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人見知りの私が、特技「会話を飽きさせないこと」と言えるようになるまで

実は、人見知りです。


私は、根本的にはとっても人見知りです。
そういうと、旦那さんや友人には信じてもらえませんが、元々は人と話すのが苦手で、何を言えば正解なのかいつも考えながら話してしまう性格でした。

幼少期から、本を読むことが好き。漫画が好き。友達と外で遊ぶのは楽しかったですが、家で一人でゴロゴロまったりする時間が大好きでした。

なので一人でも全然平気と思ってはいましたが、やはり「人に嫌われたくない」という思いが根底にはありました。

祖父や祖母にさえも年に2度くらいしか会わなかったので、人見知りを発揮し敬語で話していました。人見知りゆえの緊張から毎度かしこまっていたので、父からは「ほんま猫被りやな〜」と言われていました。

「人に嫌われたくない」と思い出した原因は、小学校のときのいじめを経験したことだと思います。今思えば、大したことないよくある「仲間外れ」「無視される」程度のものでしたが、当時の私にとっては辛く苦い思い出です。

小学校3年生から隣の小学校のバスケットボールチームに所属していたので、そのメンバーが心からの支えでした。

私がいじめられていることを知っても「私たちは味方やで」と言ってくれたことは一生忘れられません。バスケットボールをしていなければ、本当に人が嫌いになっていたと思います。

ただ、人が怖いという思いが完全に払拭できたわけではなかったので、親しい友人とは気軽に話せても、そこまで仲良くない人や、新しく出会う人とはどう話していいのか、どうすれば好かれるか。など余計なことばかりを考えながら接するようになっていました。

接客業の壁

転機は大学生の時でした。

在学中に短期留学に行きたいという思いから、当時、京都の木屋町にあったスナックで友人に紹介してもらったことをきっかけに働きはじました。

老舗のお店だったので、お客様もとてもフレンドリーな方ばかりで、すごくいい経験になりました。と今は、いえます。

ただ、最初は辛いことも多かったです。

大学生になる頃には、ある程度の社交性を身につけていたつもりだったので接客業にもそこそこの自信がありました。

しかし、完全に考えが甘かったです。相手はもちろんですが大人の男性です。何を話せばいいのか、どういった対応が正解なのか分からず毎日が手探りでした。

男性だけならまだしも、女性のお客様も多いお店だったので、女性の方が鋭い気がしてより緊張しながら接客していました。

それでも、私のことを気に入ってくださる素敵な常連さんもたくさんいたので、楽しく働くことができていました。

その常連さん達のお陰で、元々「私なんか」と思いがちだった考えを改めることもできました。

その一方で、やはり苦手な常連さんもいました。
お店としても、可能であれば気に入られている子が席につくようになっていましたが、うまくいかない日もあります。

気に入っている子には優しいのに、それ以外は高圧的な方の席につくことになった時の話です。

そういう方とは、こちらから何を話しても噛み合わない。盛り上がらない。完全にお手上げ。

「歌を歌え」と言われ、話すのが苦痛で歌に逃げれるならと歌ったり、歌ってもらったりでなんとなく時間をやり過ごしていましたが、突然衝撃的な言葉を言い放たれました。

「お前ほんま、かわいくもない、話もおもんない、歌もうまない。なんもいいとこないな!なんで俺の前におんねん」

言葉は厳しく、完全にキレてはりました。

私は、確かにかわいくもない。話もおもしろくない。歌も下手です。
しかも、当時は今よりも太っていたので、よけいに醜かったかもしれません。

言われたことは、確かに間違ってない。

自覚はあったものの、人から直接ぶつけられたことのない言葉に衝撃とショックは隠しきれませんでした。

なんとか涙を堪え、その場はやり切りました。

でも「正直泣いてる場合ではないな」と。

求めるものが与えられていないのに、それに対しお金を払わないといけないお客さま。

それはキレたくもなる。と冷静に思えました。

私にとっては、ただお金を稼げたらいいだけのバイトのつもりでしたが、そんな自分勝手な都合、当たり前ですがお客さまには関係ありません。
お客さまに満足してもらうにはどうしたらいいのか。ということを真剣に考えるようになりました。

