「正解」という呪い_2
こんばんは。
9,000人と只々お話してきた36歳、meexおじさんです。
※今回のnoteは続編となります。
前編の話が知りたい方は、同じサムネのnoteをご覧ください。
今回は、前回から引き続き、「正解」というものが如何に
私たちに強烈に刻み込まれ、呪いとしてインストールされるのか、
そのしくみについてお話しました。
今日は、この呪いが私たちにどんな影響を与えているのかについて
お話していきます。
見えない誰かの「正解」が支配する「私」
前編において、「正解」の裏側には必ず、
「出題者」が存在することを書かせて頂きました。
クイズ・テスト・検査など、皆さんが触れてきた正解には
必ず存在していることを皆さんは理解できるはずです。
しかし、皆さんはこの「正解の呪い」によって、
出題者の存在しない実生活にまで「正解」を求め始めます。
「どんな仕事を選ぶのが正解か」
「どんな結婚相手を選ぶのが正解か」
「どんな服装をするのが正解か」
「どう振る舞うのが正解か」
「どう生きるのが正解か」
もちろん、しきたりやセオリーを知ることは
みなさんの意思決定の助けにはなるでしょう。
しかし、それはガイドラインであって
「そうしなければならない」というものではありません。
そして、世間一般が言う「正解」を選んだところで
幸せになるとは限りませんし、そもそも幸せそれ自体も、
形は皆さんが決めるものです。
※この意思決定や行動を最低限縛るものが、
「法」なのでしょう。
私が普段、お話する就職活動中の学生たちはその顕著な例です。
どこの業界に入れば間違いない、とか
こういうことをしておくのが就職活動の正解である、とか
とにかく何をしたらよいのか、どんな意思決定をしたらよいのか
出題者もいないこの世界で「正解」を求めまくるのです。
そして、それに付け込んで、空虚な正解を提示する
大人たちが表れ、更に混迷の度を深めていきます。
「就職偏差値(人気)ランキング」
「ホワイト(ブラック)企業ランキング」
「就職活動必勝法」
「○○株式会社に入社するためのパーフェクトガイド」
そりゃ、大学入学までと同様に、
選択肢が縦に並んでいるように見せれば意思決定は容易いでしょう。
本当にホワイトやブラックの基準が全員同じであれば、
そのランキングを参照すればよいでしょう。
必ず勝てると保証できるなら、必勝を謳ってもよいでしょう。
本当に入社できるなら、完璧を標榜しても嘘ではないでしょう。
んなわけあるかい
もう一回言います。んなわけあるかい。
どうやって、それ縦に並べたの?
どうせ「入社者/志願者」みたいな式で数値化したでしょう。
せいぜいそこに志願者の所属大学偏差値で傾斜かけたくらいの
もんでしょう。
それで企業を上から下に順番に並べるって・・・
そもそも役割が異なるだけの横に広がる選択肢を、
「学生のため」とかいう理由づけで勝手に並べて
アクセス稼ぎたいだけでしょうよ。
そもそもそれ使って必ず勝てる、完璧に入社できるなんて
どうやって証明するのよ。
入社できなかったら賠償してくれるのか?
絶対にしてくれないでしょ。
なのに、完璧や必勝なんて標榜するなよ。
それでも、彼らを強く責めることはできません。
何故なら彼らも、呪いがばっちりインストールされた
人間たちだからです。
こんな風に、「正解」という呪いは、
その呪いを受けた人間たちの間で強化されあい、
より強力にその呪いをインストールされた人間が
また誰かを呪うのです。
これが最も分かりやすく表れるのが、
「子育て」です。
知らず知らずのうちに、自分が受けた呪いを
子どもに受け継がせてしまうことは、
上述を見れば説明するまでもないでしょう。
自分が信じたことを子供にも信じさせようとする親心は、
痛いほどわかりますし、悪気は全くありません。
でも、それは結局、
親である自分でもない誰かの支配下に
子どもたちを置くことに他なりません。
「正解」という呪いから自らを解き放つ
これは難しく、完全には無理でしょう。
しかし、気付いてほしいのです。
皆さんが憧れるような「誰か」を思い浮かべてみてください。
その「誰か」は、
別の誰かの「正解」を追い求めるような人間たちでしょうか。
次回は、完結編として、
ほんの少しその呪いから解き放たれるために
私が学生たちに伝えているいくつかのことについて、
書き記したいと思います。
m_oji
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