EmilyMelonpasOpheliac

バーチャル現代アーティスト兼イラスト描き。ここでは長文のお知らせや雑多な考察メモなどを…

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バーチャル現代アーティスト兼イラスト描き。ここでは長文のお知らせや雑多な考察メモなどを書きます。東京展第43回奨励賞・44回優秀賞受賞 2019年個展 お座敷ブラックホール NSG美術館/art/comic/contemporary

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最近の記事

Stable Diffusionに自分の作品のリメイクを作らせてみたらかっこいいストリートアートが爆誕した

どうもこんにちは、アート屋です。 Stable Diffusionのオープン化やら某サービスの炎上などで昨今またAIアート関連の話題が盛り上がっていますね。 Stable Diffusionには従来のキーワードから作る画像生成のほかに、アップロードした画像+キーワードで描画させるという機能があるらしく、今回はそちらを使って新しい制作方法の可能性を模索してみました。日々是実験。 2018年に『danse_macabre.exe』という作品を作ったのですが、こちらの屛風画で「

    • clusterにワールドを作った話。

      はろーえびわん!Emily Melonpas Opeliacです! 先日、私のVR個展会場兼カワイイカルトシリーズの新作として、clusterというVRプラットフォームにワールドを立ち上げました!わーい!! コロナショック以降、アートの世界でもweb上での展示が盛んになってまいりました。しかしながら日本美術界は未だWebとかメタバースとか暗号資産とかそういった電子的な魔術に疎い傾向があります。 つい1年前にもあるギャラリーからWeb個展のお誘いがあったのですが、内容を見

      • AIを利用した作品シリーズの話

        どうも、お久しぶりです、アート屋です。 これまでにも何度か記事を書きかけてはいたのですが、noteが下書きを自動保存してくれないことを忘れてて途中で消えちゃったり、気持ちが続かなくて最後まで書ききれずお蔵入りさせたりしちゃってました。ごめんなさい。 本日は「AIを利用した作品シリーズの話」です。 ここ1年程度の間にAIによる画像生成を利用した作品をいくつか発表してきました。 AI画像生成をコンセプトに絡めるようになった背景についてですが、「機械学習によってAIが獲得した定

        • 【初心者向け記事】ギャラリーで個展を開く方法(3):搬入・搬出編

          こんにちは、メロンパスです。 この記事も今回で最終回ですね。 最後までお付き合いよろしくお願いします。 前回の記事はこちら。 搬入について いよいよ展示の会場づくりですね。 準備しておきたいものは下記の通りです。 ・梱包材料 作品を梱包するダンボール、エアキャップや新聞紙などの緩衝材、テープ、PPロープなどです。 荷ほどき用にカッターも必要になるでしょう。 ・展示に使う道具 作品を壁にかけるために、釘と金づち(またはビスと電動ドライバー)が必要です。その際ガム

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        • AI画像生成関連資料
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          【初心者向け記事】ギャラリーで個展を開く方法(2):日程・宣伝・事前準備編

          こんにちは、メロンパスです。 この記事は前回の記事の続きとなります。 【初心者向け記事】ギャラリーで個展を開く方法その1:費用・会場選び|メロンパス◆グランジコミックアート @melonpas|note(ノート)https://note.mu/melonpas/n/n527b68bea464 日程を決めよう 前回の時点で「このギャラリーでやりたいな~」というところに目星をつけたら、次は日程の調整です。 ほとんどの貸しギャラリーは一週間を単位としており、搬入と搬出の曜日と

          【初心者向け記事】ギャラリーで個展を開く方法(2):日程・宣伝・事前準備編

          【初心者向け記事】ギャラリーで個展を開く方法その1:費用・会場選び

          こんにちは、メロンパスです。 今回はギャラリーでアートやイラストの個展を開く方法についてお話しします。 展示空間を自分の世界観で埋め尽くす楽しさギャラリーや美術館で自分の個展を開くことは、画家などのアート活動をやっていくうえで非常に重要なことですね。個人的にはそういったアーティストの方々だけでなく、web上でのイラスト掲載などをメインにしている方にもぜひ個展を開くことをおすすめしたいです。 想像してみてください。普段はPCやスマホなどのディスプレイで1枚ずつ眺めるだけの貴

          【初心者向け記事】ギャラリーで個展を開く方法その1:費用・会場選び

          漫画が大衆文化から伝統に変わるとき

          こんにちは、メロンパスです。 私の本業は現代アート作家ですが、漫画を描くことが趣味のひとつです。 漫画は現在、アートというよりもエンターテイメントであり、ポップカルチャーのひとつとしての認識が強いかと思います。 しかし将来的に、漫画に対する世間の認識が『アート性のあるエンターテイメント』から『エンターテイメント性のあるアート』へと転換していく可能性は十分にありえます。 江戸時代のポップカルチャーであったの文楽や歌舞伎は、現代では伝統芸能として扱われ、当時よりも

          漫画が大衆文化から伝統に変わるとき

          【初心者向け記事】ギャラリーで作品を展示しよう

          こんにちは、メロンパスです。 アート活動初心者の方に、「展示ってどうやるんですか?」などといった質問を受けることがしばしばあります。 私も正直『こうすれば絵がうまくなる!』とか『人気作家になる方法』みたいなことを言えた身分ではないですが、初心者向けの基礎的な事であればお伝えできる部分もあるのではないかと考え、記事を作成しました。これから展示活動を始めたいという方の参考になりましたら幸いです。 展示の形態ギャラリーでの展示には、大まかに分けて以下のような種類があります。

