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発達障害(ADHD)は自分の時間を大切にしよう。週に一度の「まとまった時間」の作り方。

私の友達のADHD(傾向)は皆、一生懸命に働く人たちばかりだ。「仕事ができない」「ミスが多い」と言われることがあるけれど、決して怠惰なのではない。人一倍時間をかけて努力しているのだ。それでも、できないことが多いのはADHDの特性によるものだ。

頑張って、頑張って、人並み(普通)になろうと努力するのは立派なことだけれど、それは、まるでマラソンを短・中距離のスピードで走ろうとする走者のようなものだ。周りの人に合わせようとすると、どこかで体力・気力が破綻する。それで、私は、この社会でADHDが人生を生き「続ける」ためには、意識的に「自分の時間を大切にする」ことが必要だと考えている。

そのための具体的なアイデアを考えてみたい。

週に一度は「まとまった時間」を作る

西多氏は「テンパらない技術」の中で、週に一度は「まとまった時間」を作るように勧めている。作業をこなす、タスクをこなす、何かを生産することにとらわれない時間だ。コマギレ時間、スキマ時間をうまく使うことも大切だけれど、時間の流れに追われない「まとまった時間」を作ることも必要なのだ。

「わたしは「まとまった時間」を、週に一度は取ることをおすすめします。理由はシンプルで、じっくり思考を重ねる、ゆったりリラックスしてアイデアを練る、といったことは、「コマギレ時間」ではムリだからだ」

「週のうちできれば平日に、平日が難しければ休日でも、 じっくり静かに考え事をしたり読書をしたりできる時間枠を、キープ しましょう。ゆったり好きな音楽を聴いてコーヒーを飲みながら、ハードカバーの本を読んだり将来の構想を練ったりと、「コマギレ時間」ではできないことを試みるのです。 」

週に一度まとまった時間をとるというのは、実際的なアイデアだ。ADHDは、仕事をしていない日でも、次の日の仕事を早く進めるための準備をしたり、自分を成長させるために自己研鑽したり、ほとんど休めていないことが多い。自分のためだけに、時間を大切に使う習慣を持つことは、長期的に見ると大きなメリットがあるはずだ。

私は、本屋・図書館が大好きだ。たくさんの本に囲まれていると、いろいろなことをひらめくのだ。時間に追われず、背表紙を見て歩いたり、パラパラと本をめくっている時に、これまで考えたことが無いようなアイデアが降ってきたり、今まで得てきた知識同士が有機的につながるのが分かる。

「時間に追われず」に、ゆっくり過ごすのが大事だ。

時間ができたら・・・と思っている限りは、こういう時間は訪れない。意識的に創造していかなければならない。私は週の半日(午後から3~4時間程度)を「自分を大切にする時間」として、図書館などに行く時間にあてている。散歩をかねて、近くの図書館(徒歩30分圏内)に行き、考え事をしながら本を選び、また歩いて帰ってくる。これを、カレンダーにあらかじめ登録してしまう。他のアポと同じように、この時間は自分とのアポだ。譲れない時間としてとりわけるのだ。

スキマ時間を徹底して使う意味

少しのスキマ時間でも徹底して効率的に使うのは、こういう自分を大切にする時間をしっかり取り分けるためだ。日常生活の中で、テレビを見たり、ネットサーフィンをしたり、だらだらするような時間が多ければ、自分を大切にする時間を捻出するのは難しい。極限まで仕事の質を高めて、時間を効率的に使って初めて、自分のための時間を心置きなく持つことができる。

私はtoggleという時間計測ツールで、日常生活・仕事(タスク処理)の時間をすべて計測している。ADHDではない妻から見ると、なぜ、そこまで「せせこましく」しているのかわからないようだが、それは、自分の時間をできる限り自覚的に使い、自分を大切にする時間を確実に取るためなのだ。

自分を大切にする「時間の使い方」

「自分を大切にする方法」が分からないと嘆く人は多い。心身ともにボロボロになりかけてから、自分を大切にしようと思っても何をしてよいかわからないだろう。こういう時に大事なのは「自分を大切にする」という漠然とした概念を「時間の使い方」という具体的な物事に落とし込むことだ。

一週間の予定を立てる時に、自分を大切にするための時間(3時間~4時間)をあらかじめ計画することならだれでもできる。週に一度、自分を大切にする時間を作ってもバチは当たらない。ADHDの壊れた自尊心、自分への過度な要求を緩めていくのは簡単ではない。でも、小さなことから始めよう。自分の時間を大切にして、自分を大切にしよう。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq