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大人の発達障害(ADHD)の二次障害を防ぐ5つの方法。

このnoteでは、ADHDの仕事術やライフハックを、ひたすらに集めて書きまくっている。その目的は、ADHDの二次障害を防ぐためだ。対象読者は、今から20年前の自分だ。

誤解を恐れずに言えば、ADHDそのものは、恐れるに足らん。その特性自体は、人から嫌われるものではないと思う(迷惑はかけるけど)。ハチャメチャ具合も含めて、その個性を愛されているADHDをいくらでも知っている。ほとんど日常生活を営めないけれど、最高にキュートなADHDの女の子も知っている。彼女は愛されているので、なんとか生きていけている。

問題なのはADHDをきっかけにして、二次障害を発症してしまうことだ。うまくいかないこと、できないことの多さから、だんだん自尊感情が低下して、うつ病になったり、神経症になってしまうと、その愛される個性も台無しになる。二次障害の辛さは、これまでも何度も書いてきた。

参考:ADHDの羞恥心と二次障害の辛さ
参考:「隠れADHD」の苦悩、注意すべきは二次障害。
参考:#ADHDあるある:発達障害の二次障害は、かくも苦しい。

そこで、今日は、自身もADHDである精神科医の星野氏の指南する二次障害を防ぐ5つの方法を取り上げて、私自身の考察も含めてまとめてみたいと思う。

二次障害を防ぐための5つの原則(星野式)

1:ストレスコーピング
2:規則正しい睡眠
3:アルコール・タバコ・カフェインに注意
4:インターネット・ゲームに注意
5:バランスのとれた食生活

参考:「発達障害に気づかない大人たち」(職場編)星野仁彦 祥伝社P226~230

星野氏のADHD本が役立つのは、自身もADHDだからこそ、その対処法が現実的なことだろう。

1:ストレスコーピング

発達障害(ADHD)は、生まれつきストレス耐性が弱いという。脳の特性なのかもしれないし、生来、色々なことができないので不安になりやすいのかもしれない。原因ははっきりしないが、ストレスに負けやすい性質を持っている。だからこそ、ストレスコーピングの考え方をしっかりマスターしておくことは、とても大事なことだ。

ストレスコーピングとは、簡単に言えば、自分なりのストレス解消ほうを持つということだ(参考:自分なりのストレスコーピング。うれしかった手紙・メールを見直す。)どんな小さなことでもいい。ストレスをためずに、ちょっとずつ発散していくことだ。

大切なのは、自分にとってストレス発散になることを見つけることだ。星野氏の場合は、旅行や書店めぐり、おいしい食事、散歩・・である。私は旅行が好きではないので、旅行やレジャーに行って帰ってくると、ぐったりしている。まるで逆効果なのだ。しかし、書店めぐりは共通だ。ブックオフなどでもよい。とにかくたくさんの本に触れて、いろいろなことを思いめぐらしながら本屋を歩くだけで気分がリセットされる。

後でも取り上げるが、ストレス解消とはいえ、アルコールやネットなど、依存性の強いものは、後々悪影響になるので手を出してはいけない。ADHDは、超絶、依存症になりやすいのだ。まあ、これは危ないなってやつは、だいたい自分でわかるので、そういうものは避けること。

ストレスコーピングは、とにかく、質より量。その時のストレスを打ち消せる、小さな対処法をできるだけ持っておくことが大事だ。

2:規則正しい睡眠

ADHDは睡眠の質が低い傾向にある。私も、毎日、睡眠日誌をつけているけれど、どうしても深い眠りが少ないことが悩みだ。(参考:深い眠りが少ない(眠りが浅い)のでネガティブな感情が根付いてしまっているらしいという発見。)調べてみると、これは私だけではなく、一般的にADHD傾向のある人の共通の悩みなのだそうだ。

また、ADHDは生活スタイルが乱れやすい。衝動的に何かを始めたり、食べ始めたり(やめられなかったり)、深酒の習慣に陥ったり、ともかく睡眠を邪魔する要素が、これでもか!というほど多い。だからこそ、良い眠りを得るためには全力を傾けなければならない。

このnoteでも一つのカテゴリとして「スッキリ睡眠」を掲げているが、今のところ、まだ実現していない。もちろん、あきらめないつもりだ。

3:アルコール・タバコ・カフェインに注意

ADHDは依存症になりやすいことが知られている。普通の人でも、依存症になるような物質を体に入れたら最後やめることができなくなる。ドラッグに手を出すことはないかもしれないが、アルコールならストレス解消と考えて、習慣になる可能性がある。アルコールがないと眠れないなら要注意だ。実際には、アルコールは睡眠の質を損なう。

私も、一時期は毎晩、アルコールを摂取する生活を続けていたが、膵炎になったことをきっかけに、今ではほとんど禁酒・月に1~2回、少量のワインを飲む程度に落ち着いた。体を壊すのは辛いけれど、良いこともある。そうでなければ、ずるずると抜け出せなかっただろう。

次の項目とも関係するが、ADHDは、ストレス解消のつもりで、依存性のあるものに、手を出す傾向には、特に気を付けていたい。

4:インターネット・ゲームに注意

インターネットやゲームが危険なのは、これもまたハマるからである。ストレス解消のつもりで、一度やり始めるとやめることができない。ADHDはキリが悪いと、途中でやめることが困難だ。私も罪悪感を感じつつも、やめることができなくて苦しい経験をすることが多い(参考:#ADHDあるある:やめたいのにやめられない。何にでもハマる癖を克服したい。)。

kindle読み放題などで、漫画を読み始めてしまうと、全巻読むまでやめられないのだ。どれだけ遅くなっても、もうつまらないからやめたいと思っても、漫画を読み続けてしまうのだ。だから、全部で何話かを確認しないと、見始めるのは危険だと理解している。最近は、時間を有効に活用するために、漫画は読まないことにしている。同じ理由でドラマなども危険だ。特に、見放題のドラマ・映画などの場合、途中でやめることができなくて、本当につらい。

ゲーム依存もつらい。学生時代は、何個かのゲームにハマったが、ほんと、面白くないのにやめることができないのだ。学校から帰ってきてから深夜までゲームに張り付いていた。「やめさせてくれ」と泣きながらゲームをやっているのだ、あの不思議な感覚。まさに依存症だ。

借金玉さんの本を読んでいて、同じような人が何人もいることが分かったので、これはADHDの特有の傾向なんだと思う。スマホゲームなどの場合は、ほんと、24時間、ゲームから離れられなくなるから注意だ。

3番、4番はどちらもストレス解消のつもりで手を出してしまう可能性があるものだ。気を付けなければならない。それが本当にストレス解消になっているかどうかは、その行為を終わった後にどう感じているかで分かる。気持ちがリフレッシュされて、すっきりしていて、その行為に依存していなければ、それはストレスコーピングになっている。

しかし、まるで、蚊に刺されたあとのように、掻いても掻いてもかゆくなるような、いくらその行為を行っても「満足」しないような独特な感覚があるなら、それは依存性のある行為だ。そして、それはストレスを解消しない。逆に依存症という二次障害を引き起こすから気を付けよう。

5:バランスのとれた食生活

ADHDと食生活は、かなりの程度、かかわっているとみている。(参考:ADHDは治らない?でも食生活を改善すれば・・)。私の経験上からも、糖質制限・高たんぱく質の食事はメンタルを安定させる。糖質過剰は、常人の脳をも誤作動させている。ちなみに、砂糖はソフトドラッグと呼ばれているから、食事でもハマる危険があるので気を付けよう。

私は、5年ほど前から糖質制限食などを実践しているので、体調は相当によくなっている。(ADHDは良くなった気はしないけれど、IBS(過敏性腸症候群)はほぼ症状が消え去った)

食生活に関しては、まだまだコンテンツが不足しているが、このnoteでも、本当は中心的に書いていきたいテーマでもある。

まとめ

ADHDの二次障害を防ぐ方法は、まとめると、非常に地味なものに落ち着く。つまりは「規則正しい生活を送り、節度を持って生活しましょうね」という感じになっちゃうのだ。それでも、それが事実なのだから、少しずつ生活を改善していくしかない。

結局、近所の口うるさいおじさんのようになって恐縮なんだけど、ADHDの二次障害だけは、警戒しながら生きてほしい。せっかくのきらめくような個性を台無しにしないように。それだけを願っている。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq