はじめに
はじめまして。ご覧いただきありがとうございます。2022年度4月より国立大医学部医学科2年次に編入学予定の「くま太郎」と申します。
医学部学士編入試験を受験した経験が、少しでも今後学士編入を検討されている方々のお役に立てればと思い、記憶がまだ残っているうちに、この度のnote執筆に至りました。
私は、文系/仕事との両立/生物未履修という背景の中、1年の勉強期間で運にも恵まれて合格をいただくことができました。
一方でなかなか厳しい状況からのスタートであったため、それなりに勉強には悪戦苦闘をいたしました。そうした背景もあり、誠に僭越ではございますが、今後学士編入試験を志す方に向けて私個人の体験も踏まえて微力ながら情報提供をさせていただこうと考えた次第です。
同じような境遇で奮闘なさっている方々にとって、私自身の体験が少しでもお役に立つことがあれば幸いでございます。
これから記すものは、一般論ではなく、一つの個別論としてお考えいただけばと存じます。
また、本記事は体験談の第二弾の記事となります。
勉強スタート時の学力
総論でも記しましたが、改めて受験勉強開始時の学力を共有したいと思います。
なぜなら、スタート時の学力によって必要な勉強内容や費やす時間も変わってくると考えているからです。
これから勉強を開始なさる場合は、本記事も然りですが、巷に溢れる勉強のプロセスを全て鵜呑みにして実行なさらず、皆様のバッググラウンドやご状況に合わせて戦略を練ることをおすすめいたします。
筆記試験結果
2科目校3校(鹿児島大、大分大、長崎大)を受験し、いずれも筆記試験を通過いたしました。
いずれ成績開示請求のできる鹿児島大と大分大については、所感を述べずに、成績開示を待ちたいと思います。
長崎大については、1次試験通過者は成績開示請求ができないため、個人的な所感を記します。あくまで個人的な感覚ではございますが、
生命科学60~70%、英語95~100%の得点率であるかと思います。
※英語の得点率に驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、2021年度実施の入試は英語の著しい易化があり、かなり多くの方が時間を余して解答を終了し、試験途中で退席なさる余裕があるほど、高得点勝負の試験となりました。
勉強内容[高校生物]
私は、生物が未履修であり、またKALSでは生命科学完成シリーズ/実戦シリーズの単科受講でしたので、独学で高校生物分野を習得する必要がありました。
KALSで生命科学基礎シリーズをご受講の方は、高校生物範囲の学習内容はそちらで十分かと思います。
私が勉強した内容と使用した教材は以下の通りです。
上記内容をおよそ1ヶ月〜2ヶ月かけて学習をいたしました。
勉強内容[生命科学/インプット期]
高校生物を一通り学習した後、いよいよ学士編入試験において、1番メインとなるKALS完成シリーズの学習に入りました。
私は、ほとんど全ての時間をこの勉強に費やしました。
私が勉強した内容と使用した教材は以下の通りです。
勉強内容[生命科学/アウトプット期]
KALS完成シリーズ等の知識インプット期が終わり、実戦シリーズの受講とともに少しずつ知識のアウトプットをはじめました。
私が勉強した内容と使用した教材は下記の通りです。
有用だった参考書[生命科学]
私は、KALS要項集の巻末に載っている井出先生おすすめの参考書はほぼ全部を買い揃えました。笑
もちろん、全てを有効活用はできていないのですが、全部電子書籍化して、iPadに入れました。その中で特に参照頻度が高く勉強になったものは以下の通りです。
勉強内容[英語]
私は、総論でも書きました通り、英語はTOEFLの勉強をしただけで、医学部学士編入試験用に医学英語などは特段学習する余裕がございませんでした。
TOEFLのスコアも編入生の平均を大きく下回っていると思われますので、英語については、あまり参考になることは書けないかもしれません。
そのため、私がTOEFLのスコアアップのために参考にした情報を以下の通りご紹介いたします。
