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【口が裂けても言いたい話】「映画におけるメタ情報

映画「糸」をネットフリックスで鑑賞。言わずと知れた中島みゆきの名曲「糸」をモチーフにした映画。主演は菅田将暉、小松菜奈。

漣と葵……北海道の大地で生まれ育ち、中学生の頃に一度結ばれかけたふたりの恋は身勝手な大人たちによって引き裂かれてしまう。成長し、別々の道を歩んだふたりの人生の糸はやがて、20年余りの時を超えてひとつに結ばれていく。

今となっては、菅田将暉・小松菜奈の結婚のきっかけとなった映画というイメージのほうが強い作品。ビッグカップルの結婚はもちろん喜ばしいことだが、映画におけるこうした「メタ情報」は、観ている側にとっては邪魔でしかない。こちらがどんなに忘れようとしても、ふたりが劇中で抱き合ったり、イチャイチャしたりする度に「プライベートではもっとすごいことをしているんだろうな」と、ついつい勘繰ってしまうのだ。

下世話な想像だろうか。

もちろん、「本当の映画好きはメタ情報に左右されることなく、どんな作品でもフラットな気分で観られるものだ」という意見もあるだろうが、おそらく、作品以外のメタ情報、もっと言えば余計なゴシップ情報が気になって作品どころではなくなってしまう、という人も少なくない割合で存在するはずなのである。

と、ここまで力強く力説してきたが(何のために?)、映画「糸」に関しては漣と葵、つまり菅田将暉と小松菜奈が直接恋人として絡むシーンは意外と少なく、あっさりしているため、メタ情報が気になることはほとんどない。

その代わり、「菅田将暉と小松菜奈の純愛がたっぷり観られる!」と期待した人にとっては肩すかしになってしまう映画ではないだろうか。

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