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マンガデザインプロデュースby Manga Designers Lab.⓫マンガでわかる日本の食の危機(方丈社)

どうもどうも、吉良です。

今回は、方丈社様と一緒に創った、「マンガでわかる日本の食の危機」についてご紹介していきます。

マンガでわかる日本の食の危機

この古ぼけた写真をご覧ください。この可愛らしい少年たち(笑)
まだ小学校に入学する前の仲のいい園児です。右のびっくり顔の少年が僕、左の賢そうな少年が今回のマンガデザインプロデュースの仕掛け人、小野琢己氏です。

小野琢己氏と僕

僕の幼稚園時代に住んでいた社宅内の幼なじみ同士が、長い年月を経て再び出会い、まさか一緒に仕事をするとは!ゆめゆめ考えたこともありませんでした。

この仕事をする前には一緒に仕事をすることはもちろん、食事にも喫茶店にすら行った事がないというか、話したことすらなかったと思います。

親同士が知り合いだったので、ある日「小野ターちゃんが出版社で編集やってる」と母から聞いた記憶がありました。その後、僕は電通雑誌局だったので、何らかの機会にお互いの存在を知っていたと思います。が、記憶はずっと曖昧です。

そのターちゃんこと小野琢己氏から僕に一本の電話がありました。「元・祥伝社で、現・方丈社の小野ですが、僕の会社(マンガデザイナーズラボ)を使って書籍を出したい、いや一緒にやりませんか」という話でした。これが幼なじみとの仕事の始まりでした。

その電話からすぐの、2022年の10月5日に小野さんが来社されて、日本の食の危機についてマンガデザインで描けるか、ご相談いただきました。

ここからは小野さんの知見と編集者としてのスキルのオンパレードでした。
小野さんは、日本の食の危機とは「」と「」の両面で問題があると熱弁されて、東京大学大学院教授の鈴木宣弘氏のYouTubeを紹介してもらいました(その後、山のように関連書籍が送られてきました)。

」とはコロナ・中国の爆買い・異常気象・ウクライナ戦争などにより外国からの食糧や生産資材が日本に入ってこなくなるかもしれないという問題。

それに対して「」とは、海外や国内でも徐々に増えている農薬や化学肥料を使用した遺伝子組み換え食品の安全性に関する問題です。

僕は、社として、日本の食に関する事実をマンガデザインで分かりやすく日本中の食について興味のある人々に知ってもらおうということで即決しました。

その後、方丈社の社内で稟議が通り、10月25日から構成について打ち合わせを実施。マンガページ80ページというかなりのボリュームでした。12月までにあらすじとキャラクターを考えて提示し、鈴木宣弘氏の確認もとりつつ実際のマンガデザイン制作は2023年1月からスタートしました。

7月4日に発売予定でしたので、納品が遅くとも6月上旬と、制作期間は半年間でした。ちょうど1月は、前回ご紹介した日本能率協会マネジメントセンター様の「ときデザインノート」の制作や今度ご紹介する48ページもののマンガデザイン制作(ウクライナ留学生のマンガ)などもあり、かなりタイトな状況でしたが無事に制作を終えました。

マンガでわかる日本の食の危機の制作チームは下記の通りです。

チーム編成
 総合プロデューサー 吉良俊彦  
 作画        要三完  
 ネーム       安達裕太 
 制作進行      赤﨑琢磨 SO HO FUNG 
 トーン・背景    張志揚 
 装丁・デザイン   石井聡

チームはマンガデザイナーズラボ総動員で臨みましたが、なんといっても編集者としての小野さんの手腕とストーリーネームの安達との最高のコミュニケーションでかなりの事態を乗り越えました。

マンガ家の要三完さんも早くからイメージをつかんでいたので、この三位一体は強力でした。装丁・デザインには僕の秘書も加わり、CDの石井と共に下記の書籍の完成に携わりました。

この本を見た時は本当に成し遂げた感が身体中を巡りました。また、発売前重版にも感動しました。

なお、2023年7月10日現在、農業ビジネスの売れ筋ランキングで1位を獲得しています。

その方丈社の小野様から下記コメントをいただいております。

「食料安全保障」の第一人者である鈴木宣弘東京大学教授の本を、マンガを交えた形で作れないだろうかと考えていました。

鈴木教授には、すでに一般書として『食の戦争』、『農業消滅』、『世界で最初に飢えるのは日本』などのベストセラーがあります。わかりやすく書かれてはいるけれど、それでも統計によるグラフや表を読み取る必要があり、もっとやさしく、そして直観的に日本が直面している食の「質」と「量」両面の危機を感じ取ってもらえるような本を作って、議論の場を広げてもらいたいと思ったのです。

そこで、ご縁のあったマンガデザイナーズラボの吉良様にご相談し、タッグを組ませていただくことになりました。
そこからは、制作スタッフの方に著者の既刊本や関連書籍などを読み込んでもらい、著者のセミナー動画やさまざまな映画を観てもらったり、千葉の酪農家さんの牧場取材にも同行してもらうなど、真正面からこのテーマと真剣に向き合っていただきました。

本の最後は、「危機を訴える」だけでなく、未来に続く希望を見出すストーリーになっていて、とても明るく爽やかな読後感を得られるかと思います。
厳しいスケジュールの中、最後まで誠意をこめて全力で一緒に戦っていただいたスタッフの皆様には感謝の言葉しかありません。

また遠からぬうち、別の企画でもお世話になれたらと考えています。
ありがとうございました。

方丈社の小野様より

次回のマンガデザインプロデュースもお楽しみに!

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