会話をする上で習慣化したこと

毎回の接客が本番であり、練習であり、本番。会話の千本ノックです。

どうすれば会話が続くのか。どうすれば楽しい時間を過ごしてもらえるのか。

まずは、会話が弾んでいるスタッフを観察。
スタッフそれぞれに個性があり、自分の個性を活かして会話していました。

私の個性はなんだろう。

前に出て行くタイプじゃない分、人の話を聞くことは好きでしたし、楽しそうに話される姿を見るのも好き。
またスナックのスタッフっぽくないある種の「素人っぽさ」が、良いようにいえば、肩肘張らずリラックスしていただけるのも私の個性だと思えました。

次に、お客さまを注意深く観察。
食事やスポーツ、芸能などあらゆる分野で何が好きかを知るため、得意なことを知るため、何をしてもらえたら嬉しいか知るため。

質問力を上げようとしました。

最初はスタッフが投げかけている質問を真似するところからでしたが、私の個性を生かすために、お客さまから話を引き出すためには質問は欠かせません。

質問をするために、何をするのか。

それはその人を好きになり、興味を持つこと。

ただ、それだけでした。

好きな人とは話せるのに、苦手な人とは話せない。
だったら、全員好きになればいい!

単純な原理。単純な思考。

ただ、今まで「好きになってもらいたい」という思考だったのが「好きになる」変わったのは大きな変化でした。

それから、出会う人は基本的にみんな好き。(人間ですのでたまーに例外もあります)

新しく出会った人でも、そうではない人でも会話の初めは必ず何かしらを褒めます。外見の変化や、服装、小物などパッと目を着いたところを褒めます。

人間関係の基本中の基本かもしれませんが、やっぱり褒められて嬉しくない人はいないので、必ず実行しています。
アロマセラピスト時代の接客マニュアルにも入っていましたね。

慣れていないと最初は難しいかもしれませんが、人はみんな必ず素敵なところがあるので、習慣化するとあえて探さなくても本当にすんなり心から言葉が出てくるようになります。

そして、会話は私の質問から始めることも意識しています。そこから、会話が弾めばそれに合わせ、もし弾まなければ、次の質問をします。

もし、相手から質問された場合は、それにきちんと答え、相手のペースに合わせて、会話が切れた時に、私から質問を投げかけるようにします。

質問内容は、本当になんでも大丈夫です。ふと気になったことでも、今までの話と全然関係ないことでも。

「最近の嬉しかったことなんですか」や「今はまってるもの(こと)ありますか」などポジティブな質問を投げかけると話が弾みやすいです。

そして、最後に+αとして、どんな内容の返答が来てもいいようにネットニュースなどで幅広く情報は得るようにしていました。
これは今でも続けています。好きなこと以外で深い知識は必要ありません。

逆に知らない方が、メリットだとも思っています。
浅く広くでも情報を得ていれば、「〇〇で知って興味あったんです!教えて欲しいです!」と相手に話してもらえるきっかけが作れるからです。

新しいことを知れるのは、素直に面白いですし、たくさんの気づきを与えてくれます。
そうやって、人から情報を得ることで、また会話の幅が広がります。

話を聞くときは、必ず目を見てあいづちを打つ。
これも「ちゃんと私はあなたの話を聞いているよ」と示すために結構重要だなと思っています。

これらを習慣化し、会話が弾むことで、人と人との繋がりから広がる世界を楽しむことができるようになりました。

今では特技は「会話を飽きさせないこと」と自信を持って言えます。
テーマパークの長時間並んでいる間もずっと楽しく会話できる自信があります!

会話をする上での、私が習慣化していることは、改めて書いてみるとすごく基本的なことかもしれません。

それでも、その基本的なことに私は大学生の時に気づき、習慣化したお陰で人生が変わりました。

もし、人との会話が難しいと感じている方にとって、会話を楽しめるきっかけや、何かしらの参考になれば嬉しいです。

#習慣にしていること

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