キーワードは「異才」。「MEキャンパス」アドバイザリー 成田 修造氏が抱く教育の課題感と、次世代人材への期待
こんにちは!好きな自分で学べる“メタバースの学校”「MEキャンパス」です。
「MEキャンパス」は、メタバース空間で好きなアバターを使って学校生活を送り、動画教材や課題制作によって「メタバースクリエイター」になるためのスキルが学べる学校です。
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「MEキャンパス」では、ビジョン実現や健全な学校運営に向けて、アドバイザリーボードを設置しています。今回はアドバイザリーボードの一人、元株式会社クラウドワークス 取締役執行役員 CINOの成田 修造氏へのインタビューの後編をお届けします。
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「現在の教育に対して考えていること」「これからの時代に必要な学びとは」など、ご自身の学生時代も振り返ってお話いただきました。今後のキャリアを考えるヒントが詰まっているはずです!
これからの社会に必要なのは「異才」
今回は、私が抱えているこれからの教育への課題感や、それを解決するにはどのようなアプローチが必要なのか?考えていることをお話しします。
異才。大人から見たら意味不明な事に没頭し続ける狂気的な才能。
これからの社会に必要なのは、新しい価値観をもって時代に切り込んでいくような「異才」だと思います。しかし、今の教育制度や社会は異才を持った彼らがきちんと社会を変革していく力を培う環境が整っているとは言い難いと思うんです。
本や美術館に足を運んだ中高時代と、とにかく実践を重ねた大学時代
私は大学4年生のときに株式会社クラウドワークスに入社したのですが、それまでにベンチャー企業で働いたり起業したりしていました。
起業に興味を持ったのは、18歳の頃です。大学のサークルでビジネスコンテストを主催する機会があり、そのイベントにご支援いただいた起業家達との出会いをきっかけに「起業って面白そうだ」と感じるようになりました。
19歳になって、ベンチャー企業でインターンシップをした後に、そのままその会社に入社。20歳で起業をして、学校の勉強よりとにかく現場で実践することを第一に働いていました。
高校生の頃も私は学校の勉強にはあまり取り組まず、本を読んだり映画を見たり、美術館に行ったりと、さまざまな情報に触れていました。今思い返してみても変わった高校生だったと思います。
教養に触れ、世間的には大学に入ったあとに学ぶようなことを中高のうちに学習してしまったこともあり、大学ではより実践的なことをしようと思うようになりました。
そういう活動の中で出会った人は起業していたりNPOを作ったり、面白いことをやってる人が多く刺激的でしたね。現在でも有名な企業を経営している人も多くいます。そういった人たちとは今でも親交がありお互いに影響を与え合う良き仲間です。
学生時代から10年間の社会人経験を経て、教育に対して思う3つのこと
22歳からは、クラウドワークス創業者の吉田浩一郎さんからさまざまなことを学び、大学4年生で学生執行役員として入社。前回の記事でお話した通り、11年間クラウドワークスで働くことになりました。
このような経験を通して、私には今の教育に対して抱いている課題が3つあります。
① 優秀な人材は、実際の社会で価値を出すことにダイレクトに集中すべき
優秀な生徒が取り組むべきは「大学への合格」を目指して受験勉強することより、実際の社会の課題や社会で価値を出すこと、そのために学び続けることなんじゃないかなと思います。
日本の教育や就職はいまだに学歴と社歴を重視する価値基準がありますよね。塾など今も中高生に向けたスクールはありますが、その多くが「〇〇大学への合格を目指す」「合格率○○%」など、学歴を重視した実績をウリとしていますし。
ただそもそも研究結果で出ていることですが「学歴が高い生徒が優秀」なのではなく「優秀な生徒の学歴が高い」わけで、現代で学歴や社歴を競うことが本当にその人たちの社会での価値や幸福につながるのか正直疑問です。
それよりも、今の社会、未来の社会にこんなことが必要だと思う、自分はこんなものがあったらいいと思う、というアウトプットベース思考、そこにつながる学びをしていくという考え方の方が本質的なんじゃないかと思います。
② 社会を前進させるための具体的な方法を経験学習していく重要性
社会課題を解決したり社会を前進させるためには、今の学校教育ではなかなか難しいです。カリキュラムを変えるにも相当な労力が必要となりますから、短期的には自らが能動的に学ぶ対象を考えていく必要があります。
前回のインタビューで「教育の機会」を作るというビジョンをお話したのですが、今必要だと思う機会は自分でこれを解決したい、こんな付加価値を出したいとビジョンを持ち、それに必要な能力を身につけていくような逆算型の教育だと思います。
当然今のカリキュラムは包括的に様々なスキルを身につけることができますが、目的意識がないのでテストの点数以上の価値を見出せていない人がほとんどなのではないでしょうか?自分の意思を持ってみて、試行錯誤して、失敗を繰り返しながら自らの血肉にしていくような、そんな経験学習的な学びがより一層重要になります。
③ 今の時代の学びには、メンターやコミュニティなど「自分の世界を広げてくれる存在」が必要
チラシや本、運がよければ知り合いからの情報くらいしか起業に関する知識を得られるツールがなかった昔と比べ、今は本当にたくさんの情報源があります。誰でもさまざまなことを学べる時代です。
だからこそ、情報そのものより、どんな人に出会い、そこからどんな生の刺激を得るのかの重要性が高まります。
私が中高時代に本をひたすら読み、リベラルアーツに触れる時間を持ったのは、兄が私のメンターとして大きな影響を与えたからです。兄から読書リストをもらってはひたすらにその本を読み、関連した知識を集めていました。そうして得た知識や経験から自分のなかでピンときたことに全力で取り組んだ結果、今があると考えています。
自分の世界を広げるにはメンターやコミュニティが必要です。新たな情報に触れるには周りの存在がとても重要であり、お互いに影響を与え合うことによって学びの選択肢が増えていきます。
「異才」を支える学びの場から輩出された人材によって、世界の流れはもっと変わる
次の世代に繋げられるような「異才」を支えるためには、優秀な人材が未来のスキルを学び、より仲間や先輩から刺激を得る場作りが重要です。
今、私は日々多くの中高生からTwitterのDMなどで声をかけてもらうことがあります。どこからか情報を仕入れてキャッチアップする皆さんを見ていると、これからもっと優秀な人材が出てくるだろうと期待が高まります。
そんな皆さんが社会を変えるための具体的な方法(未来社会で生きるスキルや、自分の創ったものを社会に浸透させる力)を学び、実践することができれば、世界の流れはもっと変わってくるのではないでしょうか。
まずは「MEキャンパス」が先陣を切って未来の実践的なスキルを学ぶ場所となり、「異才」のコミュニティとなるよう、応援していきます。「MEキャンパス」から輩出された人材が、次世代の日本、世界を変える未来を期待しています。
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