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「合意」を得た事で広がった世界 第一話

元夫とは離婚後も「パートナー」でいた。婚姻制度の枠組みは越えていくけど、夫婦間の愛とは全然違うけど、娘の親だから一緒に子育てしてくし、時々ならセックスもした。離婚したからお別れですっていう認識はお互いにあまりなく・・・・でも、一緒に住まなくていいし、暮らさなくていいし、籍とかどうでもいいし。というか、一緒には住めないし暮らしたくもないが・・・(笑)

それを私たちは「ポップ離婚」と呼んで、ときに、前時代的な人々を「ぽかーん( ゚д゚)」とさせていた(笑)

離婚した時から「ポリアモリー的な生き方」を彼には示唆してきた。

だから、現実に、JO君と出会い関係が進む予感を感じた頃、元夫に「合意」を取り付けたい、と思った。

「合意を得たい」のは私の完全なるエゴで、彼はそれを望んでいない↓




「あのさ、ポリアモリーの事なんだけどね。これから私、ほんとにポリアモリーとして柱を立てていきたいと思ってるのね。それについてどう思う?」

「・・・だからさ、離婚した時から言ってるじゃん。いいよって言ってるじゃん。それにもう奥さんじゃないし。元奥さんだし。別におまえは自由だよ。」

・・・なんか腑に落ちない。

「え。元奥さんだから関係ない、って事じゃなくて、それ聞いて、アキ君はどう思うの?って事が大事なんだよ。」

「はあ・・・・・(溜息)いちいち、そうやって自分の感情と向き合わなきゃいけないの?おまえといるとそういうのが面倒くさいんだよ。そうやっていちいち聞いてくるけど、言わなきゃわかんないのかよ。」

「わかんないよ。話してよ。伝えてよ。それに対してアキ君がどう感じるのか、その感情が大事なんじゃん。」

「・・・そういうオマエが嫌いなんだよ。めんどくさいんだよ。」



そんなやりとりがあったのは

夜中に突然まさぐられて、「なんとなく合意のもとに(私は嫌がらなかった)」セックスをした、次の朝だった。

その夜私は、娘を連れて、「元夫と8年暮らした家」に帰った。娘にせがまれて川の字で寝た。出産した後は、ずっと、別々の部屋で眠っていたのに、その日は川の字で寝た。

ふと気が付くと、アキ君が私を抱き寄せていた。口づけをされた。私はそれに応えた。肩に手をまわして彼を受け入れる。綺麗に日焼けをして、柔らかくて逞しくて、大きくて丸い肩。8年間、よくよく馴染んだそれ。私は彼を受け入れた。あっという間の出来事だった。

別にセックスしたいわけではなかった。なんとなく、押し切られた気がした。

それなのに翌朝の会話はこんな調子だった。

何一つ向き合ってもらえない。そういえば8年間ずっとそうだったなあ。「ねえ、聞いてる?」 「聞いてるよ!」 「だったら目ぐらい見てよ」「はあ・・・・・(溜息)」

なんかもう十分味わったよなあ・・・・。

それで離婚したんだった。「もうお腹いっぱいだあ」って思った。特に喧嘩が絶えないとか、いがみ合うとか憎しみあうとかではなくって。

「なんか、もういいかなあ(笑)」それだけで。


その「無理やりではないが、なんか押し切られる形でセックスされたのに翌朝まともに話してもらえなかった事件」から一週間くらい経って

なんだか急に、ふつふつと・・・・腹が立ってきた。もうジワジワと。


あの、コミュニケーションの拒否はなんなん?

パートナーシップにおいて、最も重要なのって、コミュニケーションじゃないのかな。結果として分かり合えないとか、理解できないとか、好きだとか嫌いだとかあったとして、そんな事はどうでもよくて。

大事なのって「向き合おうとするプロセス」なんじゃないのかな????


ジワジワと、腹が立ってきた。そのコミュニケーションを拒否するアイツはなんなんだ?!「元夫」であり、今の私にとってなんなんだ?!

「元夫」以外になんか意味あるんか?












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