世の中には同じ顔の人間が沢山いる
私の親戚内には父親がわからない子が何人もいる。
聞いてはいけないことだということは2~3歳でも雰囲気でわかっていた。
全く血の繋がらない子もいる。
伯父嫁が色んな男とヤリまくって出来てはポンポン生んだ不倫の子。
そして生まれた子も母親と同じく色んな男とヤリまくって
出来ては産んで、出来ては産んで
私の祖母の家に置き去りにした私生児達。
そういう子達は血縁関係のある親戚とは誰とも似ていなかった。
私はその子達の顔が似ていないのは
親戚の誰とも血が繋がっていないからだろうと思っていた。
小学校に上がると学校内で
その親戚と同じ顔の生徒に沢山遭遇するようになった。
世の中には自分と同じ顔の人間が3人いるというが
ずいぶんいっぱいいるなぁ
などと小さい頃は呑気に考えていたのだが
高校生になる頃にはその「同じ顔」というのが
「胎児性アルコール症候群」として生まれた
顔面奇形の子供の顔だということを知った。
そう、私の従兄妹も、学校にいたソックリな顔をした子達も
母親はアルコール中毒。
私の従兄妹の母親だけでなく、地域全体にアル中の妊婦が沢山いたのだ。
顔面奇形は大人になれば目立たなくなるといわれているが
大人でもやはり胎児性アルコール症候群だと一目でわかる顔の人に遭遇する。
本人はなんとも思ってないのかもしれないし
失礼なことは重々承知だが、私は彼らの顔をみるとなんとも言えない気分になる。
母親のせいでこんな顔に、と。
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