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漫画レビュー17 世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する

老練の暗殺者がその豊富な知恵と経験を用いて勇者を殺して世界を救う為に異世界転生する。

こんにちはメルカです。

今回の漫画レビューはこちら
「世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する」です。


原作:月夜涙 漫画:皇ハマオ キャラクター原案:れい亜


はい。今回も異世界転生です。
母数が多いからか異世界ものは面白い作品が必然的に多いですよね。

異世界での設定は無限ですし、キャラクターが現代の知識をメタ的に持ちつつ現代の流行に左右されない世界を構築できるので、その作者さんの妄想・得意分野・知識を詰め込めるからか筆が乗って面白い作品が生まれやすいのでしょうか。

では今回の作品の本編へ。


いきなり飛行機転落事故スタートです。

現世の主人公は職業:暗殺者。
既に還暦くらいの年齢の老人です。

歴戦の暗殺者である彼も年には勝てずこの仕事が終われば引退する予定でした。

引退後は若い芽を暗殺者に育て上げる仕事を組織が斡旋してくれる予定でしたが、その話はブラフのようで、危険な暗殺能力を持つ彼を飛行機事故に見せかけて飛行機の乗客ごと巻き込みながら始末するという裏切りにあいました。

組織への忠誠心から暗殺者を続けてきた彼でしたが、まさかの裏切りに落胆します。

(これまでの人生は何だったのか。もし生まれ変われるなら今度は自分の為に生きよう。)

そして気が付きます。
そう。あれです。目の前に女神がいるあのパターンです。

女神はユーモアや遊びっ気があり言葉に含みを持たせる意地の悪さが目立つ性格ですが、相手の意見をないがしろにすることはなく合理的な思考も有しています。

更に頭の中まで読めるようです。

そんな女神を前に暗殺者も負けていません。
心を読まれてようがお構いなしに現状把握、状況や女神の言動からこれからの自分の未来を考え女神から情報を引き出していきます。

女神の話を要約すると、

異世界に転生して勇者を暗殺してほしい。
その勇者は16年後に世界を闇に陥(おとしい)れる魔王を強大な力を持って倒すけれど、そのあと勇者はその力を私利私欲の為に使い2年後には世界を滅ぼしてしまう。
だからあなた(暗殺者)に魔王討伐後の勇者を殺してほしい。
それが異世界転生してあげる条件。

彼は質問します。
「ではその勇者を処分したあと不要になるのは誰かね?」

当然です。
彼は今さっきその能力値の高さから仲間であるはずの暗殺組織に裏切られ殺されたところです。警戒は当然。

女神は「おいたをしなければ放っておきますよ。ただの人間のあなたと違って勇者は”特別”危険なんです。」との事。
そんな勇者を殺させるってムチャなw

どうやら格上を殺せる可能性があるから暗殺者がピックアップされたようですが…。

彼は勇者を殺さずに世界を救えるならそれで解決なのではとの質問をしますが、女神は「出来るのであれば」と含みを持たせます。

普通に転生しても勝てるわけがありません。
何か対抗できるだけの能力が必要です。
そして女神はスキル選択の自由を提示します。

D~Sランクのスキルを自由に選んで良いそうです。

それぞれのランクごとにランクに合ったスキルが存在するようです。
合計5つ。これは異世界転生の中では破格の転生条件ではないでしょうか。
でもスキルの数はなんと123,851種類
全部を吟味するのは不可能なほどの量ですが選びたい放題です。

逆に考えれば5コ厳選したとしても勇者を殺すのは厳しいということでしょう。

勇者は破格の存在の為、傷つけることさえ難しい。
無防備な状態で急所に叩き込んで殺せるだけの火力。
これがミッションクリアの最低限必要な条件となります。

彼が選んだのは

S:超回復
A:式を織るもの
B:成長限界突破
C:体術
D:?

Sランク:超回復

更にスキルレベルが上がると能力も強くなっていくようです。
強力なスキルの1つですし、死ななければ無傷みたいなことができるかもですね。
このスキルを基軸にして他のスキルを決定したようです。

Aランク:式を織(お)るもの。

説明がないとなんのことか分かりづらいですね。
要はこの世界には術式というものがあり、その術式で100コくらいの魔法を使うことができます。
でもこのスキルがあれば術式を構築したり入れ替えることで新しい魔法を作り出すことができるようになるというものです。

彼の長年の経験から現代の知識を用いて新しい有用な魔法が生成できると踏んだのでしょう。

Bランク:成長限界突破

この世界の人には成長限界というものが存在するけれども、その限界に達する人がほとんどないため、あまり有用なスキルと見なされていないからかこのランクに存在するようです。

正直AかSランクでもおかしくないスキルですよね。
Sランクで超回復を獲得していることで、訓練次第で短期間で成長限界に達することができると判断した彼はこの上限を取っ払いたかったのでしょう。

永遠に修練して火力を上げ続けるには必要な選択でした。

Cランク:体術。
単純なフィジカルでしょう。
例え超回復があったとしても自分の身体を自在に動かす才能があればより活きますから。

Dランク:不明

なぜか読者には伏せられています。

今後、物語のキーとなる能力である可能性が高いですね。
Dランクはほとんどの住民が1つは覚えて生まれるらしいので気になるところです。

Sランクは1億人に1人しか覚えていないようです。
ちなみに勇者はSランクを複数所持、Aランクもいっぱい持って生まれるそうです。
Sランクは魔剣召喚とか魔物生成、聖闘気、隷属刻印とか何だか強そうなスキルがいっぱいあります。

