絵が先か、物語が先か

この作業ははたして身を結ぶのだろうか、と思いながら夜明け前から段ボールと新聞紙にまみれている。5日目くらい。

先日、長男が保育園で行った創作劇が素晴らしくてまだ頭に残っている。これは何とか家庭で応用できないものか。まだ彼の熱も過ぎ去ってないはずだ。劇中歌はなうたで歌ってる(歌も歌詞はオリジナルらしい)。絵本を皆で読み、そこからアイデアを出しあってオリジナルの劇を作ったという。セリフも登場キャラクターもオリジナル。とっちらからないのかと思いきや、よくまとまっていて、子供達も達成感。もう先生がた素晴らしい。5歳ってこんなことできちゃうんだ。しかも創作の型などない独創性のあるすごい時期に違いない。

ずいぶん前、コピーライティングのクラスに参加した。そこではさまざまなアプローチでコピーを書いてみるという機会を得たのだけど、そのうちのひとつに「絵が先か、コピーが先か」というものが。とても印象深かった。同じ題材でもビジュアルから考え始めるのとコピーから考え始めるのとで、着地点は変わった。

保育園の劇で長男は物語から入り、キャラクターの色カタチ衣装などをたどっていった。こんどは絵から入ったら、物語はついてくるかなとふと思いついたのだった。どうやって子供と創作を構築していくのかなにも知らず手探りなので何を手がかりにやればよいかわからない。けれど、とにかく共作したい。作りかけの仮面または帽子の骨組み(しばらく骨組みのまま進まなかった)をみた子供たちが「おれは海賊がいい」「そんならおれはカッパにする」というので、まずはそのふたつを解釈し衣装化してみようとおもう。

そういえば、わたしの場合は小説も"絵が先"の作りかたに似ている。登場人物の個性がきちんとかたまれば、ものがたりが動きはじめる。

(さて、うまくいくのか)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?