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「新規事業を生み出す次世代リーダー」を輩出するプログラム ~NTTデータ様の事例と共に 後編~

メルセネール・大道寺です。

前回の弊社事例としてのNTTデータ様のお話を踏まえつつ、新規事業に関する育成プログラムに関する内容の後編です。

前回のnoteはこちら。


NTTデータ様にご協力いただいた記事
はこちら。


引き続き弊社事例としてのNTTデータ様のお話を踏まえつつ、私たちがどんな流れ・想いでプログラムをご提供しているのか、私の視点でお話したいと思います。機密情報に触れない範囲でこちらのケースの”思い出”も混ぜたいと思います。


柔軟に調整可能なプログラム設計と準備

新しいことに挑戦するプログラムは柔軟であるべき

新規事業を創出する、新しい領域でサービスを提供するなど、このような新しいチャレンジは当然予定通りには進みません。同じようにプログラム内での検討活動も予定通りには進はずもありません。

そのため、我々はプログラム自体に柔軟性を持たせています。最初に全体として何を目的に、何を学び、何を実践するのかを定めつつ、いざプログラムが始まったら学ぶ内容や実践内容は調整しながら進められるように設計しています。

  • 目的 ⇒ 開始後も変更無し

  • 学ぶ内容 ⇒ 「参加者の習熟度に合わせて」柔軟に調整

  • 実践内容 ⇒ 「検討内容の深まり度合いに合わせて」柔軟に調整

実施形態も状況に合わせて調整しています。コロナ下では対面で集合することが難しく、オンラインでの実施に切り替えている企業も多いです。

ここも状況を踏まえながらバランスよく対面/オンラインの良さを取り込むようにしています。座学的なインプットはオンラインで進めつつ、アイデア出しやビジネスモデルを詰めていくという実践は対面で行うなど、場面ごとに最適な方法を取ることが大事ですね。

NTTデータさんではまだ世間的にコロナが落ち着いていないタイミングを座学メインのオンライン、落ち着きを見せた頃に合わせて対面での実践型検討にしました。

最新のIMDの調査結果では、『企業の俊敏性』において日本は非常に低い結果となっていますが、『俊敏性』自体が何なんなのか?を知ることから始めないといけないと思います。改めてプログラム自体が硬直化しない、予定調和であるというのは、新規挑戦型プログラムには不適だと思っています。


参加者にとってためになるケースと事例

組織や参加者にとって、理解しやすい、身近に感じられる、その後活用できる、など、適切に事例やケーススタディを調整することが重要です。

「自分たちはBtoBのビジネスをやろうとしているのに、事例やケースがBtoCばかりで、イメージがわかなかった」

というのはよくある話です。ビジネス形態が異なっても学びはあるので、その視点を落としてはいけませんが、できればより興味を持てそうなものを扱うことが大事ですね。

我々は可能な限り、その企業・業界のネタを事例やケーススタディネタとして個別にカスタマイズしてご提供しています。研修会社ではなく、新規事業開発支援を実際にしているが故に、多くの事例や知見が溜まってきており、そこからネタを引き出して作成しています。

NTTデータさんでは、NTTデータさんが世の中に出しているあるサービスを取り上げさせて頂きました。学びのための前提としつつ、「外部の人間から見て、正直ここは微妙ですよね・・・」という切り出し始めて、皆さんには考えて頂きました。

座学だけではない、メンタリングの意義

座学だけでは新規事業はできない

プログラム内では当然必要な知識やノウハウをインプットするのですが、それだけではうまくいきません。追加的に2つのことを大事にしています。

  1. チームを経営する経験

  2. 常に事業を修正し続ける経験

新規事業を生み出し、成長させていくにあたっては、フレームワーク的ノウハウだけでは難しいと考えています。事業案をカタチにしていくためには、多くの壁が立ちはだかり、また自身の殻も破っていかないといけないのです。そのために、『チーム経営』を経験して頂いています。

事業案自体をどうするということでは無く、一緒に集まったメンバーにて作り上げるチームを、プログラム期間中にどのように経営するのか?を自分たちの意思で決めて頂きます。この”意思決定”という経験を大事にしています。

特に大手企業の方は、上司にお伺いを立てるということがいつの間にか当たり前になってしまっていますので、そこから脱却して頂く必要があります。

もう一つは事業案のメンタリングです。

これが我々が最も大事だと思っている点ですが、新規事業はつまるところ個別具体的な課題を乗り越えて、その先の成功に辿り着くプロセスです。方法論やノウハウは大事なのですが、その中でも特にどこがポイントになるかは事業案次第です。

経験が少ないと、どこがポイントになるかが分からず、教科書通りに進めてしまい、スタックしてしまいます。事業の視点で個別具体的な課題に一緒に向き合い、意思決定を促しながら、前に進めることをメンタリングを通じて行っています。

メンタリングのイメージ


プログラム後も行うフォローアップメンタリング

我々はプログラム終了後、数か月たってから改めて参加者の皆さんへのメンタリングを実施させて頂いています。

  1. プログラム内で検討した事業案を更にブラッシュアップする

  2. その後の自身の活動から出た疑問を解消する

という2つの点を大事にしています。

プログラムの最後には組織の幹部の方々にご評価いただくのですが、それを踏まえてプログラムを越えて継続検討に進むケースはあります。

プログラム期間中と同様とは言えないですが、事業案の精度を上げるために、改めて事業案を高度化するようにフォローを行っています。

もう一つがその後の組織に戻ったあとのフォローです。

プログラムを経て個人個人が大事だと思ったことを、組織に戻って活かして頂くのですが、その段ではなかなか難しいケースがあります。所属組織メンバーと共通言語を持てていない、新しいテーマへの挑戦に火がついていない・・・など、更に実践的な場にいくと悩みが出てきます。

個人として解決するべきものもあれば、組織的に解決する必要があるものもあります。それらを外部の我々が聞くことで、個人で対処して頂くべき事項はコーチング的に考えて頂きつつ、仕組みの問題・組織へお戻しすべき事項は、組織側へお戻ししています。


次世代のリーダーを輩出する

NTTデータさんのケースでは、ここまで書かせて頂いた内容を包括的に実施させて頂きました。

どんな組織を目指し、どんな人材であるべきか、またそれをどのように育成していくか?、ということは丁寧に繋げながらも、硬直的にならないことが大事かなと思っています。

私も長年、多くのクライアント様で育成プログラムを展開させて頂いておりますが、過去に受講された方々が、上層部になられて、

「あの時のこのプログラムで学んだことが活きている」

と言っていただけることが多く、その瞬間が非常に嬉しいですね。

時間が掛かる取組みであることは間違いないのですが、しっかりと取り組む分で差が生れてくるところだと思います。


新規事業やソリューションビジネスに関するご相談受け付けております!

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