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『賢者の書』喜多川泰 著 〜共に迷い、幸せになる〜

『賢者の書』喜多川 泰 著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

小学生の2年生頃からだろうか。気づいた時から本はそこにあって、好きなものだった。ずっとずっと読んできたと思う。

今日は喜多川泰氏の『賢者の書』をAmazon prime readingを利用して読んだので、私の感想を。

唐突だが、私はずっと前から生きるとは何か、死ぬとは何かについて考えている。マイナスな意味ではなく、ただ漠然といつも頭にある。きっとずっと考えていくのだと思うし答えはないのだろうと思う。これを考えている人は共感することがあるかもしれないが、この問いは考えているうちに、時に道に迷ってしまうとことがあるのだ。そういう時は決まって「自分は何のために生まれて何のために生きるのか」という迷いの森にいる事がほとんどだ。

この本は、迷いの森から抜けようとしなくていい、と受け入れてくれるような感じがして、でも同時に、手を引いてこっちだよと、導いてくれるような感じがした。

「自分は何のために生まれ生きるのか」私はこの答えを求めて迷うけれど、本書もまた、この答えを求めて迷う。だから仲間のような、理解者に会ったような思いを得る。共に冒険をし、答えを得るかのように思えるが、先に言うと、本書に答えは書いていない。なぜ答えが無いのかはぜひ本書を読んでみてほしい。答えが無いことが当たり前であることがきっと理解されることだろう。

本書が導いてくれることは、「今」の捉え方と「幸せ」の捉え方だ。「幸せになる方法」ありきたりな言葉だし胡散臭くも感じるが、本書には確かに「幸せになる方法」が書かれていると思う。決して押し付けがましくなく、理解しやすいようにサイードという少年と共にストーリーは進み、ただそこにある事実を理解していく。。

本書は、人は皆、幸せになるために生きている。ということを教えてくれる。これは先程の問いの答えのようにも思えるが、そうではない。迷いの森で彷徨うのは、「”自分は”何のために生まれ生きるのか」という自分のストーリーなのだ。前述した通り、その答えは書いていない。本書は一緒に迷い、そして「幸せになる方法」を通して、迷い方を導いてくれる。そういう本である。

人生に不安を感じている人、ただ漠然と生きている人、私と同じように、時々迷いの森に入ってしまう人、本書と一緒に人生を迷ってみてはいかがだろうか。

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