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今月読んだ本まとめ【5月編】

ほとんどが読みかけの本だけれど、学びが多かったので記録に残しておきたい。最近は「自分にとって必要だと思う部分だけを読めば、最初から最後まで読む必要もない」と、いう考えを推している。

『ゼア ゼア』トミー・オレンジ

Amazonのレビューが良かったので購入。冒頭部分の文章が、いったい誰の言葉なのか分からず、なかなか入り込めなかった。それぞれの登場人物によって語られる軽快な語り口が、彼らは日常を語るが、第三者から見れば根深いアメリカの文化や歴史であるというギャップを感じて面白い。

実はまだ読了していなくて、入れ代わり立ち代わり語り手が変わるが、彼らの関係につながりがあるのか、ただそれぞれの視点で物語が進行していくのか気になるところ。

インディアンについて果たして学生時代の世界史で学んだのだろうか。ピーターパンに出てくるあの女の子のイメージしかない自分の浅さにがっかりする。

『悲しみの秘儀』若松英輔

インスタグラムで紹介されていたのを見つけて購入。行き詰まった時にパラパラ開いて一節読むと、少しだけ心が軽くなる。説教じみたわけでもなく、寄り添って肩を抱いてくれるような心地良さ。
装丁もおしゃれなので気に入っている。

『燃えよ剣』司馬遼太郎

尾上右近さんが出演する映画の原作本と言うことで気になり購入したもの。(ちなみに上下巻のうち上巻だけ読んで終わっている。)沖田が「にこにこ」している描写がたびたび登場するが、それで思い浮かぶのは、漫画『銀魂』の沖田なので、『銀魂』はそれなりに史実に忠実なのかもしれない。

『文章読本』谷崎潤一郎

大学の課題のために購入したもの。古い本なので読みにくいのでは、と思っていたけれど、今読んでも納得する箇所が多くて、最近で一番気に入っている。文章を書く人にもそうでない人にも、幅広い層にお勧めできる本。三島由紀夫版も今読んでいる。

【メモ】良い文章を書こうと意気込んで、無駄に飾り立てたり、難解な言い回しをしないこと。シンプルで余韻のある文章を書く。多くの文章に触れ、また書く鍛錬を積むことが大事。

『わたしの信仰:キリスト者として行動する』アンゲラ・メルケル

ドイツの首相アンゲラ・メルケル氏の過去のインタビューや講演をまとめたもの。牧師の家に生まれ、本人もキリスト者であるとのこと。彼女の言動の根底には、キリスト教の信仰があるということがうかがえる。

政治と宗教はどこまで密接に関わって良いものか、難しい問題である。一方で、信仰と言うゆるぎない芯が、メルケル氏の数々の政治的決断を後押ししてくれていることもまた事実だと思う。

いつも思うけれど、芯がある人は強い。

まとめ

大学の課題のために読むべき本が多く、趣味の読書は全て中途半端になってしまっているが、全て読まなくても吸収できることが多いし、本はやはり資産であり、投資だと改めて思う。

来月は『燃えよ剣』の下巻と、小説も何冊か読みたいなあ。仕事や勉強としての読書も良いけれど、趣味として読む読書は心が潤うから好きだ。

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