「本に投資しろ」を額面通りに受け取って埋蔵本を探して一攫千金!【空想したもの】
「本は最高の自己投資」「お金がなくても本に投資すべき」だという言説をよく見かけます。
私もゆとりだのZだのと名付けられるような世代の人間でありますから、文脈や筆者の気持ちなど考えずに「本に投資する」を額面通りに受け取って、億万長者になってみたいと思います。
そう、マンション投資やLEGO投資のように「本投資」というわけです。
(単なる転売ヤーなのでは…)
さあ、この記事を読めば今日からあなたもトレジャーハンターです!
目指せワンピース!
(注意 この記事は転売を推奨しているわけではありません。)
本投資で勝ちたきゃオタク本や参考書を狙え?
さて、実際のところ「本投資」をするなら、どのような本を対象に取引するべきなのでしょうか。
市場への供給量が少ない、再販が基本的にない、口伝えで高い評価が後世にも残っていくような商品ほど、この投資の対象としてふさわしいはずです。
私は、この条件を満たすような商品はマニアックな趣味本や専門書、そして受験用参考書だと思っています。
すなわち、ニッチ市場(隙間市場)を狙い撃ちする戦略です。
そこで私は、特にマニアックな趣味本と受験用参考書を推したいです。
というのも、オタク的な趣味はもちろんのこと、受験に関する参考書や予備校の講義などは当時のファン達に過剰に評価され崇拝されている、ある種カルト的な傾向があるからです。
更に、受験参考書は図書館にも所蔵されていないため、口コミが唯一の情報ソースになることさえあります。
これって、まさしく投資の対象にもってこいな盲目熱狂状態だとは思いませんか?
例えば、ある参考書の価格変動の例を見てみましょう。
『現代文読解の基礎講義』という現代文読解の参考書です。
本体価格は933円(税別)でした。
私がこちらの本を購入したときは、Amazonで中古品のコンディション「良い」が送料別でたったの115円でした。
それが今やなんと、Amazonでは9千円台(下図参照)、メルカリでは4~7千円台で取引されるまでになっています。
このグラフの値動きを見てくださいよ!
すげえ、狂ってやがる…!
これはもうテンバガー(参照)どころではないですね!
(注意)なお、グラフには『Keepa』を使用して表示した価格チャートの画像を使用しています。
このような状態になっている本として、他にも下記の商品などが挙げられます。
本体価格 757円(税別)
駿台予備校で伝説らしい先生の本です。
ご覧の通り、この本も価格が十倍以上になっていますね…
当時の本体価格は1万円台でしょうか。
このグラフで見ると、そんなに大した値動きではないですが、ネットの情報を見るに一時期は6万円、7万円で取引されていたみたいです。
実物を知らない人達の間で評判が評判を呼び、価値が膨らんでいったというわけでしょうか。
実に面白いですね。
(余談)ちなみに以前こちらの本を図書館で借りたことがありますが、付属のCD-ROMはWindows XP以前のOSでないと動作しませんでした。(Vistaは未確認)
当時の本体価格は4千円ぐらいでしょうか。
(それにしても、誠文堂新光社さんはすごくいい技術や工作の本を昔から多数販売されていますよね。)
新品の本が販売を終了した直後に1回、それが落ち着いてしばらくしてから2回程度、急に価格が高騰していますね。
時々思い出されたように話題になっていたのでしょうか。
ですが、長期で見ると平均的には1万円台に落ち着いているように見えます。
メルカリでは3千円~9千円と、取引価格がかなりばらけているようです。
こちらの本の『応用編』の値動きも面白いです。
2020年末に一体何が…
このような価格が高騰する本の情報を仕入れる方法としては、受験情報を発信している老舗ホームページや、何かについて熱心に語っている人達の掲示板などのコミュニティを覗くのがいいかもしれないです。
また、復刊ドットコムを見てみると、どのような本の人気が高いのかが少し把握できます。
本の値動きは読めない
本は価格の変動があまり読めません。
突然価格が上がったり、評価や希少性に対して意外と上がらなかったりと色々です。
それに該当すると私が感じている本をいくつかご紹介します。
有名なデカルトの文庫本です。
時々SNSで話題になっているからか、活発で面白い値動きになっています。
もしもこの値動きを見越して意図的にバズらせているのだとしたら恐ろしいですね…
ちなみにAmazonでは別のバージョンも販売されていて、そちらの値動きは異なっています。
この金脈もついに見つかってしまったようですね…
本体価格 15,000円(税別)
絶版しており、価値が高いにも関わらず、ほとんど価格が上がっていません。
むしろ緩やかに下がっているように見えます。
キレイなチャートですね。
(余談)ある時、私はこの本をリュックに入れて、6時間以上美術館を歩き回って参照しながら観察をしたことがあるのですが、1151ページある重量3kg以上の本を片手で持ちながら歩き回ることになり、大変な思いをしたことがあります。
何が言いたいかというと、その大きさと重さに関係なく、思わず持ち歩きたくなるぐらいいい本だということです。
hontoのコメントにも「無人島へ持っていきたい一冊の候補」と書かれていましたが、同意です。
西洋絵画への造詣や興味、自分の筋肉への自信が深まること請け合いです。
ぜひ、美術館へ行く際やアウトドアにも持っていってください。
本体価格 2,000円(税別)
個人的に好きな本です。
値動きが気になってグラフを見たところ、よくわからない動きをしていました。
読めない…難しい…
実は… 本投資はオススメできません
さて、この記事を見た皆さんの中にも、「本投資」を始めたくなってきている方がいらっしゃるのではありませんか?
もし万が一、いや億が一にもそうなら本当に申し訳ございません。
正直あまり現実的じゃないのでオススメしないです。
近年、電子書籍の登場によって、「書籍」の「所有する物」としての価値は急激に低下したと言えます。
今後、図書館のDX化やAI技術の発展などで、その動きに更に拍車がかかるようにも思われますし、本は投資の対象としては微妙だと私は思います。
なんとなく思いついたものの、書きながら無理しかないなと思ってました。
すみません。
ですが、こういった視点で実家の本棚や図書館の書庫を宝探しするのも面白いのではないでしょうか?
もしも、少しでもそう思っていただけたのなら幸いです。
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