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10人インタビュー企画 ⑦國重咲季〜京都から秋田そしてにかほへ〜

鳥海山・飛鳥ジオパーク研究員 國重咲季(くにしげさき)

京都府出身で大学を機に秋田県に住み始めた國重さん。地域おこし協力隊を退任後、現在は鳥海山・飛鳥ジオパークの研究員としてにかほ市を発信しています。京都府で生まれ育った國重さんがどのような学生生活を送ってきたのか、なぜにかほ市にて活動しているのかを伺いました。

メディアラボによる「10人インタビュー企画」
〜地方で働く・活動する人々の想いや理由を探る〜
都心では、地方で働くことの良さを知る機会が少ない。でも、「かっこいい」「おもしろい」取り組みは、場所を問わず人を巻き込める魅力がある。
商業施設の少なさや交通の便が悪いことなどを上回る、地方ならではの魅力とは一体何なのか?メディアラボメンバーが、にかほ市で活躍する10人のインタビューを通して探り、深堀り、記事で伝えるインタビュー企画です。

Q:どんな学生時代でしたか?
たくさん挑戦し、価値観が変化した              

国際教養大学進学を機に秋田県に住み始めました。大学では生徒会の副会長を務めていました。1年生の秋には東北地方の1次産業の現場を訪ねる部活を友人と作ったことも良い思い出です。国際教養大学の学生はほとんどが寮生活のため、濃い友人関係を築くことができました。また、アメリカニューヨーク州に1年間留学し、留学先ではプレゼンやディスカッションの機会が多く、辛い場面もありましたが、この経験によって人前で話す緊張感もなくなり、価値観も変化しました。

Q:にかほで働くことになったきっかけは?
東京で開催されていたイベントに参加したこと

学生時代に自ら立ち上げた部活で食べものの裏側を知ることができ、将来自給自足をしたい、食に関わることがしたい、秋田県に住みたいと思うようになっていたものの、関東で働いていました。しかし、周りと話していて、生き方の選択肢が狭まれていると思うようになり、会社を辞めることを決意しました。東京で開催されていた秋田にまつわるイベントに参加し、登壇者に声をかけちょうどにかほで「地域おこし協力隊」を探していたことから参加することを決め、1ヶ月後にかほ市へいきました。その時はまだにかほ市がどんな場所なのかも知りませんでした。にかほ市に来て初めは閉校になった小学校をリノベーションし、地域の人と交流を深める取り組みを行い、それらをインターネットで発信していました。その後協力隊を退任し、現在の職場で働いています。以前の活動範囲はにかほ市中心でしたが、今は市外にも出向く機会が増え、自分の糧になっていると感じています。

Q:お仕事の内容、やりがい・苦労はなんですか?
後世に残していく

鳥海山・飛鳥ジオパークの研究員として地域の自然環境に着目して歴史・人々の暮らしを後世に残していく仕事をしています。小中高校の授業にいくことが多く、地域の魅力を子どもたちに共有することで、子どもたちが知らないことを知った時の変化にやりがいを感じます。苦労は、子どもが相手の場合は、大人に伝える以上にわかりやすく説明できるようにしないといけないため、まだまだ1つ1つに下調べが必要なことです。苦労でもありますが、自分の知らない知識を吸収することができているためいい刺激になっています。

Q:にかほ市の魅力はなんですか?
新鮮な食べ物、人との距離が近いところ

食べ物がとにかく美味しいことです。水道水が湧き水であること、市内に山・海どちらもあり兼ね備えた景色を観られることです。また、血が繋がっていなくても気にかけ合えるところや、人と人との距離が近いところが魅力です

Q:読者へのメッセージ

にかほには美味しい食べ物があります。
食が豊かになると生活も豊かになる気がします。

(2文でまとめました。)

インタビューしてみた感想

就職で1度は上京をしましたが、そこから秋田で暮らすことを決意したことの行動力に感激しました。固定概念が残っている中で人とは違う生き方をするのにはどれだけ勇気が必要か、大学時代に部活を立ち上げ農家の方と出会えたから今の國重さんがいるのだなと感じました。例え周りから反対されたとしてもそれを肥やしにしてくこと、学生時代に積んだ経験がたくさんあるからこそ自分の幸せとは何かわかっている國重さんが素敵だと思いました。

(写真 左:國重さん)

執筆者:メディアラボインターン 文京学院大学 4年 竹村美輝

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