見出し画像

【絵描きの雑感】生成AIについて【やや厳しめ】


こんにちは。しがない一絵描きの目黒 紘です。
今回はたびたび論争になる生成AIについての記事。

読む人にとっちゃ痛いとこ突かれた感のある厳しめの内容となってます。


生成AI悪用しウイルス作成、警視庁が25歳の男を容疑で逮捕

Twitter Xでもトレンドにあがったウイルス作成の未遂事件。こういった話題が目にとまり思うことは、どうあっても生成AIは人の手には余る代物で悪用する輩がいる以上厳しい規制が必要だという事実でしょうか。


絵描きvsAI

そしてやっぱり見逃せないこの対決。AI関連の話題がトレンド入りすると必ずといっていいほど話題にあがる絵描きvsAIについて。もはや水掛け論ではありますが改めて絵描き目線で自分も考えを述べておきます。

私的には基本的に補助として扱うならAIは歓迎です。漫画なら背景やモブを描く作業、イラストなら一瞬でパッと色塗りできればカンプやイメージボードの共有が早く済みとても助かります。

ただ、そういった補助としての役割でなくAIそのものが主体となっているのが現実。

AIイラストは何十年と描いてきた絵描きたちのイラストを許可もなく学習という大義を名目に無断転載を行うようなもの。絵が描けない、描く努力を放棄した人々がインプ稼ぎやお金儲けで承認欲求を満たし絵描きの仕事や立場を崩しています。

描けども報われないのが絵描きの世界。努力が実るのはほんの一握り。脚光を浴びたとしても絵描き本人が想像していた理想とかけ離れていたら…それでも苦しい思いをして描き続ける。ただひたすらに、ひたむきに。その苦悩を更に踏みにじる存在として現れたのが生成AI。

なーんて言い方すると大袈裟でしょうが、イメージとしちゃ美味しいとこ取りでいろんなもの奪ってく、そんな感じよ。なんて言うかさ、奪う人がいるっつーのがもどかしいっつーか。

うまく共存してる人もいるんだけどね。
折り合いをつけるまで正直自分は不安でした。

これもうね、最初見た瞬間「おっ🎉」てなったんです。
AIが学習した自分の絵?!見たい!!って。
今でも見たい。
キャラクターの家族親族を描くときの参考にしたいですよ。

例えば二次創作作家さんでもA×Bの子供とか、自分の想像を超えたところに自分の絵柄でifの世界を見れるわけで、それが現実になったらいいなってあるんじゃないかと。

こんなんもー絶対便利だし絶対楽しいし嬉しい!そう思う反面、悪用する輩が必ずいるという恐れもよぎりました。

ホントこの件えらいバズって一次も二次も創作ジャンル問わずみんながみんなザワついてました。まさかの反響にmimic側も驚いたろうなと。

考えすぎか。どーしてそーなると自分でも言いたい。無断転載については前々からでしょーという雑談はいったん置いといて、考えすぎて悩みの坩堝にハマる悪循環に陥ってますね。

そして自己解決。葛藤してますね。
葛と藤の妥協点は自分で見つけるより他にないっす。

話を戻します。

「AIイラストの悪用は一部の人間がすることで自分は無関係だ」
「たんに遊びだし何が悪いの?」
「それくらいいいじゃない」
…etc

その無邪気さ故の残酷さが絵描きたちが今まで積み重ねてきた努力を一瞬にして踏みにじる行為であることをどうか忘れないでほしいのです。

…と、同じような考えをもつ方々もいらっしゃるので記事にする必要もないとは思いましたが一個人としてここに記しておきます。

イラスト生成AIは、お遊び感覚の人たちからしたらタピオカブームみたいなもんかなと。今が旬の時期もといピークというか、規制やれなんやれで使い方が定まる気もしています。

生成AIを巡り期待される取り組み

開発者
知財侵害物を出力しない技術の採用

提供者
知財権配慮を盛り込んだ利用規約の作成

業務利用者
知的侵害の予防措置と事後対応

一般利用者
AI生成物の使用を個人、家庭内に限定

権利者
AI学習を防ぐ技術の活用

内閣府「AI時代の知的財産権検討会」

pixiv

AI技術等に関する、サービス共通利用規約、pixivガイドライン改定のお知らせ

イラスト投稿サイトpixivではAI絵師もといAIアートという新たなジャンルのためAIイラストの投稿を制限つきではあるものの許容もしています。見たくないユーザーのため表示機能を制限できたり。このあたりは絵描きさんの精神衛生上の面もあるのかなと。

ibisPaint

お絵描き講座|AI (人工知能) で高解像度画像を出力する

お絵かきアプリibisPaintではAIをイラストの補助機能として使えます。

綺麗!解像度700!デカお!

