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豊かな生活のために私ができること。

蒸留用の山水を取りに行くとき車でいくつもの山栗の実を踏み潰したのがなんとなく気になってしまった。なんだかその栗の木にもその栗を楽しみにしている山の小動物にも申し訳なく思って...。

なので、その次に通った時にリスやネズミに食べられてない落ちて間もない虫にも食われていない栗の実を拾った。
最初は間借りしている事務所の苗木生産部門に託してしまおうと思ったのですが、やっぱり自分でしてみようと思い家に持ち帰りました。

それにしても見れば見るほど艶々ピカピカで美味しそう...。

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山グリというものは小粒で食べるのも料理をするのもとても手がかかって面倒なものなのですが味が濃くて甘くて大変美味しいものです。

その味を知っている食いしん坊の私は思わず茹でて食べてしまいたくなりましたが、食欲をぐっと堪えて一晩水に浸け、3つだけポットに撒きました。

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残りは教えていただいた通りに新聞紙でぐるぐる巻にして来年の春に蒔く用に冷蔵庫で5ヶ月と少し、2月の終わりまで休眠していてもらいます。
山野草の種は先天的に気温2度という温度を経験して発芽をするというインプットがなされているからです。

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栗の実も少しづつではありますが休眠中に呼吸をしているそうなので、この時にビニール袋などに入れて密閉すると窒息してしまう。なので乾燥にだけ気をつけて静かに保管し、たまにカビていないかとか芽が出ていないかなどをチェックします。(庫内でも発芽してしまう種もあるそうです)


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自然界ではリスやネズミは食べ物がなくなる冬に備えて土にクリやドングリなどの木ノ実を埋めて隠します。しかしながら、せっかく隠した約3割は忘れてしまうそうです。(げっ歯目のみなさんの名誉のために補足しますがアホで忘れるのか、覚えていたとしても、『春だからもういっか』と放置しているのかどうかは証明されていません。)

そしてリスやネズミよりも長生きな私は、車で踏み潰した栗の実とおなじくらの数の稚樹を育てて栗の木が大きくなるので眺めてみたいと思います。
(私は撒くだけで育ててくれるのはお山です。でも、私は私でこの栗の木を植えた場所に開発の手が入らないようにするために、特養林産物の商品者としてそのお山が豊かな姿のまま存在できるように頑張るのです。)

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こんな作業をしていて思うのは、こういうことを色々な子供達としてみたい。未来のある彼らはきっと植えた木から沢山の実を収穫しリアルタイムでリスやネズミと分け合うことも自分で食べることもできるのだから。

そして、次の世代を担う子供達には特に大切なこと、

『壊した分だけでも元に戻せばずっと豊か』

私たち世代がして来なかったこのことを
次世代にはしっかりと伝えていかないといけませんね。


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