カンカンダンス
先日の夕方、公園で犬の散歩をしていると、近所の小学4年生のKくんが自転車に乗って近寄り、私に声をかけて来た。
「ねえ、カンカンダンスって知ってる?」
K君はいつもうちの犬とボール遊びをしてくれる元気いっぱいの男の子だ。
「カンカンダンス? 何? カンカン蹴りながら踊るの?」
昭和の時代には缶蹴りという遊びがあった。今の子供達もまだあの遊びをしてるのだろうか?
K君は鼻でふっと笑うと、自転車でやって来た友達と一緒に立ち去りかけた。
「え? 答え教えて…」
追い縋ってみたが、チラリと流し目をくれて、二人は自転車で走り去ってしまった。仕方がない。自分で調べるしかない。
YouTubeでカンカンダンス調べてみた。
何、このへんてこな踊り‥50代のおばさんがこんなの知ってると思ったんだろうか‥?
あ、オアシズの大久保さんも踊ってる‥
小学生の間で大流行してて、芸能人とか色んな人も踊っているのね。
あ〜良かった〜。知らなくて。
下手に知ってるって言おうもんなら、絶対あの2人の後に続けて踊らされるところだった。
昭和生まれの人は大体ダンスに対して苦手意識を持っている。平成生まれの人みたいに学校の授業でダンスを習っていないし、無理に踊ると生まれたての仔馬のようになる。(私だけ?)
いや、思い出した。高校でダンスの授業あった。創作ダンスとかいう前衛的なダンスをやらされた記憶が蘇ってきた。
「私は種。撒かれたばかりの種は硬く小さく縮こまっている。そこに水をあげる。燦々と降り注ぐ太陽の光。そして爽やかに吹き抜ける風。種はやがて柔らかく解け、芽を出し、花を咲かせる。
だが華やかに花を咲かせた後は、台風に晒され萎れて朽ちて土に還る」
こういった感じの事を、5、6人のグループでダンスで表現させるのである。
思春期の女子にとっては拷問である。私はこの創作ダンスの授業が嫌で堪らなかった。ちなみに体育館でこのダンスをするのは女子だけ。男子は校庭でサッカーだ。しかもこの屈辱的なダンス、体育祭で披露させられるのである。
ホント、こういうことやらせるなら、何も考えてない小学生の頃にして欲しい。今思い出しても軽く殺意が湧いてくるのは私だけ?
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