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【口が裂けても言いたい話】「綾瀬はるかがやっぱり綾瀬はるかだった件」


久しぶりに、劇場で映画を観た。

「はい、泳げません」。長谷川博己・綾瀬はるかダブル主演で贈る、ほっこりするコメディ映画である。

主人公の小鳥遊は哲学科の渋い大学教授を気取っているが、実は、幼い頃のトラウマにより泳ぐことが異様に怖くなり、筋金入りのカナヅチになってしまったという弱点を持つ。

そんな、コップの水を飲むことすら怖がるほど水を徹底的に怖がり、恐れる小鳥遊だが、想いを寄せるシングルマザーとの関係を進展させようと、スイミングスクールの初心者向け講座の門をたたく……。

御想像の通り、スイミングスクールの美人講師が綾瀬はるか、というわけなのだが、ストーリーのほうは少しだけ複雑である。

幼い頃のトラウマにくわえ、小鳥遊には小学生の息子を川遊びの事故により亡くしているという悲しい過去がある。自分の見ている目の前で息子を失ってしまい、妻とも離婚した過去にとらわれ、カナヅチをますます克服できなくなった小鳥遊は、暗いトラウマから自らを解放するため、美人講師・薄原に叱咤されながら泳ぐことの楽しさに目覚めていく……。

一言でいえば。まあ、「やればできる!」式のポジティブ映画である。綾瀬はるかのほうにも過去のトラウマに起因する致命的な弱点があるのだが、その辺りはなぜか軽く触れられるだけでほぼスルー。物語の主軸はあくまでも小鳥遊のトラウマ克服&再婚チャレンジに絞られる。

タイトルと予告から映画の筋書きが99%見えてしまうような映画だが、主役2人の演技力のおかげでそれなりに楽しめる。綾瀬はるかは良くも悪くも綾瀬はるか、ということか。

随所に差し込まれるファンタジック(シュール?)な演出は好みが分かれるところかもしれない。個人的には、小鳥遊の前妻(麻生久美子)」がややきつい女性に映ってしまった。

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