体験・経験不足って具体的にどういうこと?
・子どもが自分で選べること
これを実現するにあたって、まず前提として確認したいことがあります。
「大人の自分にとっては当たり前のものであっても、その子にとっては初めて出会うものかもしれない」ということです。
得体のしれないものに触れるって勇気がいります。
それが安全なのか、固いのかやわらかいのか、さらっとしてるのかベタっとしているのか、わからないものが世の中にはたくさんありますが、年令の小さい子どもであればあるほどに、世の中のほぼすべてがそういうものです。
そして、私たち大人は「これまでの経験」から触らなくても目で見て、音で聞いて、なんとなくそれが「固い」「やわらかい」「濡れてる」等推測することができますが、子どもたちはその「これまでの経験」も圧倒的に少ない中でその得体のしれないものと対面しています。
「怖い」という感覚はとても大切な感覚です。
命を守るために、とても大切な感覚です。
その感覚を否定しないこと。
簡単になんでも「大丈夫」と思うことは危ないことです。
危ないか危なくないかの判断を自分でできるようにするというのは生きていく上で本当に基本的な大切なスキルです。
自分で触れるものを決める、触れるタイミング、手放すタイミングを決めるということの積み重ねが「これまでの経験」になっていきます。
体験不足、経験不足と言われる最近の子どもたちですが、不足すると欠けてしまうのは、そういうスキルです。
「ママが危ないって言ってたよ」ではすべての事態はカバーしきれないから、自分で判断するそういうスキルを身に着けて欲しいと思っています。
人間も生き物です。
普通にいたら命の危険にさらされることがほとんどないありがたい世の中だから忘れがちですが、とても大切なことだと思っています。
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