職業体験、マフィア編『グッドフェローズ』
こんにちは。ミニシアター好きのŌと申します。
今回は、私の大好きな映画をご紹介します。
先日、午前十時の映画祭で鑑賞してきました。やっぱり良かったです。
受賞
アカデミー賞助演男優賞 (ジョー・ペシ|写真左)
ヴェネツィア国際映画祭 銀獅子賞(最優秀監督賞)
どんな映画?
1970年代のアメリカ・ブルックリンに暮らすマフィア(イタリア系犯罪組織)の構成員たちの25年間を描いた名作。実話に基づく。
「普通」のマフィアの話?
マフィア映画の殿堂といえばゴッドファーザー。
しかし、本作はこれとは趣向が違います。
ゴッドファーザーは生粋のイタリア系アメリカ人(移民1世)をクラシカルに、重厚感たっぷりに描いています。
↑ ゴッドファーザー(1972年)より ↑
いっぽう、本作の主人公・ヘンリーはイタリア系といっても混血で、マフィアのドンには絶対になれない立場の人間※。
彼は「たまたま裏社会で生きてる普通の人」として描かれます。
↑場末の溜まり場で賭博をするヘンリー↑
ゴッドファーザーが貴族社会の話だとすれば、本作はサラリーマンの話。
画面の端々に溢れる 普通の日常 感が、本作最大の魅力!
あなたも2時間マフィアを体験しよう!
ゆかいなワイズガイたち
本作はヘンリー・ヒルの自伝「ワイズガイ」に基づいており、全員実在の人物がモデル。
ヘンリー
シチリア出身の母とアイルランド系の父を持つ。
小さな頃から地元のマフィアに憧れ、12歳で使い走りに。
料理が大好き。肉団子もトマトソースも自分で作る。
貧乏な父親と、地下鉄で通うサラリーマンが嫌い。
ジミー
アイルランド系アメリカ人。
11歳でムショに入り、16歳で殺しを請け負った。
20代で既に伝説的な存在に。
殺しより盗みの方が好き。
運転手を買収して紳士的に輸送品を盗みつつ、飛行機強盗など派手な仕事も得意。いつもうまそうにタバコを吸う。
トミー
生粋のイタリア系アメリカ人。
どうかしていて、キレると大変なことになる。
悪質なジョークが面白い。
微笑みながら人を殺し、何とも思わないタイプ。
ママと2人暮らし。ママが大好き。
劇中でも「ブルーカラー」と呼ばれますが、彼らは盗みも取り立ても後始末も自分でやる働き者です。
体験の終わり
本作の魅力は、リアルな世界観や主観ショットによる没入観。
それでも映画の最後には、すっかり目が覚めて現実が見えてくる、とびきりの仕掛けが…
それも、この映画を何度も観たくなる魅力のひとつ。
肩で風切って歩きたくなる、夢いっぱいのヤクザ描写とはちがう。サウナと水風呂がセットです。
安心安全のマフィア体験。ぜひ参加してみては?
上映情報・配信
がんばりますp( ∵ )q