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プロダクトマネージャー(PdM)とは何か? - 役割の考察 -

2年半前に書いたnote「プロダクトマネージャー(PdM)の職責の考察」。今でも読まれています。当時の私は、プロダクトマネージャー(PdM)という職業がプロジェクトマネージャー(PM)やUXデザイナーと同等くらいの認知になるのでは?と妄想していましたが、まだまだそこまでは至っていない感覚です。あくまで私の感想です。

例えプロダクトマネージャー(PdM)という職種名の認知が広がらなくても、担うべき役割・職責が理解され、活躍できるような状況にすることは非常に大事な事と考えています。

前のnoteを書いてから2年半の間、意識してプロダクトマネージャー(PdM)が担うべき職責を実行してきました。そこでの経験・知見を整理したものが、本日のnoteとなります。

その背景には、私が2017年から名乗っている新しい職種、プロジェクトデザイナー( Project Designer )の定義をしていく為でもあります。


プロダクトマネージャー(PdM)だった私

私も ”プロダクトマネージャー(PdM)”と名乗っていた時期があります。とあるプロダクト(既にクローズ)のローンチ前にプロダクトマネージャー(PdM)と名乗って取材も受けていたのですが、プロジェクトマネージャー(PM)として記事化されているのは良い思い出です。(まぁそんなもんです。社内でもそうでした。)

当時の私はプロジェクトによって、プロダクトマネージャー(PdM)、プロダクトマネージャー(PM)、プロジェクトファシリテーター(PF)と使い分けていました。

プロダクトマネージャー(PdM)
何を創るのか?プランナー的要素を強めにプロジェクトに関わる。

プロダクトマネージャー(PM)
プロジェクト全体の進行管理。

プロジェクトファシリテーター(PF)
炎上している案件に、まずプロジェクトマネージャーの補佐・支援として入る形に。その後、多くの場合プロジェクトマネージャーに。

それらを統合しつつ、私がやっている仕事のコアとは何か?を考え抜いた結果がプロジェクトデザイナー(PD)という職種


そしてVUCA時代

VUCA(ブーカ)と言われる時代。
V(Volatility:変動性)
U(Uncertainty:不確実性)
C(Complexity:複雑性)
A(Ambiguity:曖昧性)

従来の方法、既存の延長ではプロジェクト・プロダクトを成功させることが難しい時代、対応するには、そこにはプロダクトマネージャー(PdM)が担うべき職責が重要。PMBOK®ガイド第6版から PMBOK®ガイド第7版にかけて、10の知識エリア「リスク・マネジメント」からプロジェクトマネジメントの原則では「不確実性」という概念に整理されるようだ。(2021年7月29日時点)


プロダクトマネージャー(PdM)が担うべき役割とは何か?

プロダクトマネージャー(PdM)とは何か?その存在理由は何か?私の理解はこれ

プロダクトマネージャー(PdM)
”What”&”Why”
何を何故つくるのか?
誰よりも考え、強く想い、そして皆を共感させること


”What”&”Why” 何を何故つくるのか?

「○○なプロダクトで世の中を幸せにしたい」なぜなら・・・。
「○○なプロダクトで不便を解消していきたい」なぜなら・・・。
「○○なプロダクトで○○をしたい」なぜなら・・・。

”What”&”Why” 何を何故つくるのか?とは「目的を明確にする」こと

目的を明確にすることで、3つの事がクリアになる


1.「目的」と「手段」を間違えないようにできる

例えば、「横浜から東京に行く」という「目的」があるとする。「手段」は歩いて行く、電車で行く、車で行くなど考えられる。

プロジェクトワークあるあるなんですが、「目的」と「手段」がごちゃごちゃに、または「目的」を忘れて「手段」に固執してしまう。

もし「電車で行く」という「手段」に固執、あるいは「電車で行く」が「目的」とすり替わってしまった場合、車両故障で不通になった場合、そこで「横浜から東京に行く」という「目的」は終了してしまう。

「横浜から東京に行く」という「目的」を忘れてしまうのだ。

だから”What”&”Why” 何を何故つくるのか?が大事、「目的」と「手段」を間違えないようにできる


2.振り返るための指針になる、変更するときの基準になる

”What”&”Why” 何を何故つくるのか?これはプロジェクトの旗印
向かう方向を示したもの。

例えばITサービス。当初の想定通りに機能を実装し、ユーザーがこちらの思ったとおりの使い方をしてくれて、順調にアクティブユーザー数や売上げが増えていく。と言う事はありえない。

行ったり来たり、ときには違う方向に進んだりする。

もし”What”&”Why” 何を何故つくるのか?が曖昧の場合、道に迷ったときに元に戻る行動をとることができない。そもそも道に迷ってることすら気づかないかもしれない。

”What”&”Why” 何を何故つくるのか?があることで基準ができる。基準があることで、迷った時に振り返るための指針にすることができる。変更するときの基準になる。


3.メンバーの行動が変わる

有名な「イソップ寓話、3人の煉瓦職人の話」
「貴方はここでいったい何をしているのですか?」

煉瓦職人その1:煉瓦を積んで壁を作っているんだ。
煉瓦職人その2:煉瓦を積む仕事で家族を養っているんだ。
煉瓦職人その3:歴史に残る大聖堂を造っているんだ。

”What”&”Why” 何を何故つくるのか?、この答えが何処まで強いか?


プロダクトマネジャー(PdM)とは何か?

プロダクトマネジャー(PdM)は”What”&”Why”何を何故つくるのか?を、誰よりも考え、強く想い、そして皆を共感させること。

まずこれがあればプロダクトマネジャー(PdM)として成立すると言うのが私の考え。

実際に開発などを行うときに必要なプロジェクトマネジメントやチームビルディングなどの業務は、プロジェクトマネージャー(PM)やプロジェクトマネジメントオフィス(PMO)と協業で進められればよいと考えている。


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