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【陶芸体験】世界にひとつだけの器をつくる 〜成形編〜

人生で一度はやってみたいことをリストアップした、バケットリスト。

今回、バケットリストの中でも最上位に位置していた、「陶芸体験」をしてきました。


私は大学時代に茶道をやっていました。

そのせいか昔の日本の器が好きということもあって、ろくろをくるくる回して器をつくることに、強い憧れがありました。

どんな器をつくるか三日三晩悩みましたが、やはり初回ということもあり、シンプルなお茶碗を作ることにしました。



陶芸体験 〜成形編〜


日月工房さんの陶芸教室

今回お邪魔したのは、東京・三鷹にある日月工房さんの陶芸教室。

初心者でも気軽に参加でき、どんな作品をつくってもOKという自由さが最高です(もちろんどんな作品でも、先生がしっかり教えてくれます)。

住宅街の少し奥まった場所にある教室は、隠れ家的な雰囲気の素敵な場所でした。


扉を開けると、棚一面に並ぶ陶芸作品。「これ全部作れるよ」と先生。選択肢が多すぎて、逆に悩んでしまうほど。

教室には電動ろくろもありましたが、そちらは経験者向けのもの。初心者は手動で回す小さなろくろで、手びねりの器をつくります。


菊練り〜積み上げ〜接着〜乾燥

まず手渡されるのが、両手大の粘度の塊。

思い出すのは、幼稚園や小学校の図画工作。思わず「久しぶりだな……」と粘土に語りかける。

これをひたすら捏ねて硬さを均一にし、菊練りという手法で空気を抜いていきます。

この空気をしっかりと抜く工程が、のちの成形や焼きで失敗しないために重要なのだとか。

ちなみに夏の場合、この粘土を捏ねる作業でもれなく汗だくになります。想像以上の重労働。


空気を抜き終えたら、細く伸ばした粘土を少しずつ積み重ね、茶碗の形をつくっていきます。

ここで早くも、ろくろが登場!

ろくろの上に土台となる円盤を作り、その上に細く伸ばした粘土を円形に重ねていきます。ろくろをくるくるするのがとにかく楽しい。

積み上がったら、素焼きの際にヒビが入らないよう、器の外側は上から下に、内側は下から上に、指で粘土を伸ばして接着していきます。


徐々にお茶碗の形になってきました(この時点ではまだ積み上げ層の跡が残っていることがわかります)。

なお、素焼きすると粘土が15%ほど縮むとのことなので、イメージよりも気持ち大きめに作る必要があります。ここも難しいポイント。

ある程度お茶碗の形状になってきたら、濡らした鹿の革で縁を削り、形を均一に整えます。ろくろをくるくるするのがとにかく楽しい(2回目)。

形を整えたら、ドライヤーで乾燥させます。ここで一休み。ここから、終わりなき(?)削りの作業に入っていきます。


削り〜ひたすら削り〜素焼き

ここまでの工程で、お茶碗のベースが完成しました。

ここからは無心で粘土を削り、理想のお茶碗の形に仕上げていきます。

私は、気づけば1時間半も粘土を削っていました。こんなに長時間粘土を削ったのは初めてでした。


こんな感じで、ろくろを回しながら粘土をカットしたり、重ねたりしていきます。

これがクセになるほど楽しい。ろくろが回るのに任せて、腕はがっちりと固定するのがコツ。慣れないうちは、腕を持っていかれて「あああ」となります。


大雑把に粘土を削り出したら、ろくろを回しつつ、かきべらという道具で内側を削り出します。

厚みを均一にすること、重さをできるだけ軽くすることの2点を意識し、あとは自分好みの形状になるまで削ります。ひたすら削ります。

不思議なもので、削れば削るほど自分の理想から遠ざかっていくような、途方もない感覚を覚えます。終わりが一向に見えない。

時間を忘れ、目の前の作業にここまで集中したのは、思えば久しぶりの体験でした。


思い出すのはやはり、小学生の頃の図画工作の時間。私は図工がとにかく好きで、友人と談笑することもなく、ひたすら目の前の作業に没頭していました。

たまに授業時間では作品が完成せず、休み時間や放課後の時間も使って作業していました。提出期限に間に合わず、先生に締め切り交渉するという多忙な漫画家みたいなこともしていました。

小さい頃から、自分の生み出すものに対するこだわりは、人一倍強かったように思います。しかしそれも、年を取るごとに少しずつ薄れていきました。


そんなこだわりの感覚が、時を経た今よみがえる…!

粘土を削る、削る、削る。ちなみに今回、大学時代の友人2人と一緒に教室を訪れたのですが、全員ゾーンに入ったみたいな状態になりました。

この工程に入ってから会話はゼロ。今は話しかけるな。目の前の粘土との対話に忙しいのだ。


100%納得のいく形とは言えませんが、まずまずきれいなお茶碗の形に仕上がったので、ここで終了。最後に高台を切り出して、成形完了です。

初日の作業はここまで。後日先生に素焼きしていただき、次は釉掛け(色付け)するために、もう一度教室を訪れます。


初日の成果。両隣の器は友人のもの。三者三様で面白いですね。



おまけ 〜Buta Bacoのチーズバーガー

初日の打ち上げは、Buta Bacoというお店のチーズ鬼がけチーズバーガーで乾杯。

これが、今思い出してもよだれが出てくるほど美味しかったです。チーズは正義です。



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