暗殺者でなければ例えば魔物生成や隷属刻印辺りの選択もあり得たかもしれませんね。

Aランクのこの魔法改変系のスキルは名前は違えど他の異世界転生ものにもよく出てきますね。
漫画レビュー1で紹介した「アラフォー賢者の異世界生活日記」や、レビュー16「転生賢者の異世界ライフ」の主人公もよく魔法を改変しています。

更に上記の他に魔力属性も選べるそうです。
彼は全6つの内、4つの基本的な属性が使えるタイプを選びました。

火・風・水・地 光・闇 の6属性があり、基本の前者4属性を4種類とも使える代わりに成長速度が半減するというデメリットがあるそうです。
この世界の住民が持っている属性は基本1属性です。
2属性持っていれば超優秀な部類に入ります。



ようやく転生です。
彼の新しい名前はルーグ・トウアハーデ。

有名な暗殺を生業とするトウアハーデ家の貴族に転生となりました。
赤ちゃんスタート。
意外にも暗殺者の家系である両親は優しく愛情を注いでくれます。

ですがこの家は暗殺稼業。

5年後、父に地下室に連れられた彼は死刑囚を用いて初めての殺しを促します。
父なりの理論で暗殺教育を施しているようです。
ルーグは淡々と普通に殺します。まだ5歳なのになぁ…w


7歳になり運命的な出会いをします。

まだ魔法を使えないルーグですが、魔力を放出することはできたので、毎日延々と魔力放出を繰り返していました。
魔力は使えば使うほど増えていくようです。
その結果、ルーグの魔力量は常人の1000倍になっていました。

ただし、一度に放出できる魔力が少ないので魔法を使えても一撃が弱い。
瞬間火力を確保する手段を模索していました。

ある日、ディアというまだ10歳の可愛らしい少女が訪れます。
どうやら家で雇った他国領の魔法の天才家庭教師のようです。
うまく魔法を教えられる者が家にいなかったら別に雇ったのだと思われます。

ディアから魔法を習い初めて魔法を使います。
無から鉛を作る魔法です。…これ錬金術じゃない?とメルカは一瞬考えましたが、元の材料がなく作れているので魔法なのでしょう。

ここでAランクの「式を織るもの」により魔法の理(ことわり)を紐解き新しい魔法を構築する術を覚えます。

上記を言葉で説明しようと思いましたが長くなりすぎたのでカットしますw

ディアも新魔法の作成には意欲的でルーグと一緒のベッドで寝るくらい親睦を深めていきます。(ルーグは7歳でディアは10歳です)

そしてなんだかんだでタングステン(!?)を作れるようになったルーグは銃を作ることにしました。玉はタングステン(超硬度)です。

火力を得ました。

前世で暗殺者として使っていた獲物の為、親和性が高いですね。

2週間の魔法家庭教師も終了し、別れを惜しみつつもディアは自国へ帰ることになりました。

勇者に対抗する準備として色々揃ってきたルーグですが、暗殺の助手も欲しいと考えます。

思案しながら家の近くの森を歩いていると、小汚い恰好の少女と遭遇します。
どうやら実家の村の口減らしで捨てられて途方に暮れていたようです。
しかもその娘は生まれながらに魔力を持っていることに気づきます。

この世界では魔力を持っている人も多いようです。魔力持ち優遇。
村の人はその才能に気づかなかったのでしょう。
助手確保です。都合が良いw


ここまでで3話。
結構濃い内容で進んでいますが、次話ではまた数年後から話が進みます。
栄養不足で小汚かった少女もすっかり健康体になり使用人として働いています。

どたばたと前回レビューした「転生賢者」並みに早く展開が進んでいますが、ここまで魔王や勇者の描写が全くありませんでした。
まだまだ序章といったところでしょう。

一流の暗殺者として順調に育っていくルーグ。
生来の経験を遺憾なく発揮して無駄なく成長していきます。

軽く今後の展開を語ると、父の教育により更なる能力を身に付け、身分を偽り暗殺者というよりスパイのような活動をしてコネをつけていきます。

2巻からはこれから暗殺者として動きやすくする為の人材集めや情報、資金集めなどを同時に進行させていくことになります。

3巻くらいから徐々に本題に入っていく感じです。

もちろん、ただ順調にいくだけでなく漫画ですからトラブルも起こります。

ある日依頼がありました。
依頼主はディアの父親から。


内容は”ディアを殺してほしい”というもの。


続きが気になる方は漫画を読んでみて下さい(*'ω'*)


この漫画は2021年11月現在コミックス4巻まで発売されています。

ヤングエースで1話を読むことができます。


1話は現世で殺され女神にスキルを貰ってから赤ちゃんに転生するまでの話となっています。
自分はスマホアプリ「ピッコマ」で無料で読み進めています。
今は3巻辺りまで無料で読み進められますね。

また、この漫画は絶賛アニメ放映中です!
2021年11月後半現在は第7話辺りですかね。
アニメは漫画を補完したり不要な部分を省いたりされていて大分構成が違っていますが、今のところ話の大筋や主軸となる部分はそんなに変わりません。


老練の暗殺者が転生して長年の経験とチートを活かして自分の為に生きていくこの漫画に興味を持った方はスキ・フォローをお願いします(*'▽')

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これまで色んな漫画を紹介しているのでぜひ見てみてくださいね(*'▽')

では今回はこんなところでノシ       メルカ

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