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中国平安保険のAI臨床意思決定支援システム「"Ask Bob"ドクター」

このnote記事『戦略をアップデートする』は、競争戦略コンサルタントとして「GAFA×BATH」などの米中メガテック企業をはじめと国内外トップ企業の動向をフォローしている田中道昭が、日々行っているこれら企業へのリサーチの中からその内容をシェアするものです。

今日の『戦略をアップデートする』は、中国平安保険のAIによる臨床支援についてです。

中国平安保険は、2020年12月18日、「Ping An launches artificial intelligence assisted clinical decision support system for gastroesophageal cancers(中国平安保険は食道がんに関するAIによる臨床意思決定支援システムをローンチ)」というプレスリリースを出しました。

プレスリリースによると、中国平安保険は、シンガポール国立大学病院とシンガポール国立大学癌研究所と共同で、食道がんに関するAI臨床意思決定支援システム(CDSS)である「”Ask Bob”ドクター」を開発、ローンチしたとしています。

「”Ask Bob”ドクター」は、臨床意思決定支援とコミュニケーションを提供するために開発された、AIによるデジタル・プラットフォームです。疾病、医療製品、処方薬、医療リソース、個人の健康に関する5つのデータベースに基づいており、臨床意思決定支援のほか、薬の照会、文献調査と翻訳、オンラインフォーラム、ニュースなどのサービスを提供するとされています。また、「”Ask Bob”ドクター」は15,000以上の病気をカバー、90%の精度で85の一般的な病気を診断できる能力を持ち、中国で既に約2万の医療機関で使用され、45万人以上の医師にサービスを提供しているといいます。

中国では、新型コロナウイルス感染拡大への対峙もあり、中国平安保険だけでなく、アリババやテンセントなどテクノロジー企業による最先端AI技術の医療・臨床への実装が強力に推し進められています。

田中道昭

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