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未経験キャリアコンサルタントが仕事を得る「6つの方法」と、その前にすべき「3つのこと」

こんにちは!
本日は、『キャリたま』(ミートキャリアがキャリア支援者のたまごを応援するコミュニティ)から、
「未経験キャリアコンサルタント」の方々のためのnoteをお届けします。

こんなお悩みをお持ちの方のお役に立てれば幸いです。👇

✔️キャリアコンサルタントの資格は持っているけど、未経験なので仕事が見つからない。
✔️資格試験に向けて練習したのは導入の15分間。それ以降のキャリアカウンセリングのやり方が分からず自信が持てない。
✔️未経験からキャリアカウンセラーとして副業を始めたい/フリーランスになりたいけど、方法が分からない。

未経験キャリアコンサルタントとは?

こちらのnoteでは、

「キャリアコンサルタントの資格を取得したものの、キャリアコンサルティングの実務経験がない方」

を、「未経験キャリアコンサルタント」と位置付けています。

一般的に、実務経験とは、実際にその業務に仕事として携わった経験を指します。
つまり、「キャリアコンサルティングの実務経験がある」とは、キャリア支援を仕事として行ったことがあり、研修なしに業務を担当できるレベルをイメージすると良いでしょう。

求人によって、なにを実務経験と呼ぶのかは異なりますが、あなたが今「キャリアコンサルティングの実務経験がある」と自信を持って言えない心持ちなのであれば、経験者と名乗ることはおすすめしません。

当然ながら、経験者に期待されるのは「プロとしてすぐにキャリアコンサルティングできること」だからです。

キャリアコンサルタントの仕事内容とは?

キャリアコンサルタント未経験の方も知っていることかもしれませんが、働いくイメージをより明確に持っていただくためにも「キャリアコンサルタントの仕事内容とは?」というところを確認していきましょう。

キャリアコンサルタントの仕事内容とは、一言でいうと「人のキャリアのお悩み解決を支援すること」です。
そのために、質問や傾聴などをして相談者(クライアント)に気づきを与えたり、モヤモヤしていることを明確化したりする支援をします。
カウンセリングだけでなく、キャリア理論やキャリアコンサルタント自身の経験、調査結果などを基に、必要に応じて情報提供もします。一回の面談は30分のときもあれば、1時間を超えることも。

また大前提として、国家資格キャリアコンサルタントには守秘義務(※1)がありますので、しっかり遵守しながら、キャリアのお悩み解決を支援することが、キャリアコンサルタントの仕事です。

参考:※1 特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会「キャリアコンサルタント倫理綱領」平成 28 年 4 月 1 日

調査から見る、キャリアコンサルタントの活躍の場ーキャリアコンサルタントは仕事がない?

キャリアコンサルタントの有資格者は、2022年1月時点で6万人ほど(※2)。厚生労働省ではキャリアコンサルタントの養成を推進しており、2024年までに10万人とすることを目標にしています(※3)。

参考:※2 キャリアコンサルタント登録者数(キャリアコンサルタントWebサイト登録センター)
参考:※3 キャリア・コンサルと養成計画について(厚生労働省)

社会にキャリアコンサルティングの認知・風土が広がっていくのは喜ばしいことですが、一方で、ライバルはどんどん増えていく見込みです。

では、このキャリアコンサルタント有資格者6万人は、現在どのような活動をしているのでしょうか? 2018年に発表された労働政策研究・研修機構の「キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」(※4)によると、下記の通り。

※4 労働政策研究報告書No.200 | 労働政策研究・研修機構「キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」

キャリアコンサルタント 活動
現在の主な活動の場

就業先で最も多いのが「企業」で、「34.2%」を占めています。
次いで多いのが、「需給調整機関(派遣、ハローワーク、転職・再就職支援など)」で「20.2%」。
その後は、「学校・教育機関」が「17.2%」、地域若者サポートステーションなどの「地域」が「5.2%」と続いています。
キャリアコンサルタントの活躍の場として、企業と需給調整機関で、約半数を占めているという調査結果でした。