ちなみに、絶望的なスコアであるTOEFL47点から1ヶ月ほどの期間で、人並みぐらいであるTOEFL70点に上がるまでに行なった勉強もご参考までに紹介いたします。
英語についてですが、時間があまりない方かつ2科目受験を考えていらっしゃる方にはTOEFLのReadingセクションに集中した学習を行うことを個人的にはお勧めしたいです。
理由は以下の通りです。
最後に、私が今回の編入試験に際して、KALSの英単語帳など含めて医学英語をほぼ全く行う余裕がなかったにも関わらず、あまり英語に苦労せずに済んだ要因は以下のように分析しております。
過去問の扱い方
どんな入学試験、資格試験でも、過去問をまず見て、敵を知る、ゴールを知るという作業は欠かせないと思います。それは編入試験でも一緒かもしれません。
今、志望校を選定なさっている方は、まずは志望校の過去問をなんとか入手して問題を見てみることをお勧めいたします。
ただ、私はあえてここで、過去問に依存する勉強の注意点も皆様に共有できればと思っております。
今回、私はKALSという豊富な試験情報を持っている予備校を利用しながら、過去問を解くということはほとんどできませんでした。
(より正確に申しますと、やるつもりでしたが、間に合いませんでした。。。)
ただ、結果的にこれは私にとっては良い結果につながったと思います。
なぜなら、今年度私が受験した2科目校では昨年とは出題傾向が異なっていたからです。
具体的に申しますと、
周りの受験生の中には、過去問を使い入念に対策をし、ある程度分野の絞った対策をしていたがために、本番での出題傾向の変更に戸惑ってしまった方も少なからずいらっしゃったようです。
一方で、知らぬが仏、ではございませんが、例年の出題傾向をあまり知らない私は、特に動揺することなく(よく考えますと非常に愚か者でございますが)、淡々と問題に向き合うことができました。
編入試験は、一般入試と比較しても、毎年傾向が移ろいやすい試験形式です。
もちろん、大前提として過去問を中心とした対策をするに越したことはないですが、あくまで過去問は過去の問題だと割り切り、本番でどんな問題がでても動揺せずに柔軟に対応する心構えは持っておいて損はないと思います。
勉強に役立ったツールなど
ここでは、今回の編入試験の勉強に際して、個人的に役立ったと感じるものを雑多にシェアさせていただけばと思います。
さいごに
長い文章になってしまいましたが、ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。
今回は筆記試験対策について共有させていただきました。
くどいようで恐縮ですが、あくまでこちらの記事の内容は一つの個別論にすぎません。皆様の置かれた状況はそれぞれ異なると思いますので、必要な情報を取捨選択してお役立ていただけますと幸いでございます。
医学部学士編入試験は、情報がなかなか出回らない試験であるため、情報収集に苦労されている方も多くいらっしゃると思います。また、そうした情報を手に入れようとしてもそれなりのコストを強いられ、ただでさえ受験のために色々な部分で切り詰めている受験生に負担がかかってしまうことを心苦しく思っておりました。
個人的な思いとしましては、なるべく情報格差を埋めて、フェアな環境で公正な選抜が実施され、その中で志高い方々が医学部編入への権利を勝ち取っていかれることを望んでおります。
そして、医学部編入試験受験生は、仕事、家庭、子育て、研究、学業などあらゆることと並行しながら、それぞれ何かを犠牲にしながら目標のために努力なさっていることと思います。皆様の努力が結果として結びつきますことを心より祈念しております。
今後も無料で情報提供を行わせていただきますが、noteには「サポート」という金銭的支援の機能があるようですので、もしこちらをご覧いただいた方の中で、「役立った」、「応援したい」と思ってくださる方がいらっしゃいましたら、サポート機能を活用してご支援いただけますと大変嬉しく思います。
どうぞよろしくお願いいたします。