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鈍く、分厚く

なんだか仕事っていろいろだ。
わたしの仕事は一人で完結できる側面もあるけれど、ライターというよりディレクター業に勤しむようになってからは、「対ヒト」の側面が強くなった。で、いろいろな感情を持つ人と関わる機会も増えた。

仕事上のパートナーであっても、いい大人であっても、「嫌い」が漏れ出ちゃっている人がいて、現在おそらく、そういった感情に当てられている。これは人生で稀によくあるケースなのだけど、今回は相手が結構年上なので、こういう大人でもちゃんと嫌ったりするんだなと少し驚く。

その感情、しまうことはできなかったのだろうか。お宅のクローゼットはもういっぱいだったのだろうか、ならば仕方がないか。
自分にももちろん好き嫌いはあるので、偉そうなことは言えないが、ただできることならば、お互い「鈍く」あった方が幸せなんじゃないかと思うけれど、どうだろうか。

ところで、最近明太だし巻き卵を作った。今回はそこにチーズも入れてみて、分厚い豪華な明太チーズだし巻き卵になった。しかし、美味しそうな見た目の割に、チーズが明太子の塩味を抑え込んでしまって、ややぼやけた味付けとなった。
あの時のだし巻き卵を思い出す。
わたしとあなた、こんな明太チーズだし巻き卵のように、鈍く分厚い関係になれるといいのだけど、といったことを考えつつ、次回の明太だし巻き卵を作る時にわたしはチーズを入れないだろう。

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