また、「キャリア支援の活動をしていない」と答えたキャリアコンサルタントは約15%。つまり有資格者の6~7人に1人は、活動をしていないことになります。
さらに「企業」と答えた34.2%には、キャリアコンサルティングの業務自体は行っていない人も含まれており、実際には「キャリア支援の活動をしていない」割合はさらに多くなります。

国家資格であるにも関わらず、それを活かせていない方が多いのが実情です。

2024年に有資格者が10万人まで増えた時、社会のキャリアコンサルティング需要がこの供給過多に追いついていることを願いますが、現状を踏まえると、キャリア支援に関わる仕事獲得競争は激化すると予想されます。
つまり、実務未経験の「未経験キャリアコンサルタント」が多く生まれる可能性があるのです。

未経験者は副業・複業キャリアコンサルタントから始めるのもアリ

未経験者の仕事獲得の難易度があがる中、重要なのは、「どのフィールドで戦うか」を決めることです。

先述の通り、現在最も広い活動の場は企業領域ですが、実際にはキャリアコンサルティングを行っていない人も多く、企業内で実務経験を積みにくい現状も課題です。

なおパーソル総合研究所の2021年の調査(※5)によれば、一般正社員層(全国/男女/20-59歳/正規雇用の就業者)のキャリアカウンセリング・キャリアコンサルティング経験率は6.4%と、まだまだ非常に低い現実があります。

参考:※5 従業員のキャリア自律に関する定量調査(パーソル総合研究所)

さらに、「キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」(※4)では、以下の結果も報告されています。

・この10年で専任・専業で働くキャリアコンサルタントが減少し、兼任・兼業で働くキャリアコンサルタントが増加
・企業領域がこの10年で大幅に拡大し、需給調整機関領域(特に公的就労支援機関)が減少

出典:キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査(※4)

現在の求人の少なさや待遇面を鑑みると、未経験キャリアコンサルタントは副業・複業からキャリア支援を始めることが近道と言えるでしょう。

未経験キャリアコンサルタントが仕事を得る方法6つ

ここまでを踏まえて、キャリアコンサルタント未経験者が、仕事を得るための方法を6つご紹介します。
キャリアコンサルタント未経験で、どうやって実績や経験を積んだら良いかわからないといった方は、ぜひ読んでみてください!

①現在働いている職場に希望を伝えて未経験を脱出
②人事への異動を願い出る
③スキルシェアサービスやクラウドソーシングなどに登録する
④知り合いから仕事をもらう
⑤未経験からキャリアコンサルタントができる人材紹介会社・派遣会社などへ転職する
⑥未経験者だけでなく経験者のキャリアコンサルタントから情報収集する


1.現在働いている職場に希望を伝えて未経験を脱出

未経験者が、キャリアコンサルタントとしていきなり転職活動をし、採用されるのは、ハードルが高いかもしれません。
転職よりも身近な方法として、現在働いている職場でキャリアコンサルタントとしての活動ができないか、相談してみるのも一手です。
従業員のキャリア自律や、シニア層のセカンドキャリアなどに課題感を持っている企業は少なくないでしょう。

自社のニーズと、タイミングがあえば、キャリアコンサルタントとして活動したい、という希望が通る可能性は十分あります。
現在の職種で働きながら、兼務でキャリアコンサルタントとして活動すれば、自分自身が複線のキャリアを歩むことになり、キャリア支援するときにも役立つはずです。
言うのはタダなので、事あるごとに言ってみることで道は拓けるかもしれませんね。

2.人事への異動を願い出る

人事は、正社員でありながら、キャリアコンサルタントとして活動しやすいポジションと言えます。企業内でキャリアコンサルティングが行われていないとしても、キャリア研修や1on1、評価制度の構築など、キャリアコンサルタントの学びを活かせる場は多くあります。また、セルフ・キャリアドッグを導入するなど、自らキャリアコンサルティングを行う場をつくることもできます。

