尾崎豊とユヴァル・ノア・ハラリ
尾崎豊が亡くなって、今日で30年だそうだ。
稀有なアーティストである尾崎豊には、僕ももちろん中学時代お世話になった。
彼の音楽は、30年経っても色褪せないのだけは確かなことだ。
かつて尾崎豊は、「大人は信用できない」と謳った。
10代の心を掴んだ歌詞は、もしかしたら現在にはより重要になるかもしれない。
現代の知の巨人である、ユヴァル・ノア・ハラリも著書「21Lessons」の中の19「教育」の中で、「15歳の子供に私が与えられる最善の助言は、大人に頼りすぎないことだ」と書いている。
ハラリは、変化のスピードが速い現在において、過去とは違い、大人の言うことはもはやあてにならないということを書いている。
現在、大人たちは、良かれと思い、「これをやっておいた方が良い」とさまざまな教育サービスや助言を子どもたちにしている。
しかし、その多くはほとんど未来の子どもたちに役に立たない可能性が高い。
ただ、そんなことを言っても、子どもには何かしてやりたいのが大人の常だ。
じゃあ、今のこどもたちに何をさせるべきか、あーだこーだ考える。それでも答えがでない、試しにやってみる、それは役にたたない。その繰り返しだ。大人はそれでいい、だって何かしないと気がすまないんだもの。
でもそれに振り回される子どもはもはや悲劇だ、よかれと思い英語だプログラミングだ考える勉強だAO入試のための社会勉強だと忙しい。そしてそれらの全てが子どもの未来には何の価値もないものだったとしたら、「もっと遊んでおけばよかった」と後悔するかもしれない。その絶望たるや。。
なので、「今の子どもに何を教えるべきか」という問いへの、僕の答えもハラリや尾崎豊と一緒かもしれない。
「大人はあまり信用しないで」
と、言える大人になりたい(難しい)。