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メタバース市場とともに拡大する人材需要の中で。22歳・CGアニメーターに聞く、やりがいと楽しさ【クリエイターインタビュー】

こんにちは!好きな自分で学べる“メタバースの学校”「MEキャンパス」です。

MEキャンパスは、メタバースクリエイターになるためのスキルが学べる学校。メタバース業界では数多くのクリエイターが働いていますが、その役割は十人十色。実際はどんなことをするの?と気になる方は多いのではないでしょうか。

そこでMEキャンパスnoteでは、そんな注目の分野で活躍する現役若手クリエイターへのインタビュー企画を連載しています!

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今回は、CGアニメーターとして働く22歳・株式会社ディーワンの野原さんにお話を伺いました。CGモデルに動きを与え、命を吹き込む職業であるCGアニメーターのお仕事内容や身に着けるべき力、やりがいなどを伺います。

CGモデルに命を吹き込む!CGアニメーターの仕事

- CGアニメーターとはどのようなお仕事なのでしょうか?

アニメーション映像の制作において、CGモデルに「アニメーション(=動き)」をつけるのがCGアニメーターの仕事です。「モーションキャプチャ」と呼ばれる技術や3Dソフトなどを使用して、モデルに動きを与えます。

普段何気なく観ている映像やアニメにはさまざまなCGが使われており、それらにはまるで現実世界に存在しているかのようなリアルさが求められます。キャラクターはもちろん、木々や水の流れなどがスムーズに動いていることは作品のクオリティを大きく左右するため、CGアニメーターはとても重要なポジションです。

- 野原さんが現在担当されているのはどのようなお仕事ですか?

3DCGを活用したゲーム・アニメの制作やアプリケーションの制作を行う、株式会社ディーワンのCGアニメーターとして働いています。

私が主に担当しているのは「モーションキャプチャ」と呼ばれる、人やモノの動きをデジタル化し、CGモデルが動く土台の動きを作成する部分です。

最近のCGを利用した作品は、ダンスMVやスポーツの再現など複雑なものが多く、ソフトによって手動で動きをつけるだけでは上手くいかないことが増えてきました。

そこでモーションキャプチャでは、物体が実際に動く映像を撮影することによって、CGモデルに土台となる動きをつけるんです。「マーカー」というボタンのようなものをつけて動くことによって、その動きを検出します。マーカーをつけることができれば何にでも利用できるため、人間であれば関節を中心に50個ほどのマーカーをつけることで、動きを収録することができます。

その映像にアニメーターがキャラクターのCGモデルを被せ、キャラクターらしく違和感がないように編集することで、CGアニメーションは完成します。

私はそのモーションキャプチャを収録したり、編集したりしています。実はディーワンはMEキャンパスの構築にも携わっており、私自身もバーチャル空間の開発やアバターの動きのテストに関わったことがあります。

リアルさの追求は、奥深くて楽しい。CGアニメーターのやりがいとは?

- そもそも野原さんが3DCDの世界に興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか?

ゲームが好きだった子どもの頃の経験からCGの世界を知り、その技術の進化につれて興味を持つようになりました。VRや3Dスキャナー、3Dプリンターなど、3DCGを取り巻く技術に関心があり、専門学校で詳しく学ぶことにしたんです。

- たしかにゲームは私たちにとって一番身近なCG技術のひとつですよね!専門学校からディーワンに就職し、実際に働き始めてから学んだことはありますか?

モデリングや基礎的なアニメーション制作などを学んでから就職をしましたが、専門学校で学んできたことはあまり通用しなかったというのが正直な印象です。実際の現場では専門学校で触ったことのないソフトが使われていることも多く、慣れるまでに時間がかかりました。

それに、実際の案件で自分が担当するのは「ただ作る」部分だけではありません。クオリティ管理のやり方やコミュニケーションの取り方など、学校での学びだけではまだまだ未熟だったとわかりましたね。

- CGアニメーターのやりがいや楽しさはどんなところにありますか?

