汚くて美しい

何を書きたいのかわからない。
何を言いたいのかわからない。

けれどどうしようもなく何かを訴えたい。
私の心の中のもやもやをぶちまけたい。

泣きたい。
叫びたい。
縋りたい。

誰か。

いっつもこうなんだ。
人に言わないで溜め込んで爆発する。
最後は誰か助けてって泣くくせに。

お前は阿呆か。

極端に人付き合いが苦手な私には友達がいない。
せいぜい都合のいい女だと思われているだけ。
みんなどうせ私の気持ちなんてお構いなし。

話を聞いてほしいときだけ。
寂しくなったときだけ。
性欲が溜まったときだけ。

わかってるよ。
だから貴方たちに期待なんてしてない。
どうせすぐいなくなるんだから。

男好きだって
調子乗ってるって
普通じゃないって

それもわかってるよ。
だから貴女たちと仲良くなんてしない。
どうせすぐ手のひら返すんだから。

くそくらえ。
どいつもこいつもクズばっか。
私もその一人。

空っぽでひとりぼっちで惨めな私。
他人に期待しては失望する愚かな私。

手を握られただけ。
少し優しくされただけ。
ちょっと距離が近かっただけ。

それだけなのに簡単に惚れてさ。

馬鹿みたい。

飽きっぽくて何も長続きしない。
一旦集中すると周りが見えなくなる。
目移りしやすい上に惚れっぽい。
優柔不断なくせに一度決めると頑固。

欠点を上げたらきりがない。
中身にも見た目にも何一つ自信が持てない。

醜くて惨めで汚くて。
もがいて苦しんで溺れて。
なのにまだ生きてる。

そんなに嫌なら死ねばいいじゃんか。

なんで生きてんの？

そりゃあ死にたいと思うけどさ
死んだら困るんだよ。

私が死んだら私が困るんだよ。

部屋は散らかったままだし
冷蔵庫には食材が残ってるし
欲しかった財布まだ買えてないし
気になるあの人とまだ話せてないし

未練だらけなんだ。
まだ死ねないんだ。

会いたくない人
やりたくない事
逃げ出したい所

そんなものは沢山あるけどさ。

会いたい人
話したい事
帰りたい所

そういうのも沢山あるんだよ。

どんなに逃げても全部思い通りにはならない。
必ず嫌な事は出来てしまう。
ずっと楽しいだけの人生なんてない。

もしあったとしても
そんな人生つまらないだろう。

ずっと同じ景色の真っ平らな道より
険しい山を超えた先の綺麗な景色が見たい。

転んだら起き上がればいい。
谷底に落ちても這い上がればいい。
たまに立ち止まったっていい。
少し休憩してまた歩き出せればいい。
少しずつでも進めればいい。

這いつくばって泥まみれになっても
雨に打たれてびしょ濡れになっても
それでいいじゃないか。

惨めでいい。
醜くていい。
汚くていい。

ただ、生きろ。

他人から白い目で見られても
遠くから陰口を言われても
誰にも相手にされなくても

それが自分の選んだ道ならそれでいい。
間違った道に進んだら戻ればいい。
何度でもやり直せばいい。

泣いて苦しんで死にたくなって
必死にもがいてもがいて
自分の無力さを思い知って
もう駄目だって諦めかけて

それでも少しの希望を捨てられなくて
他人の何倍も遅いスピードで
ゆっくりゆっくり歩いていく。

その途中で何回も転んで倒れて
前よりもっと汚れてしまっても
前よりもっと必死にもがいたらいい。
必死に生にしがみつけばいい。
無様に生きればいい。

汚くて美しい生き方。
それが私の選んだ道。

だったら最後までやり通せ。

大丈夫だよ。
あんたのために泣いてくれる人がいる。
心配して手を差し伸べてくれる人がいる。
あんたは絶対一人じゃないんだから。

どんな暗闇にも希望の光はある。

それがどんなに小さくか細くても。
辿り着くのにどんなに時間がかかっても。

光の射す方へ進めばいいだけ。
やりたい事をやるだけ。
自分の生きたいように生きるだけ。

単純だけれどとても難しいこと。

でも出来ないことじゃない。
一人では無理かもしれない。
周りの手を借りれば出来る。

人に頼ることは悪いことじゃない。
たまには甘えたっていいじゃない。
ずっと一人で立ってたら倒れちゃう。

時々誰かの肩を借りて休もうよ。
そして誰かに肩を貸せるようになろう。
支え合えばきっと出来ないことはない。

助けて
その一言が言えない。

でもそれが言えたら
助けてくれる人が沢山いるだろ。
そういう人たちの存在を忘れないで。
感謝の気持ちを忘れないで。

また心が疲れたらさ
今度は他人に頼ってみようよ。
一人で泣くより誰かと笑おうよ。
その方がきっと楽しいよ。

飯を食って寝ること。
沢山泣いて笑うこと。
人に頼ってみること。
感謝を忘れないこと。

当たり前だけどとても大事なこと。
それを忘れなければ大丈夫。

良い人生だったって
笑って死ねるようにさ。

今は泣いて笑って怒って
もがき苦しんで沢山考えて
みっともなく生きてこうよ。

自分らしく生きてこうよ。