ここで留意しておきたいのは、人事という立場上、選択肢として提案できるのは社内でのキャリア形成のみとなる点です。

社員とキャリアの話をする際、「この人は、会社に留まるより社外に飛び出していった方が幸せかもしれない」と感じたとしても、事業成長をミッションに持つ立場上、大事な資源である社員に転職を勧めるわけにはいきません。
事業成長と社員個人の成長を両輪として捉えることができるか、が重要になってきます。

3.スキルシェアサービスやクラウドソーシングに登録する

未経験キャリアコンサルタントが副業・複業で仕事を得る場として、クラウドソーシングやスキルシェアサービスが多く挙げられます。
たとえば、スキルシェアで有名なサービスは「ココナラ」や「ストアカ」などがあります。またクラウドソーシングは、「クラウドワークス」「ランサーズ」は聞いたことがある人も多いでしょう。

「未経験だからやめておこう」ではなく、これらのサービスには、ひとまず登録しておくのが賢明。
キャリアコンサルタントとして未経験で、かつこれらのサービス上でも実績がない場合、はじめはなかなか仕事を得られないかもしれません。
しかし、キャリアコンサルタントという国家資格を取得していることで、ユーザーから選んでもらえる可能性はゼロではないです。
すでに出品している先輩キャリアコンサルタントのページやプロフィール、価格設定などを参考に、自分も出品してみましょう。
ポイントとしては2つ。
1つは、はじめから報酬などの条件面を求めずに、「まずは経験」と割り切って仕事を受けること。
もう1つは、自分の強みを打ち出して差別化を図ること。自分が今まで経験してきた業界や業種、職種や生活環境など、すべてが強みになりえます。また強みの把握のために、他の人からキャリアコンサルティングを受けるのも良いでしょう。

4.知り合いから仕事をもらう

未経験キャリアコンサルタントを脱出する最も手っ取り早いと思われる方法は、知り合いから仕事をもらうことです。
知り合いであれば、声もかけやすいでしょうし、あなたのことを知っている(信頼関係がある)ので、「キャリアコンサルティング?やってやって!」と前向きに捉えてくれる人もいるでしょう。

そのときは、お金をもらっても良いですし、「知り合いからお金をもらうのはちょっと…」という方はご飯をごちそうしてもらうのもアリ。場合によっては、条件面はいったん度外視して、ボランティア(無料)で実施するのも、未経験者が経験を積むには良い方法だと思います。
まずはお願いしやすい知り合いや友人、家族などから経験を積めば、未経験キャリアコンサルタントを脱することができるでしょう。

5.未経験からキャリアコンサルタントができる人材紹介会社・派遣会社などへ転職する

キャリアコンサルタント未経験者でも、人材紹介会社や派遣会社に転職することができれば、通常業務でキャリアコンサルティングを経験できます。
人材紹介会社はや派遣会社のキャリア相談は、営業職や登録担当者が担当しますので、営業経験や接客販売経験があれば、十分にキャリアコンサルタント未経験でも転職は可能。
また、自分が経験してきた業界や業種、職種を担当すれば、今までの知識を活かして活躍することもできるでしょう。

厳密には、仕事紹介が前提になっているケースが多いので、キャリアコンサルタントとは似て非なるものではありますが、「キャリアについて相談を受ける」「キャリア面談をする」という点では、キャリアコンサルティングの1つとも言えます。

人材紹介会社や派遣会社に転職するときには、国家資格であるキャリアコンサルタントが有利に働くケースもあります。
キャリアコンサルタント未経験で自信がなくても、営業や接客販売などの職種で経験がある人は、転職できる可能性は十分あるでしょう。

