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コロナ禍でドーパミン型人生からの脱出・セロトニン型人生への切り替えが始まった。

最近、面白かったこと。実は、この本2冊とも同じ内容なんだ。「脳内物質仕事術」の改訂版が「脳を最適化すれば能力は2倍になる」なのだ。本を取り寄せるまで気づかなかったのだから、どうしようもない。パラパラ見た時がっくりした。

でも、面白かったのは、そういうことじゃない。

5年前にこの本を読んだ時と、今読んだ時では、関心を持った章が全く違ったことだ。5年前は「ドーパミン」について知りたかった。とにかく、もっと、もっと仕事をしたかった。仕事中毒で朝から晩まで仕事していた。その時に書いた記事もある。

でも、今はこの本を「セロトニン」と「メラトニン」について知りたくて手に取ったのだ。つまり、この5年で、私自身の考え方がずいぶん変わったと思うわけ。今は、どのように心身を安定させるか、よく眠れるかに関心がシフトしている。いわば、人生がドーパミン型からセロトニン型に変化したのだ(今はちょうど転換期かな)。

ドーパミン型人生からの脱出

セロトニン研究の第一人者、有田秀穂氏の本の中に、とても興味深いコメントがあった。有田氏は、目標を持って、上に、上に突き進んでいこうとする社会を「ドーパミン社会」と呼んでいる。

「ゼロから出発して「夢を持ち続けると絶対にいつか叶うんだから頑張ろう」と上を見続けることが奨励される社会は、ドーパミン社会です。」

「ドーパミンという脳内物質は、一生懸命、夢に向かって苦しいことも我慢して努力し続ける時には非常に重要な物質です。つまり、ドーパミン社会とは「快」や「報酬」を追い求める社会といえるのです。ところが、百年に一度の不況と叫ばれる現在は、すでにドーパミン社会の時代は終焉を迎えつつあるといえます。」(P18)

「セロトニン脳」健康法―呼吸、日光、タッピング・タッチの驚くべき効果 (講談社+α新書 481-1B) 新書 – 2009/9/18 有田 秀穂 (著), 中川 一郎 (著)

ドーパミンを出し続けるためには、常に刺激が必要だ。いつだって、興奮に満ちた目標に向かっていないといけない。でも、人生は常に右肩上がりではない。どうやっても目標に手が届かない時もあるし、立ち止まらなければならない時だってある。

それでも、ドーパミン社会の価値観しか持っていないと、立ち止まることができなくなって、暴走してしまう可能性がある。ドーパミン的な喜びしか持てていないと、間違ったものに、ハマる可能性だってある。

「ドーパミンは過度に分泌されると依存症的な行為を引き起こします。そうなると、悪いことをしてでも夢を叶えようという傾向が出てきます。」(P18)

「セロトニン脳」健康法―呼吸、日光、タッピング・タッチの驚くべき効果 (講談社+α新書 481-1B) 新書 – 2009/9/18 有田 秀穂 (著), 中川 一郎 (著)

私はADHD傾向ゆえに、まるで依存症のようにドーパミンを求めるタイプだった。限界まで走り続けてバタンと倒れる。常に新たな目標を求めて、まるで飢えたハンターのように、いつも落ち着かない気分だった。でも、それは間違っていた。

セロトニン型の人生を送ろう

結局、短距離走型の人生なんか長続きしない。30代後半からは、体のあちらこちらに不調が現れた。極めつけは不安障害の辛い症状だった。(参考:不安障害は簡単には治らない。何度もぶり返し、繰り返す戦い。

でも、それを隠しながら、ひた走ろうとしている最中のコロナ禍だった。何度も「もう転げ落ちるかも。もうだめかも。」と思いつつ走っていた。だから、コロナ禍で急ブレーキを踏まれて、正直なところ「助かった」というのが本音だ。あのまま走っていたら、どんなことになっていただろう。

朝起きてPCに向かい、夜寝るまでPCの前。誰とも話さず、コミュニケーションはチャット。そんなことやっていたから、生活に歪みが出ていたのだ。今、ようやく、そんなことが分かるようになった。

セロトニンは、太陽を浴びたり、外を歩いたり、ちゃんと咀嚼してご飯を食べたり、スキンシップをとったり、他愛もない会話をしたり、そんな日常で分泌されていく。そういう時間と余裕こそが必要だったのだ。

「人間の心にとって・・一見シャープではない、何の役に立つの?ということこそが重要だった」(P22)

「身近な人と食卓を囲んで楽しく話したり、自然や季節の移ろいに目をとめたり、人のために手助けして感謝されたりといった他者との愛情や共感に価値を置く幸福はどうでしょう。」(P23)

「セロトニン脳」健康法―呼吸、日光、タッピング・タッチの驚くべき効果 (講談社+α新書 481-1B) 新書 – 2009/9/18 有田 秀穂 (著), 中川 一郎 (著)

人生には、ドーパミン的な「成功」だけではなく、セロトニン的な「充足」もあるのだと気づかされている。まだまだ、若造だった。

セロトニンに出会って、ついに目が開けた。本当にありがたい。

#セロトニン #ドーパミン #不安障害

大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq