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コレステロール値が高めの人が肉類をかしこく食べる方法

調理中にジューッとしみ出る肉汁、「ジューシーで美味しそう」と思うか、「健康に良くないのでは」と思うか、人によってその感じ方はさまざまです。私は、どちらかと言うと後者です。自然にそう感じてしまうのです。

肉類は良質なたんぱく質源ですが、脂質やコレステロールも豊富に含みます。問題は飽和脂肪酸を多く含み、体内でコレステロールの合成をすすめて血中コレステロール値を高め、さらには動脈硬化を促進しやすくすることです。飽和脂肪酸は、常温で固まっている脂、肉の脂身、ラード、バター等の動物性脂肪に多くあります。
検診結果などでコレステロール値が高めの方は、肉類を食べる時に、脂身の少ない肉の部位を意識し、肉の脂肪を減らす調理方法を工夫して食べるようにすると良いと考えます。

★脂肪の少ない部位を選んで食べる!
肉の脂身は、部位ではロース、バラ、サーロイン、鶏肉の皮などに多く含まれています。これらの部位はできるだけ食べないようにします。

〔牛肉〕
肉のなかでも、牛肉は全般に脂肪分が多いです。焼くときは、網焼きや蒸し焼きにして脂を落すと良いでしょう。
〔豚肉〕
豚肉は、ビタミンB1を豊富に含みます。脂身の多いバラ肉やロース肉を避けてヒレ肉やモモ肉を意識して使います。
〔鶏肉〕
鶏肉は皮の部分に脂が多く含まれています。モモ肉ムネ肉の皮を除いて食べるのが良いでしょう。ささみも利用できます。

*いずれの肉もひき肉は脂身が多く含まれています。赤身ひき肉を意識して購入すると良いでしょう。

★調理方法を工夫する!
脂身は肉のうまみが多い部分です。脂身は美味しいと感じたり、軟らかい、滑らかと感じる部分でもあります。
肉の脂肪部分を調理前にある程度取り除いてから調理するとヘルシーになりますが、肉が好きな方は物足りないと感じるかもしれません。
病院の食事では、体に良い肉料理として、脂身部分を取り除いた赤身肉で調理をします。したがって、肉料理の仕上がりがパサついた感じになり、硬いまずいと不評を頂くこともあります。

家庭でも動物性の油を減らすためにはまず、あらかじめ肉の脂身を取り除いておきます。物足りない方は、調理前に取り除かずに調理後に取り除くと若干満足感が得られます。

★できるだけ脂を落す調理のすすめ!
①調理前に下茹でする
豚肉や鶏肉は下茹で後、脂を落してから調理します。肉のアクや臭みも取れておすすめです。ただし、牛肉は下茹でで味が落ちますのでこの限りではありません。煮物の場合は煮汁のまま冷ますと脂が固まり、固まった油は取り除きやすくなります。

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②網焼きかプレート焼にする
網焼きやプレート焼(波板)では余分な脂が落ち、香ばしく食べられます。この調理方法ではフライパンで調理油を使った場合に比べて50~80kcal(油大匙1杯程度)少なくなります。

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③蒸す
蒸し料理は油を使わずに調理ができ、素材の脂を落せるのでおすすめです。強火で一気に蒸すと風味も保たれます。新鮮野菜、芋、肉を一緒に蒸すと、さっぱりヘルシーで本来の素材を味わえます。
樹脂加工のフライパンを使用
ソテーや油炒めは、樹脂加工のフライパンを使用すると少量の油で調理することができます。
⑤しゃぶしゃぶにする
肉はしゃぶしゃぶにすることで、油の約半分ほどをカットすることができます。しゃぶしゃぶは一緒に野菜やきのこも取れるので好ましい調理方法です。

★調理油の使用量は少なめに!
調理の際は、ラードやバター等の動物性の油ではなく、サラダ油系の植物性油が望ましいです。
調理油の使用料は、揚げ物が最も多く、中でも衣をつけるフライや天ぷらは素上げに比べて使用量が多くなります。フライパンで焼くときも油の使用量を少なくすることが大切です。

★脂身の脂や調理油を吸収しやすい食品にも注意する!
ごはん、うどん、パン、等の炭水化物は油の吸収が高く、野菜では茄子が油を良く吸収します。炒飯、焼うどん、パンに練り込むバターや加工油脂、茄子の油炒めなどは、油の使用量が多くならないように注意します。

参考にしてみてください。




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