読書日記㉔本日は、お日柄もよく/原田マハ

こんにちは。

最近面接が続いており、少し疲れが溜まっています。本を読んでも集中出来ない。。

が、この本は割とすんなり読むことができました。それくらい良かった！

本日は、お日柄もよく/徳間文庫/原田マハ

幼馴染の厚志の結婚式で、こと葉は感動的なスピーチに出会う。言葉に魅せられたこと葉は、伝説のスピーチライター久遠久美に弟子入りし、スピーチの世界にのめり込んで行く。与党の腐敗が進む中、父の意志を継ぎ選挙に立候補する厚志のために、こと葉は会社を辞め、専属のスピーチライターとして選挙の荒波に漕ぎ出す！

ずっと読みたかったこの本。インスタや雑誌など色々な所でおもしろいと紹介されていました。かつ、最近作者の原田先生出演されているNHKを拝見し、興味が膨らんでいた所です。

まず一言、感動した・・・。久遠久美の厚志君の結婚式でのスピーチ。こと葉が親友の千華の結婚式で送ったスピーチ。ライバルの師匠から発せられた言葉。

電車の中で、病院の待合室で本を読みながら涙を堪えるのが大変でした。本を読み終わってからも、スピーチ部分を何度も読み返しました。

中でも1番心に残ったのが、

生まれ変わってもまたあなたのお母さんになりたい　今度はいっぱいお話ししましょうね

これは、ライバルの師匠が母から贈られた言葉。これ、これを母言われた日にはもう。こんな最大の親子愛の言葉があるでしょうか。

私も歌詞や本が好きだし、言葉には敏感な方だと思います。同じく言葉に魅せられた者として、心に残る言葉が多々ありました。それらは、私の心の引出しにそっとしまわれていきました。

言葉の魅力もさることながら、ストーリー展開も面白い。言葉、政治、そして恋。決して長くはない小説ですが、沢山の要素が盛り込まれ終始飽きさせずに読ませてくれました。

少し話がそれますが、ライバルが悪としてかかれるのではなく、言葉に向き合い正々堂々戦う姿も良かった(私は悪役を悪だけで描く作品は好きではないのです)。

私が先日読んだ原田マハ先生の「総理の夫」。どちらも政治をメインとした話で、リンクするところがあります。先に「総理の夫」を読んだので久遠久美という名前にはニンマリしました。が、時系列的には「本日は、お日柄もよく」が先なので、先に読んだ方が楽しめるかも。