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指導者になりたいから教員になる、という危険性


スポーツが大好き~

って人、たくさんいるはずです。

スポーツへの携わり方は様々です。
レフェリーもマネジメントする側の人も、
みんな必要な存在です。

そしてやっぱり自分もスポーツを教えたいなぁって人もたくさんいます。

「よし、大好きなスポーツ教えたいから、将来は教員になって部活動の指導しよう!!」

って考える人もきっとたくさんいると思います。

だけど、それって危険をはらみます。

なぜかと言えば、指導者としてではなく、

教員として子どもたちに携わる時間の方が圧倒的に長いから。

教員としての仕事に魅力を感じずに、
スポーツ指導したいから、

それなら教員が一番手っ取り早いという考えではまずいです。

教員になったとして、
自分が好きな競技の指導ができるとは限りません。


赴任したところに部がない場合は、どうしますか?

新しく創部して一から作り上げることも素晴らしいです。
でも、何も下地がないところで一からやるには相当な苦労ですよ。

実績がある、モチベーションも高い先生が、
モチベーションもない、何も知らない生徒を指導することも考えられます。

また、部活動がない特別支援学校に赴任することも考えられます。
そこでは考えている部活動の指導なんてできないと思います。

外部指導者として入るという部分では融通が利くのかもしれませんが。

そんな時、どうするんですか?

部活動指導がしたくて教員になったとして、

「俺はこんなになるはずじゃなかった。
俺はこんなところにいるはずの人間じゃない。
生徒も全然可愛く思えない。」

現に特別支援学校でのやりがいを見いだせずに、

休職する先生もいると聞きます。


教員というのは公務員です。
プロの指導者じゃないです。
基本的に生徒を選べないです。

教員というのは、教員という仕事をしっかりできる人間じゃないと
いけないと成り立ちません。


日本ではコーチという仕事はごくわずかに限られていますので、
教員になればその競技に近いところにいるかもしれません。

でも、そんなモチベーションで教員になるのは危険です。


何より教員という仕事が好きじゃないとダメですよね。
その次に競技を指導することだと思います。

教員も会議や学校行事で部活動の指導を中心に生活することは
非常に難しいことと思います。


しかし、その部が強くなれば

学校でのイニシアチブも取れたりするし、
危険度は高まります。

例えば、甲子園に何度も連れて行く先生の授業や、
素行は職場から嫌われていたりする先生もいるみたいです。
全国制覇しても学校での素行が悪くて、
教職員の間では評判の悪い生徒もいます。

教員がおまけで、部活動の指導がメインだと考えるのは危険です。
学校というのは閉鎖的、特異的な空間ですので、
他の先生の指導方法にものを言える雰囲気はあまりありません。

生徒は先生がいうことを黙って聞くので、
勘違いが起きやすいというのもあります。

私の知っている素敵な先生方は、教務主任もすれば担任もする。
全国制覇しても生徒指導での人事で異動し、部のない学校に行って、
そこでまたハンドボールを指導したりしています。

学校内での仕事をしっかりしているから、
長期の遠征で抜けるときも周りがサポートして、
結果的に競技の指導をやりやすくしているんだと思います。

そういう人たちを見てるから、余計に思います。

教員という仕事は本当に素敵だな、と。

なぜならば、私はは人間が好きだからです。

私は教員になれなくても、

スポーツに関わる理学療法士とか、インストラクターとか、
それができなくても、老人ホームとか、人間と関わる仕事がしたいと小学生の時から思っていました。

海外でプロ選手生活をしていた時に、

「将来は教員になりたいんだ」というとビックリされました。
お前はコーチになるんじゃないのか?なった方がいいよ。と。
そう言われるあたり、教員と指導者という仕事がヨーロッパ

では別々に考えられていることがわかりますね。

日本という国では、指導者となると教員。

というイメージはありますが、
今のままでは危険だなぁと思うのです。

何が言いたいかというと、
競技指導したいからと言って教員になるのは短絡的だということです。
教員という仕事を理解して納得した上でそれを目指すべきです。

部活動の生徒以上にたくさんの生徒に対して授業をするわけだし、
部活の指導だけして他の生徒は「まぁ、いっか。」では困る。

いま、スポーツの指導者を目指してる人。
その中で教員を目指してる人。
部活動指導ばかりではないですが、
教員という仕事に楽しさを見つけて、その中で
競技の指導をしながらコーチングをしていってほしいと思います。

ちなみに、指導とコーチングは違います。

これはまたまとめていきたいと思います。


以下の記事加筆修正


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