の会議でも変わらないように思います。
Web会議でもやはりファシリテーターの「仕込み」、つまりアジェンダや会議のゴールを事前にメンバーと共有することが大切です。
事前に共有することで、あらかじめ参加者も考えをまとめることができ、それぞれの意見が生まれてくるのではないでしょうか。
Web会議・直接対面のいずれも共通の目的に向かうといった原則は変わりません。
また、Web会議ならではの特長もあります。
ZoomやGoogle MeetなどのWeb会議のアプリにはチャット機能やアンケート機能、挙手・賛成の意思表示できる便利な機能があります。
それらの便利な機能の活用した「さばき」で、参加者の意見を促したり会議の雰囲気づくりに役立てることができるのではないでしょうか。
「仕込み」が万全であれば会議は自然とうまく回る
良い会議とはファシリテーターが先頭に立って司会をすることでもなく、単に興味深い意見が出た会議でもありません。参加者全員が共通のゴールに向かって達成した会議が良い会議だと考えます。
あくまで会議は参加者全員でつくるもの。ファシリテーターに依存せずに全員が互いに補い合い、全員で作り上げていくことが大切です。
もしもこれから自分がファシリテーターの担当となった時は、「仕込みが万全であれば会議は自走する」を心がけ、臆することなく臨んでみてはいかがでしょうか。
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