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アマゾンAWSがスタンダードチャータード銀行と戦略提携、「クラウド・ファースト・バンク」をさらに推進

『戦略をアップデートする』は、競争戦略コンサルタントとしてGAFA×BATH等の米中メガテック企業をはじめ国内外トップ企業の動向をフォローしている田中道昭が、日々行っているこれら企業へのリサーチの中から、その内容をnoteでシェアするものです。

今日の『戦略をアップデートする』は、アマゾンのクラウドコンピューティングサービス「AWS」についてです。

アマゾンは、2020年11月11日、「Standard Chartered Selects AWS to Power Its Strategic Banking Systems and Workloads(スタンダードチャータード銀行は戦略的バンキングを強化するためにAWSを選択)」とプレスリリースを出しました。

プレスリリースによると、スタンダードチャータード銀行はAWSと5年間の戦略提携を締結することで、「クラウド・ファースト」のアプローチで、バーチャルバンキング、オープンバンキング、BaaS(Banking as a service)といった次世代ファイナンスサービスを実現していくとしています。同銀行の主なアプリケーションは既に「クラウド・ネイティブ」となっていますが、さらに、60市場のクライアントに対する新しいプロダクトやソリューションでAWSを活用していく方針です。

第24回で述べたように、スタンダードチャータード銀行はマイクロソフトと戦略提携をし、そのクラウドコンピューティングサービス「Microsoft Azure」をクラウドプラットフォームとして、コアバンキング、トレーディングシステム、BaaSなどアプリケーションを2025年までにすべてクラウドベースに移行するとして、銀行のデジタルトランスフォーメーションを進めています。

「世界一のデジタルバンク」と称されるシンガポールのDBS銀行も、「クラウド・ネイティブ」化するに当たって、アマゾンとマイクロソフトのクラウドを採用。スタンダードチャータード銀行も、今回のアマゾンAWSとの戦略提携によって、マイクロソフトとアマゾンを両輪に、さらに「クラウド・ファースト・バンク」へと進んでいます。

田中道昭

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