AI学習妨害機能

また、2024年現在プレミアム機能限定ですが保存する際にAI学習妨害機能を実装しAI学習への対策もしています。

大手会社はAIを容認しているのでAIアートは棲み分けを考えてねと自分は解釈しました。

反対派ばかりでなく肯定派も多いですよね。
使い方次第で毒にも薬にもなる。
鉛と同じです。

ただ、まだ今は時代が早すぎるというか新体制を受容できない人も多いです。私的には2000年代初頭にデジタルイラストが普及し始めた頃の感覚に近いです。あの頃もアナログvsデジタルの論争を多く見かけました。

なので今、生成AIを使うユーザーは度の過ぎた行為(バズったりお金儲けしたり等)をすればヘイトを溜め敵を増やしかねないということを念頭に置いて活動するのが自身の身を守るためにも良いのかなと。

見る分には楽しいというのもわかるし自分も感心してしまうばかりです。
…が、そこがまた落とし穴。

鳥山明さん追悼のAIアート

Dr.スランプ、ドラゴンボールの著者で多くの人々を漫画で育て生き様を与えてくれた偉大な作家。その死は海外のファン、世界を巻き込んでの追悼となりました。

その死に便乗するかのように訃報から爆速で投稿されたのがこちら。

ドラゴンボールのキャラが作者の葬儀に参列し弔う姿をキャラの一枚絵で魅せる紙芝居動画です。

これだけのクオリティをたった数日で?複数人で描いてるかと思いきや絵柄は同じだし…うーん、でもこのタイミングでこられちゃ周りもリツイートもといリポストで参列した気分になるし、実際そうしたいよなとも。

バズるのも頷ける。けれど何かがおかしい。
そう思いリプや引用を読めばAIだぞという厳しい意見が。

togetter見てもらえればそのまんまですが、まぁモブキャラにはナメック星人やフリーザのキメラがチラホラといるわけですよ。いやー、自分は最初気がつかなったっす、うん。ただね、だから興冷めというか…やっぱりがっかりしたのも半分あります。

これは生の人間が描いた絵であっても原作を知らない人がキャラ人気を利用してバズ目的のために参考資料を見ながら描いてみただけ。そう受け取られても仕方がないです。

生みの親である作者の死に嘆き悲しむキャラクターたち。偉大な人物の死は壮大なBGMで場の雰囲気をさらに盛り上げ涙を誘う作りになっています。

お涙頂戴、感動ポルノとして利用された作者の死。
熱狂的なファンからすれば侮辱行為ではないでしょうか。

弔い方は人それぞれですし、気持ちが高ぶり何かしなくちゃいられなくなるのも理解はできます。

けれど共感できる人たちがどれだけいるか…そしてどこまで許せるかと言えば。うーん、自分はなーんか違う気します。あ、なんだAIか…騙されたわ、みたいなね。ぶっちゃけAI使ってもいいけどさ、モブキャラは世界観の大事な構成員なんだから、そこちゃんと見て修正してくださいッてなるんすよ。

手描き時代の礎を築き上げた偉大な漫画家をこのような形で弔うことが正しいのか否か。

生成AIとの共存が当たり前の時代、この先どう折り合いをつけ受け入れていくか、どう扱うかが今後の課題なんですよね。

ネットは虚構の世界。

AIの普及により嘘と真実を見抜く目を鍛える力もまた必要だと感じている今日この頃です。とまぁ偉そなこたぁ言っても自分は騙されちゃう側なんすけどね。

でもって他にも上手い使い方やいろんな意見があるのでご紹介します。

Twitter Xやnoteではどうなん?


考え方は十人十色、人それぞれですやね。

エンジニア視点の記事。AIは絵描きにも共存が必要だなって思う。背景が生成できたらそりゃもう大助かり。働き方が良い方へ向かうことを願います。


ここ最近noteで見っけたのはこのあたり。
共感や参考になる記事を見かけましたらまた追加します。

2024.6~追記!

そそ。自分、AIと生成AIは別ってとこ、まだしっかり区別できてないのでその辺はご了承ください✌

それでは、アディオス・アミーゴス!

Please support!