最期に

もしも私が最期に言い残すことがあるならば
私はいったい何を語るのだろう
理不尽な事や裏切られた怒りや
消せない過去や抱えきれなくなった傷
だけど本当は違うよね
そんなこと慣れっこだよね
慣れっこだけど毎回心砕けるよね
本当に言い残したい事ってなんだろうね
もっと深い闇の中で小さな声が聞こえるけど
きっと永遠に誰も気づかない
私が今日まで生き延びてきた意味とは?
答えなんてないし今更知りたくもない
ただひとつだけ分かるのは
この涙が止まらないのが
私の言葉にできないかわりの
何かなんだということだけ
哀しいとか悔しいとか
もうそんな薄っぺらな感情なんて
どうでもいい
私に明日のかわりに
傷ひとつない真新しい心を
与えてください
明日なんていらないから
せめて私がもう二度と
絶望におちないように
永遠の眠りを与えてください

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