携わった作品のリリース日が決まると、やはり嬉しいです。CGアニメーターは作品制作の中間を担当する仕事であり、完成しても世に出るのには時間がかかるため、リリースが決まるとやりがいを感じます。

あとはCGアニメーターの真髄である「リアルさの追求」も楽しいですね。モーションは動きをつける仕事なので感覚が大事だと思われがちなのですが、実は理屈を立てて分析することが重要です。

物体の構造はどうなっているのか?人の筋肉はどう動くのか?物体のモーションをキャラクターに反映するためにとことん動きを研究することは、探求のしがいがあります。

- 野原さんがいま注目しているCGアニメーションのニュースはありますか?

SONYから出ているモバイルモーションキャプチャ・mocopiは画期的なツールだと思います。

モバイルモーションキャプチャー「mocopi」 

これはスマートフォンで簡単にモーションキャプチャができるというアイテムです。先ほど人間のモーションキャプチャには50個以上のマーカーをつける必要があるとお話したのですが、mocopiではそれがたったの6個でできます。

外でも屋内でも自分の動きをアバターに落とし込むことができるというのは本当にすごい技術だと思いますし、自分も使ってみたいですね。

自分で客観的な評価をするために、良い作品にたくさん触れる。CGアニメーターになるためにできること

- CGアニメーターの仕事には、どのようなスキルが必要だと感じますか。

自分自身で客観的な評価ができることが必要です。CGアニメーションの現場ではキャプチャしたデータをチームで編集するのですが、その際にモーション全体の品質を管理する方から思っていたよりも低く作品を評価されることがあるんです。

自分ではいいと思っていた作品なのに、なぜか指摘をされた。その原因は、アニメーションへの愛着にあると思います。制作を進めていると自分の担当した部分に愛着が湧き、違和感に気づきにくくなるんですよね。

愛情を込めて仕事をすることも大切ではあるのですが、いつでも先入観を持たずにフラットな目線で評価できることは成長のために重要だと思います。

- なるほど。自分で自分の作品を正しく評価できるようになるために。学生時代からできることはありますか?

プロの目線を持って、沢山の良い作品を見ることだと思います。

制作側の目線を持って3DCGを見ていると、ただ楽しんでいるだけではわからない作品の素晴らしさに気づくことがあります。違和感や改善点に気が付くこともありますね。さまざまな作品を見て良い例や悪い例もインプットすることは、自分が誇りを持てるモーションを作るためのカギになるのではないでしょうか。

- MEキャンパスはメタバースクリエイターになるためのスキルが学べる学校であり、CGアニメーションはその一つでもありますよね。野原さんはメタバースでのCGアニメーションについて考えていることはありますか?

先日、社内の案件としてメタバース空間で使用する想定のモーションを作成することがありました。モーションはCGをリアルな世界に近づけるために使用する技術ですし、メタバースには必要不可欠なものです。

少しずつメタバースに関連した案件は増えていますし、今後自分もメタバースに関わることが多くなると思います。

- 最後に、これからCGアニメーターを目指す方へメッセージをお願いします。

CGを利用した作品は世の中にたくさんあり、今後はそれらがメタバースに参入することが予想されます。メタバースに関連したスキルを身につけておけば、好きな作品やそれらに携わるクリエイターと仕事ができるチャンスがあると思うと、夢が広がりますよね。

メタバース市場の拡大は、CGアニメーターをはじめとするクリエイターの需要の増加を示します。今後メタバースが成長していくにつれてこの市場を目指す人が増えて、業界を一緒に盛り上げていくことができたら嬉しいです。


「CGアニメーター」はメタバース空間の制作には欠かせない仕事であり、今後も求人が増えることが予想されます。メタバース×CGアニメーターの二つの面から勉強を進めることで、より広い分野で活躍することができるはずです。

MEキャンパスでは、CGアニメーターの技術も含めた幅広いCG技術が学べる「メタバースCG専攻」をご用意しています。(※メタバースプロダクション専攻にも「CG基礎」の内容は含まれています。)

皆さんの勉強面をサポートする「メンター」には、今回インタビューに答えてくださった野原さんが勤務する会社・株式会社ディーワンの代表・半澤 剛さんに担当いただき、リアルな目線で学習の相談に答えます。

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「MEキャンパス」では、公式LINEでのご相談や、オンライン個別相談会を設けています。「自分がメタバースクリエイターになれるか不安...」「メタバース空間での学びってどんなもの?」など、気になることは、ぜひお気軽にご相談ください!

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