ただし、例えば転職エージェントの場合、転職成功によりビジネスが成り立っているため、相談者を転職に導くことがミッションになります。つまり、転職以外の選択肢を提示できないジレンマが起こるのです。
もしあなたが、利害関係なしに相談者にとってベストな選択肢を支援するキャリアコンサルタントになりたいと感じられるのであれば、活動の場は、ここではないかもしれません。

6.未経験者だけでなく経験者のキャリアコンサルタントから情報収集する

未経験キャリアコンサルタントにとって、経験者のキャリアコンサルタントから得られる情報は、とても貴重です。
実際にどうやって仕事を得られるようになったのか、どのようにして経験を積んでいったのかなど、生の経験を聞くことができるからです。

場合によっては、先輩のキャリアコンサルタントから、アドバイスだけでなく仕事ももらえることも。
さらには、ロールプレイングやスーパービジョンなどをしてもらえる機会もあるかもしれません。

このように、未経験キャリアコンサルタントは、すでに経験のあるキャリアコンサルタントとのネットワークを築いて、情報収集をすることが非常に重要といえるのです。

キャリアコンサルタント 未経験 仕事がない

未経験キャリアコンサルタントが仕事を得る前にすべきこと3つ

最後に、どうすれば未経験キャリアコンサルタントが、望むキャリア支援の仕事を得られるようになるのか、方法を3つ、ご紹介します。

1.「どこで」「誰の」支援をしたいかを決める

どこで誰の支援をしたいかによって、身につけるべきスキルや戦略は変わってきます。今一度、あなたが誰を支援したくてキャリアコンサルタントの道を志したのかを振り返り、それはどこで叶えられるかをまずは見定めましょう。

支援の場所とその特徴の一覧をまとめましたので、ご参考にしてください。

キャリアカウンセリング どこで
出典:ミートキャリア|キャリたま勉強会資料

2.キャリアカウンセリングを受ける

“あなたが「支援したい人」に、あなたが届けられる価値は何ですか?”
そう聞かれて、すぐに答えられるでしょうか。

キャリア支援者を志しているものの、自分自身が自己分析不足だったり、一度もキャリアカウンセリングを「受ける側」の体験をしたことがない、という方も、意外と多いものです。

上記の質問への回答が浮かばなかったという方は、「やりたいこと」「できること」の洗い出しとプランニングのために、自分自身がキャリアカウンセリングを受けてみるのがおすすめです。
実際に活躍しているキャリア支援者の仕事ぶりを「見て学べる」、絶好の機会にもなります。

個人向けオンラインキャリア相談サービス「ミートキャリア」では、副業・複業キャリアサポーターとして70名以上が活躍中。国家資格キャリアコンサルタント保持者も多く、20代半ばから60代まで幅広い層が在籍しています。

3.キャリアコンサルティングの実践力をつける

「開始15分以降のキャリアコンサルティングの展開の仕方がわからない」
「練習したいが、信頼できるフィーバックをもらえる場がなかなかない」

そういった声に応え、ミートキャリアが主催・開講しているのが、キャリアサポーター・アカデミーです。

ミートキャリアに蓄積されたキャリアカウンセリングのノウハウを実践的に学び、3ヶ月で有料のキャリアカウンセリングをサービスとして提供できるスキルと、個人で仕事を得る力が身に着くことを目指します。
カリキュラムには現役キャリアサポーターと1対1で行う模擬カウンセリングのほか、「キャリア支援者のためのキャリア相談」(プロのキャリアカウンセリングを受けられる)も含まれており、上記2も網羅できます。

定期的に説明会を行っているので、下記画像からHPをご確認ださい。

※修了後はミートキャリアのキャリアサポーター選考への応募資格が得られますが、本講座はミートキャリアに限らず、副業やフリーランス等でプロとして仕事ができることを目指すものです。


このnoteが、あなたの今後の道を切り開く一助となれれば、嬉しく思います。


※キャリアサポーター・アカデミーは、2023年3月開講期をもって終了しました。これまでありがとうございました!

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