          【初心者向け記事】ギャラリーで作品を展示しよう

          『わが心のヒロイン、降臨』展示開催中です

          現在、東京都板橋のカフェ百日紅さまにて開催中の『わが心のヒロイン、降臨』展に出展中です。 わが心のヒロイン、降臨 3/7-25 15:00-23:00(火・水定休) カフェ百日紅 (東京都板橋区板橋1-8-7) (画像タップでカフェ百日紅さまの公式Tumblrに飛びます) この展示は小説の女性キャラクターをテーマにした作品が集うグループ展で、私は吉川トリコ著『マリー・アントワネットの日記』より、主人公のマリー・アントワネットをテーマにした作品を展示しております。 こ

          『わが心のヒロイン、降臨』展示開催中です

          脳みそがいまいち働かないときは

          明けましておめでとうございます。 久々の更新となります。 雑多な情報が怒濤のように流れ、個人の発信力というものが問われる現代において、このnoteのようなSNSにしろなんにしろ、とにかく高頻度で更新していくことが何よりも大切であることは重々承知しているのですが、これがなかなか難しいものです。 noteの記事、新作のイメージ、展示の告知文、描きたい漫画、作りたいカードゲームなどなど……日常のなかで様々な思考が生まれては消えていくわけですが、いいアイディアが生まれるのはいつも

          脳みそがいまいち働かないときは

          個展『日常 ver.2.0』

          こんにちは、メロンパスです。 前回のnoteと、twitterにて少し告知しましたが、私がアートレジデンスしているギャラリーグルグルハウス高柳にて、15日より私の個展『日常 ver.2.0』が開催されています。 昨年の作品『ジャパニーズ・マナー -ウチとソト、本音と建前の境界-』(古民家で使われていた戸板にコミックイラストを描いた作品)以降、主軸の制作コンセプトとしている『現実(日用品)の非現実化(または非現実による現実の侵食)』をテーマとした展示です。 戸板のほかにも屏

          個展『日常 ver.2.0』

          昔描いた漫画の話

          みなさま近頃はいかがお過ごしでしょうか。私の滞在している高柳では今週末にいよいよ本格的な雪が降るとの予報が出ており、戦々恐々としております。 さて、かねてよりTwitterでしばしば「漫画を描きたい、漫画を描きたい」と言っているこの私ですが、かつて一度だけメロンパス名義で16ページの漫画を描いたことがあります。タイトルは『青く透き通った独善』。 ざっくりあらすじを説明しますと、主人公の女の子がクラスメイトに告白されるのですが、独り善がりな告白してんじゃねえ!って感じでボロ

          昔描いた漫画の話

          「こんなの自分でも描ける」ー技術と価値はイコールなのか

          大阪に住んでいた頃、私は中崎町にある美容室を行きつけにしていました。 中崎町は小さなギャラリーがいくつも点在している地域なので、ギャラリー巡りのついでに行けるいい美容室でした。 ある日のこと、私は知り合いの作家さんが作ったトートバッグを持ってその美容室に行きました。トートバッグには、落書きっぽく奔放なクレヨン描きのゆるかわいい生き物が描かれていたのですが、担当の美容師さんがそれを見てひとこと。 「こんなんもアートなん?子どもの落書きやん!俺でも描けるわ」 それは軽い冗談

          「こんなの自分でも描ける」ー技術と価値はイコールなのか

          現実を見ているだけでは、実現に辿り着けない

          「夢ばかり見ていないで現実を見ろ」という言葉を使う人たちがいます。どれほど多くの人がこの言葉に生き甲斐を奪われ、無味乾燥な日常生活を回し続けることだけに腐心させられるようになったことでしょうか。 このような言葉を使っている人の多くは、目の前の現実にあるものからしか行動を選択しようとしない人です。現実的でない条件が必要となると簡単に諦めてしまって、どうすればその条件を満たせるのかを真剣に考えないのです。 しかしながら、real(現実)をrealize(実現)に変えるizeの

          現実を見ているだけでは、実現に辿り着けない

          アーティストは職人か研究者か

          『自分はどのような人間になって、どのように生きたいか』という問いへの答えを持つことは、よりよい人生を生きる上で非常に大切なことです。 私も先輩アーティストやギャラリー関係者の方々から、「アーティストとして活動している目的はなにか、今後どのように活動していくのか」といった問いかけをよくいただきます。 活動初期の私は将来のビジョンが全くなかったため、そういった質問にうまく答えることができず、「とりあえずアート専業で食べていけるようになって、好きなものを描こう」くらいに考えてい

          アーティストは職人か研究者か

          妬みの感情とうまく付き合っていくこと

          みなさん、人を妬むことは多いですか。 ネット上では成功者や人気のある人を妬む声がよく聞こえてきます。 素直に「うらやましい」と言えればいいものですが、相手の人格を否定したり功績に難癖をつけたりしている様は、あまり他の人から見て気分のいいものではないですよね。 さらに恐ろしいのは、相手に対する不快感が嫉妬からくるものであるという自覚がなく、自分の主観を客観的事実だと信じ込んで、不当に過小評価したり、嫌なやつだと決めつけたりしてしまうパターンです。 これは本当に危険で、なか

          妬みの感情とうまく付き合っていくこと