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ビートルズの新曲がやってくる!(16) MV徹底解剖①

ビートルズ「ナウアンドゼン」曲のリリース翌日に公開された、ピータージャクソン監督のMVを大解剖〜😆

今回は、ピーターがはじめに手がけたと話している冒頭部分について❗️
ピーターは「はじめの30-40秒を最初に手がけた」と語っていますが、ストーリー的にAメロが歌われる1:25くらいまでが区切りがよいのでそこまで。

冒頭部分は、70年代のジョンのデモテープに、90年代のスリートルズ(ジョージ、ポール、リンゴ)と、2020年代のポールとリンゴが音を加えて曲を作ったという、この曲の成り立ちを説明するような展開となっています。


シーン1


ジョンが作曲作詞をしたこの曲ですが、MVは意外なことに1995年アンソロジーセッションでのポールとジョージに、ポールとリンゴの近影が部分的に挟まるというジョン不在の形で始まります。見方を変えれば、ジョン不在の形でこの曲を作ったことが強調されていると言えるかもしれません。
ポールとジョージがアコギを一緒にストロークしている映像にまず涙。アンソロジーセッションでここまでしっかり取り組んでいたということを実感します。そしてズームアップするジョージに、え!ピアスしてたっけ!と謎の驚き。

ピーターは当初アップルから提供された2時間程度のアンソロジーセッションの映像を確認。アップルからはこの日の動画しかないと説明を受けましたが、映像の服装がバラバラだったため、複数の日程で映像が撮られていることを指摘し、アップルがさらに14時間分の映像を発掘するに至りました。ピーターが指摘しなければお蔵入りしていただろう映像を発掘してくれたことに感謝❗️

14時間の中には同日にレコーディングされていたリアルラブの映像も混在していたようですが、ピーターはナウアンドゼンのレコーディング映像を使うことにこだわったと語っているので、冒頭の映像も実際「ナウアンドゼン」をレコーディングしている様子なのでしょう。

「なんでポールもジョージもカポつけてるの?」ってツッコミがいろんな方面からありました。誰か教えて〜。

シーン2


ジョンのボーカルとともに、70年代のジョンの写真が投影されます。ビートルマニアのピーターが、70年代の日本でのジョンを収めた写真集にこんな写真があったことを思い出し、それを使いたいとショーンに相談したところ、オリジナルを提供してもらえたのだそうです。

ピーターは日本での写真と言っていますが、実際はジョンがショーンとフェリーで香港 九龍半島(Nine Dragon Island またはKowloon Peninsula)に向かう写真です。そしてピーターが自国ニュージーランドで撮った夕日が合成されています。MVの夕陽の反射や山影をみると確かにオリジナルの写真と違います❗️芸が細かすぎ🌇

ちなみに元の写真は、日本人写真家西丸文也さんの撮影によるものです。ピーターが所有している写真集はおそらく「ジョンレノン家族生活」ではないかと思います。

ジョンとショーンが乗ったスターフェリーは今も営業しているようです。香港を訪れる機会がありましたらぜひ⛴️


シーン3



ここにミックスされるのが、1963年7月にブリストルのビーチで撮影されたデゾホフマンのホームムービーです。初期ビートルズのイキイキとした象徴的な映像ですね。ゲットバック同様映像がリストアされているようです。

(6:10辺りから)

スピードを落としてポールの口パクがちょっと曲にあうようになっていたり、ジョンがポールに頭を傾ける辺りで映像を切ってるのがニクイです😆


シーン4


そしてポールのコーラス、リンゴのドラムが入るタイミングで、現在の二人の映像が顔入りで合成されます。
ジョンのフェリーの写真とポールがコーラスを入れる向きが向かい合わせで感動的!ですが、ちょっとわざとらしくもあります。またリンゴの自宅スタジオでの映像がいきなり日常的すぎてなかなか違和感があります(笑)

ピーターは公式声明の中で、当初リンゴやポールのレコーディング映像がなかったと語っていますが、リンゴのナウアンドゼンのドラムレコーディング映像は実は昨年公開されていたそうで、MVに登場する映像と同じなので初めはピーターが存在を知らされず、提供されていなかっただけだと思われます。

また、この後出てくるコーラスの映像はリンゴの服装が違うので、ピーターに依頼を受けて後から撮影した映像かもしれません。

ピーターは当初新しい映像はポールとリンゴが一緒に映っている映像を使いたかったようですが、映像を依頼すると二人は直ぐに自分のレコーディング映像をバラバラ送ってくれたので、そのまま使うことにしたということです。
前述した通りリンゴはSNSにもよくあげている自宅スタジオで撮影しており、背景に自分が描いたデジタル絵がかかっていたり、ツアーTシャツにジャージ姿だったりとMV用といっても全く気負いのない、かなりラフな様子です。


ポールもこれまた自宅スタジオでのレコーディングと撮影ですが、アンソロジーセッションのレコーディングが同じポールの自宅スタジオで行われていたため、背景に統一感が出ています。


シーン5


タイミングよく混ざるジョンの映像は、黒いコートの映像が1974年10月17日ニューヨークのブロードウェイで行われたミュージカル「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band on the Road」の会場を訪れるジョン。メイパンと同棲をしていた頃の映像で、「ホワットエバーゲトユースルーザナイト」や「マインドゲームス」MVにも同日の映像が出てきます。


そしてベージュのジャケットの映像は、1979年に日本のデパート家電を物色するレノンファミリーの映像から!下記映像では「ジョンは将来は日本に永住してもいいと言っていた」とナレーションがはいっていますが、何の番組でしょうか?

これらがショーンが提供したジョンのホームムービーだと思われますが、あえてメイパンとの同棲時期の映像を渡し、ピーターがそのまま使った理由が謎です。

デモテープが録られた時期は不明確と言われるナウアンドゼンですが、何処かで噂されているように初期構想はメイパンとの同棲時期に作ったものなのでしょうか。

日本人的には、日本人写真家の写真や日本滞在中のジョンの映像が使われているのも嬉しいところです。ドキュメンタリーゲットバックでは、日本公演の映像日本人ターゲットに意図的に入れたと話していたピータージャクソン、今回も同様の狙いがあったのかどうか🤭🇯🇵


さて次回は、一気に雰囲気が変わるMV中盤を大解剖します❗️

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