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才能を開花させる秘訣「ビリギャル」主演:有村架純 原作:坪田信貴

底辺からトップへ!というお決まりのパターンの受験ムービー。でも、ビリギャルがすごいのは、これが実話だということだ。私は勉強法などにも関心があるので、この映画より先に坪田信貴氏の本を何冊か読んでいた。それもあって、関心があった。さすがにAmazonプライムビデオになければ、あえて見ることはしなかっただろう。でも見られて良かった。

おバカなギャルを演じるのは有村架純。彼女のギャル姿目当てで見る人も多い映画だけど、誰にとっても才能を開花させる秘訣も学べるぞ!

ビリギャル(あらすじ)

高校2年生の さやか(有村架純)は成績ビリのギャル。つまり「ビリギャル」だ。彼女が坪田先生(伊藤淳史)と出会ったことから慶応大学を目指して勉強を始める。山あり、谷ありの受験勉強が始まる。ギャルっぽい風貌から、どんどん清楚な雰囲気になっていく有村架純の姿も見どころだ。坪田先生の見事なコーチング、さやかを取り巻く家族模様にも泣かされる!かも。

教訓1:才能は指導者次第

さやか(有村架純)は、学校の先生から「クズ」と言われ続けてきた。いつの間にか、自分でも自分のことをクズだと思うようになっていた。誰にも期待されず、目標もなく、友達と遊び歩く日々。やがて喫煙問題でさやかは停学になってしまう。そんな中で、夏期講習で出会った坪田先生(伊藤淳史)は彼女の可能性に目を留めた。そして「慶応」を目指して勉強するように勧めたのも、坪田先生だった。

偏差値30のさやかが、偏差値70の慶応大学に入学できるというのは、普通の神経を持つ人にとっては信じがたいことだった。

印象的なシーンがある。さやかの学校の担任(安田顕)が坪田先生に「慶応なんて夢みたいなことを目指させるな」と釘を刺しに来る。そこで坪田先生は「さやかちゃんは可能性があって素晴らしい子です。クズではない!ダメな生徒はいない。ダメな指導者がいるだけだ!」と啖呵を切る。これを陰で聞いていたさやかは涙ぐむ。そして、ここからスイッチが入るのだ。自分の可能性を本当に信じてくれている指導者に出会えた時、人はその期待に応えたいと思う。

塾内のシーンでは一人一人の個性に合わせて「ほめて育てる」コーチングの一環を垣間見ることができる。坪田先生は実在の教育者なので、いろいろ本を出しているけど、とにかく子供を信じること。そして、その子供の特性に応じた指導をすることで、その子の可能性を引き出せると言っている。ビリギャルは、坪田先生の主張を裏付ける最高の成功例になったことだろう。

坪田氏のコーチング技術は、受験指導だけではなく、部下を持つ管理職の人などにも役立つようだ。確かに最初からダメな人間などいない。いかに、可能性を引き出す指導ができるかだ。私は発達障害(ADHD)と仕事に関しての興味があるので、坪田氏がどのように問題児?とも思えるような社員を指導するように勧めているかを知りたい(下記は未読本)

教訓2:才能を支える無償の愛

さやか(有村架純)の慶応大学合格を支えたのは、母・あーやん(吉田羊)の存在だ。母は、どんなことがあってもさやかを支える。父は、さやかの目標を鼻で笑い協力しないので、母が佐川で深夜バイトをしながら塾のお金や、学費を稼ぐのだ。さやかに「ワクワクすることをやりなさい」とだけ言って、とにかく応援し続ける。

ちなみに、さやかの父(田中哲司)は、母(吉田羊)と対照的な存在として描かれている。さやかの弟に自分の夢だったプロ野球選手になるという夢を押し付ける。「お前はやればできる子なんだ!」と期待をかけ続けて、結局、プレッシャーでつぶしてしまうのだ。しかし、母はそうではない。さやかが慶応を受けたいと言えば「きっとできる」と励まし、辛くてやめたいと言えば「それでもいいのよ」と応じる。

ちょっと甘やかしすぎ?のようにも見えるけれど、さやかにとって母親が「絶対的味方」であることは間違いない。どんな時でも、ここに帰ってくることができる!という安心感があったからこそ、ギャルになった時も道を踏み外さずに入れたのだろう。そして、この無償の愛が慶応大学現役合格の力になったのだ。

ビリギャルは色々な視点で見ることができる映画だけれど、親としてどのように子供を育てるかに注目するのも良い。お母さんの本も出ている。

さやかのお母さんの姿、う~ん、これ誰かに似ていると思ったら、朝ドラ「エール」の裕一を支える周囲の人の姿だった。まさに無償の愛。何かを成し遂げても、成し遂げなくてもOK牧場。エジソンのお母さんもそう、野口英世を支援した血脇もそう。

「絶対的な受容」は、隠れた才能を発掘するカギだ。

教訓3:才能を開花させる「素直さ」

最後にあげたいのは、ビリギャル本人の「素直さ」だ。見た目こそバリバリギャルで、とてもまじめなタイプには見えない。救いようがないようにも見える。事実、学校の担任(安田顕)は、さやかを嫌っており「クズ」扱いする。でも、さやかは、ダイヤの原石のように、磨けば光る子だったのだ。

とにかく彼女は素直。まだ偏差値30前後の頃から、クラス皆の前で「慶応に合格します!」と宣言しちゃう。坪田先生から言われたことは、何でも取り組む。疑うってことがないのだ。こういうタイプは伸びるだろう。もともとの地頭より、素直であることのほうが100倍大事だ。良き指導者と、素直に取り組む生徒の組み合わせは才能を開花させるカギだ。

有村架純が、とにかく素直で可愛いビリギャルを好演している。でも、ビルギャル本人もかなり可愛い。この本もおすすめだ。

感想まとめ

最初は底辺なんだけど、山あり谷あり涙ありの勉強の末、合格を勝ち取るというストーリーは心にグッとくるものがある。今さら受験したり、資格試験の勉強はしないんだけど、なんだか目標に向かって頑張ってみようと思える。目標に向かってひた走る人の姿って、とにかく美しいんだよね。

まったく同じような筋なんだけど、「受験のシンデレラ」もかなり良かった(私が見たのはドラマ版)。こちらは、フィクションなので劇的なシーンなども随所にあるので、かなり感動してしまった。ビリギャルよりも面白いかもって感じだ。受験勉強に励んでいる人は、どちらも見て自分を鼓舞するといいだろう。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq