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元気がない原因は「気虚」=「漢方の知恵でポジティブ・エイジング」 木村容子

漢方の良いところは、身体の状態をよく知った上で、一人ひとりに異なった処方をすることだ。「養生」の基本になる3つのステップは次のとおり。

1:自分のいまの心身の状態を知る
2:心身のどこに問題があるのかを知る
3:適切なケア(養生法)を実践する

それぞれの人が違って当然。みんな違うカラダだし、ココロだから。

東洋医学の知恵だ。西洋医学はウイルスなどには恐るべき効き目があるけど、一歩間違えると、敵も見方も殲滅してしまう。空爆みたいなものだ。この本で、自分の身体の状況がある程度わかり、具体的な対応策も考えることができた。新しい本ではないけれど、健康のことを真剣に考える人は、読んでおくと良い本だと思う。

気・血・水の異常~セルフチェック

まず面白いのは、セルフチェックシートがあること。まず、自分のタイプを知ったのちに、対策に進む。私は「気虚」で、他に「気うつ」「水毒」タイプなども濃厚な感じだ。どれも、情けないほど弱った感じのエネルギー不足を示している。

気虚タイプ(9点)
◯カラダがだるい ◯気力がない ◯疲れやすい ☓食欲が無い ◯食後に眠たくなる ◯横になりたくなる ◯風邪をひきやすい ◯声が小さく、力がない ◯胃もたれしやすい ◯息切れしやすい

「エネルギー(気)がカラダ全体で不足している状態です。疲れやすく、体調を崩しやすく、休養が必要になっているといった、漢方では全身のエネルギーが「虚」の状態にある、といえます。抵抗力や免疫力が下がり、老化が進んでいる可能性があります。」(P48 )

「まだ30代なのに「気虚」や「血虚」に関する項目が多いようでしたら、かなり老化へのピッチが速まっている危険性があります。すぐにケア(養生)をはじめましょう。」(P50)

(漢方の知恵でポジティブ・エイジング 日本放送出版協会 木村容子P46-47)

悲しいな・・完全に気虚タイプだ。10点中9点の好成績?(食欲だけはある)完全に老化している感じだ。

確かに、私の一番の悩みはエネルギー不足。家族からも「あんた、覇気がないわ~」と言われる。「覇気」なんか、生まれてから、このかた持ったことがない。しかし「養生」をすれば、身体は変わる可能性がある。「気虚」なので「気」を補ってあげれば良いのだ。

どうすれば「気」(エネルギー)を補えるか

基本的な「養生」(気を補う)方法は「睡眠」だ。起きた時に「疲れが癒やされた」という満足感を味わえれば、気を補えたということになる。

私は若い頃から総じて、睡眠の質が低い(気がする)。目覚めの気分は非常に悪く、朝はダラダラと悪夢を見続ける。起きるとぐったりしている。何年も、何十年もこんな感じだ。そこで、本書の中から「睡眠の質をあげる方法」をいくつかピックアップした。

寝る前に食べない

「寝る前の夕食を軽めにし、消化できる時間を十分にとるようにしてください。これは、すぐ寝付くことができ、途中で覚醒することもなく、すっきり目覚めることができるという、質のいい安眠を手に入れるための基本的な養生法です。」

「食後に眠くなるのは、エネルギーが不足している「気虚」タイプの特徴的な症状です。胃腸の働きが弱っていることが原因として考えられるので、そんな状態の人が、寝る直前に食べていたら、一層体調が悪くなってしまうでしょう。」

(漢方の知恵でポジティブ・エイジング 日本放送出版協会 木村容子P78-79)

寝る直前まで食べていることが多い。特にMECを始めてからというもの、寝る直前に肉を食べても痩せることが分かった。糖質を摂らなければ、ぜんぜん太らない。これに気を良くして、寝る前までけっこう脂っぽいものを食べている。これがよくないのね。

OUT&INケアのすすめ

「漢方に「瀉法」と「補法」という治療法があります。瀉法は「不必要(邪気)なものを取り除き、余分なものを排出する」ことで、補法は「必要なもの(正気)を取り入れる」ことです。・・私は、前者を「OUT」、後者を「IN」とし、それをセットで行うという意味で「OUT&INケア」と命名してみました。」

「長時間寝たけれど、疲れがとれない」と感じている人は、体内に余分なもの(邪気)がたまっていて、睡眠でエネルギーを補ってもエネルギーが効率的に体内に入っていかない状態なのかもしれません。邪気を取り除かなければ、長時間寝ても、睡眠の質が悪くなってしまいます。」

(漢方の知恵でポジティブ・エイジング 日本放送出版協会 木村容子P103・130)

まずは、邪気を出さないと、元気が入ってこない。出すためには必要なのは「汗をかくこと」と「便通」。幸い、糖質制限・MECを始めてから、便通は良好だ。汗をかくことは課題。実は私は、ほとんど汗をかかない(かけない)体質なのだ。お風呂は入らず万年シャワー。運動しても汗はほとんど出てこない(顔が熱くなるだけ)。代謝の悪さが際立っている。

ウォーキングをやろうやろうと思っても、なかなかできない。夏は暑いし、冬は寒い。天気がいい日には、仕事が忙しい。こういう場合は入浴習慣をしっかり整えることだという。

「カラダの中の「余分なもの」を取り除くには、まず汗をかくのが一番です。・・・入浴でいいですから、なるべく汗をかいてみましょう。・・・「ゆっくりできる終末の夜に入浴して、十分に汗を流すようにし、一週間単位でカラダのメンテナンスを考えて下さい」とアドバイスしています。

体内から不要なものが出ていき、必要なものを取り入れる体制が整ってきた時には、質のいい睡眠をとることが期待できます。「寝ても、寝ても、疲れがとれない状態」から「六時間睡眠で、寝覚めがすっきり」といった状態に変化した自分に気づくでしょう。」

(漢方の知恵でポジティブ・エイジング 日本放送出版協会 木村容子P131)

くり返し書いているけど、ADHDは風呂が苦手な人が多い。黙って浴槽につかっているのが無理なんだろう。暇すぎるよね。

でも、そんなこと言ってられないな、週1~2回(仕事が早く終る日)は、しっかりお風呂に入って汗を流してみようか。

感想まとめ

ひとつのシグナルとして「疲れが取れるまでぐっすり寝た」といえる状態が「気が補えた」状態なのだと分かった。そんな朝って、一年に何度も無いけど、月に1~2度でも質の良い眠りが増えてくると幸せになりそう。

元気があれば!なんでもできる!

まずは、「気虚」をなんとかしよう。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq