サムゲタンを食べたこと。生きること。終電を逃して冥王星に帰れなかった君を憐れむこと。

昼食。サムゲタンを食べた。日の当たらない没交渉を繰り返した昼下がり。頭状で透明のクエッションマークを携えて、韓国料理店に足を運んだ。身を粉にして反復労働に勤しむ僕でも、昼食の時間確保くらいは必要だ。新橋の街を歩く。街では、アドレナリンを浄土に持参してしまって行き場のない魂が、冥土を縦横無尽に駆け抜ける。まるで少ない生命を惜しむように。生きるとは多分そういうことだ。

カクテキも食べた。いつか終電を逃して冥王星に帰れなかった君を憐れむ。それにしてもさっきから僕の思考回路はまるで飛び出す絵本だ。まるっきり二次元に収まらず三次元に溢れる。溢れかえる。やれやれ‥やはり螺旋階段で嘲笑っていた君が懐かしい。

サムゲタンに白飯をブチ込む。そして胃に流しこむ。やはり旨い。

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