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漫画レビュー12 はっぴぃエンド。

ゆるふわ美少女の萌え漫画だと思ったらミステリーホラーでした。

こんにちはメルカです。

今回の漫画レビューはこちら「はっぴぃエンド。」です。


作者:有田いまり


ガンガンコミックスより5冊刊行されており、5巻で完結しています。
完結作品を取り扱うのは初ですね。

この漫画はタイムリープです。
少しタイムリープの話をします。

実はタイムリープものというジャンルは昔からあります。

自分が知ったのは1995年に「高畑京一郎」という作家がライトノベルとして出版した「タイムリープ あしたはきのう」という作品です。
きっかけにより記憶を持ったまま過去の自分に戻るという割りと今となっては定番の話ですね。
その後、「時をかける少女」などの数々の時間ものの作品が生まれました。

それは今も続いています。

タイムリープには色々解釈がありますが、今回の話に沿ったタイムリープに即して解説します。

今回の漫画は過去の自分に戻ってやり直せるけど、行動を変化させることによって結果を変えることができる可能性があるタイプです。

タイプとはなんぞやというと、結果を変えることができないタイプもあるからです。
過去の親を殺したら子供である自分も消える親殺しのジレンマとか鶏が先か卵が先かの話や、世界が整合性を保つ為に調整されるなど考えは色々ある訳ですが、今回そんな小難しい話をしようとは思いません。

とにかく過去に戻って意識的に行動を変化することでこの最悪の結果を変えようぜ。って話。

キャラクターはそういう心持ちで物語が展開していくと解釈して読んでみて下さい。

過去への生き方も様々です。最近流行りの言い方である「死に戻り」、つまり死んだらある過去の地点に戻るものや、装置を使って戻るのもありますね。

いくつか有名作品で例を挙げると「シュタインズ・ゲート」「RE:ゼロから始める異世界生活」「ひぐらしのなく頃に」などなど。
ここ10年くらいでは毎月のように時間戻しの話が生み出されているのではないでしょうか。


話を本筋に戻します。

絵は基本的にゆるふわというか萌え系?可愛らしい絵柄です。
でも基本的にはです。シリアスです。

主人公は「相田茜」(あいだあかね)中学2年生です。
舞台は1997年6月頃とのこと。
東京から田舎に引っ越してくるところから始まります。
なんかこの田舎に引っ越すタイムリープってだけで「ひぐらし」っぽいですよね。

茜の姉がこの田舎の教師をしていますが、限界集落みたいで教室には小学生も含めて10名しかいません。自分(茜)も含めて11名ですね。

都会から田舎への引っ越しで不安だった茜ですが、他生徒からは好意的に受け止められ何人かと仲良くなってプライべートも含めて楽しく過ごしていました。

教師である姉によると、その学校にはルールがあり、必ず日誌は毎日書かなくてはならず、もし忘れた場合は連帯責任で罰ゲームとのこと。

読者的に急に不穏な空気になってきました。

茜は深く考えず「うん。分かったよ。」と返事をします。

それから1ヶ月ほどの時間が経ちました。
そして姉から唐突に話があり、引っ越して間もないにも関わらず、両親の仕事の関係で再度東京に引っ越し直すことになってしまいました。

せっかく楽しく田舎での新生活を送れていたにも関わらず再度の引っ越し。

悲しくはありましたが子供にはどうにもできず仕方ありません。

クラスの仲良しにもお話し、悲しみを共有しました。そしてその翌日にお別れのBBQ(バーベキュー)をすることになりました。

茜は悲しくなりBBQ前日の夜の日誌を書く気分ではなくなってしまいました。

そして翌日、学校の庭にてBBQの為にクラス全員が集まりました。

そこで姉が言います。「お前昨日さ、日誌書かなかっただろ。」
「ごめん。」と謝る茜をよそに姉は続けます。
「サボったらみんなで連帯責任って言っただろ。罰としてみんなでBBQやるぞ。」

そしてBBQ用の串(なぜか槍のように長い)を茜と仲良くなっていた娘に突き立てます。

困惑する茜ですが、姉は続けます。
「ほらーみんな連帯責任だぞー。ちゃんと準備しろー。」

そしてなぜか他の生徒もみんな自分に串を突き立てます。
そしてゾンビのようになり・・・・茜に襲い掛かります。


・・・・とまぁホラーな感じになって1話が終わります。


ここで最初に言っていたタイムリープの話に戻ります。
この状況の謎を解き、解決していこうという行動原理で物語が展開していきます。

5冊で完結という短さではありますが、内容は結構濃いですね。
最後のまとめ方も綺麗にまとまっています。

ただ、打ち切り臭があるとまでは言わないまでも、もう少し長くすることもできたと思います。恐らくもう少し人気があればもっと内容を掘り下げたり深いストーリーにすることも出来たかと思います。

作者さん自身も最終巻でそんな感じのことを仰っていました。
初めからまとめ方を複数用意されているなど用意周到でよく考えられている作者様だと思います。

ふわふわな可愛らしい絵からのホラーというジャンルは「がっこうぐらし」などちょいちょいあり、読者を一喜一憂させ楽しませてくれます。
「こんな可愛らしい絵なのに絵柄も変貌してこの展開!?」という感じ。

結構色んなサイトで導入の1話を読めます。
とりあえずスクエアエニックスの無料1話のリンクだけ貼っておきますね。
↑クリックで1話を読めます。

ゆるふわグロホラーサイコサスペンス漫画を読みたい方はぜひスキをお願いします!

追記。
作者の有田イマリさんは現在「社畜さんは幼女幽霊に癒されたい。」という漫画を描かれています。こちらは癒し系のゆるふわ漫画です。
可愛いキャラクターを可愛く描いているので癒し系・日常系マンガとして人気があります。可愛いです。

では今回はこんなところでノシ          メルカ

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